文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
<経営理念>顧客の成功と利益
情報技術を駆使し、高品質かつ柔軟性・拡張性のあるシステム構築を通して、お客様に最適なソリューション を提供するトータルなシステムインテグレーションサービスを実現します。
<基本方針>
①品質及びサービスの向上
当社は、提供するシステムを安心してご利用いただくため、国際品質保証規格「ISO9001」、情報セキュリティの認証規格「ISO27001」を取得しております。また、プライバシーマークを取得し、個人情報保護方針を定め適切かつ的確な個人情報保護の管理を実施し、お客様の信用と信頼にお応えしております。当社は、これからも、より高品質なシステム開発とサービス提供の維持向上に取り組んでまいります。
②お客様と共にさらなる成長
当社は1974年の設立以来、「顧客第一主義」をモットーに事業の運営を行ってまいりました。2001年1月に現社名へ商号変更し、2013年3月に東京証券取引所マザーズに上場いたしました。当社は、お客様と共にさらなる成長を続ける為に、お客様のニーズに適応できる体制づくりを行い、これからも迅速な意志決定・業務執行を図ってまいります。
③社会変革への対応及び貢献
社会は常に変化し、その変化の中でIT技術は極めて重要な役割を担っています。社会に貢献し、企業価値を高め、存在意義のある企業をあるべき姿として捉え、これからも、積極的に社会変革に対応した新分野にチャレンジしてまいります。
(2) 経営環境
わが国の医療分野のICT化が進展していく中、当社は、医療情報システムに特化し、市場の成長をとらえた事業の推進を図ってまいりました。近年、医療機関の経営は、より一層の効率化と質の高い医療サービスの提供が求められており、医療情報システムの役割も、診療データの記録という一次利用から、医療情報の共有化によるデータの統計・分析など、二次利用(データの利活用)への要求が高まっております。さらに、昨今では、新型コロナウイルス感染症拡大に対応した備えとして、医療分野のデジタル化が喫緊の課題となっており、当社の非接触型の医療情報システムは、デジタル化の基盤となるシステムとして注目が集まっております。また、医療情報の共有化は地域医療連携による質の高い医療の提供につながることから、Web型電子カルテシステムの特徴を活かし、クラウドをベースとした、広域、グループでの医療情報の連携を推進してまいります。加えて、AI等を活用した次世代型システムの開発、システムの標準化・多機能化、ビッグデータの利活用などにも今後取り組んでいき、医療情報システムを通してわが国の医療に貢献してまいります。
(3) 優先的に対処すべき事業上の課題
①品質、顧客満足度の向上
当社は、長年蓄積されたノウハウを活かし、医療機関のニーズに応え、また、国の医療政策に適応すべく、システムの開発、機能強化を進めてまいりましたが、顧客ニーズに合致した、さらなる品質の向上を図り、安全性と信頼性のある製品の提供に努めてまいります。また、システム稼働後の保守サービス体制を強化し、顧客ニーズに十分応えられるきめ細かいカスタマーサービスを行い、顧客満足度を高めてまいります。さらには、コロナ禍における医療分野のデジタル化の推進に対応し、システムの標準化・多機能化を進めることにより、医療機関の最善の医療提供体制構築へ貢献してまいります。
②営業基盤、導入体制の強化
当社は、全国的な営業展開、特に東日本地域での営業基盤拡大を目指しておりますが、オンラインでの提案など、従来の営業手法を刷新し、病床規模に対応した営業体制の強化、フォーカスエリア・対象とする病院の明確化等、戦略的な営業展開を強化してまいります。また、当社システムの受注から稼働までの導入期間におきましても、顧客への迅速的確な対応を推進するとともに、導入作業の標準化・効率化を図ってまいります。さらには、他社との提携によるアライアンスビジネスを推進することにより、営業、導入両面での体制充実・強化を図ってまいります。
③人材の採用、育成
医療情報システムに対するニーズの拡大に伴う導入案件の増加に対応するためには、開発、技術、営業各部門の人材の確保が必要不可欠になります。そのためには、積極的な採用活動による人員の増強とともに、レベルアップのための教育体制の確立が優先して取り組むべき課題となります。また、働き方改革による労働環境の改善を進めつつ、人材の適正配置により、企業体質の強化に努めてまいります。さらに、サービスの多様化やシステムの機能充実へ対応すべく、社員のキャリアマップを作成し、個々に必要な知識の習得、一層のレベルアップを推進し、顧客ニーズに応えられる有用な人材を育成してまいります。
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