業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績等の概要

① 業績

当連結会計年度における国内経済は、不安定な国際情勢に起因する各種物資の価格及び供給への影響や、急速に進む円安による物価への影響など、引き続き不透明な状況が続いております。また、新型コロナウイルス感染症の流行長期化に伴う影響につきましても、十分な注意を払う必要があります。

当社グループの事業領域である国内ゲームアプリ市場規模は、2021年には前年比24.7%増の1兆6,414億円、アプリゲームユーザーは4,231万人に拡大しており(出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通ゲーム白書2022」)、引き続き成長しているものと思われます。

このような事業環境の下、当社グループはエンターテインメント&ソリューション企業としてオンラインゲーム等の新規企画開発及び運営を行うゲーム事業と、それに付随してゲーム会社向けに人材サービス等を提供するゲーム支援事業を展開してまいりました。

ゲーム事業では、新規タイトルのリリースや移管がなかった一方で2タイトルのサービスを終了したことから、当連結会計年度末では当社が提供しているタイトル数は9タイトル(自社パブリッシングタイトル6、運営受託タイトル3)となりました。一方で、スマホ画面共有型ゲーム配信プラットフォーム「Mirrativ」向けのライブゲーミングタイトルの開発や、合同会社DMM.comとの合弁事業によるオンラインクレーンゲームの開発などの新たな領域のゲーム開発を進め、ブロックチェーンの仕組みを利用した新たなコンセプトのサッカーゲームの開発も引き続き進めてまいりました。

収益面では、タイトル数の減少と運営中のタイトルのユーザー課金額の減少を受けて売上高が減少し、それに伴いサーバー費やプラットフォーム手数料等も減少しましたが、その一方で新規開発にかかる人件費や外注費、業務委託費等が増加しました。

ゲーム支援事業では、子会社の株式会社STANDに本事業を集約し、事業体制の整備を進めてまいりました。国内ゲーム会社の底堅い人材ニーズを踏まえ売上が増加しましたが、案件獲得のための営業人員の採用や業界内での認知度を図るための各種イベントの開催等による先行投資を実施したことにより、費用が増加しました。

なお、当連結会計年度において関係会社に対する長期貸付金の評価の結果、債権の貸倒れの損失に備えるため、持分法による投資損失73,605千円を営業外費用として計上するとともに、特別損失として減損損失17,971千円及び投資有価証券評価損15,599千円を計上いたしました。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,004,310千円(前期7,291,312千円)、営業損失は801,755千円(前期は554,839千円の営業損失)、経常損失は740,306千円(前期は348,579千円の経常損失)親会社株主に帰属する当期純損失は780,445千円(前期は388,785千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっているため、経営成績については、対前期増減額及び対前期増減率は記載しておりません。詳細については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

なお、当社グループはエンターテインメント&ソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

当連結会計年度の財政状態の概要は次のとおりであります。

(資産)

当連結会計年度における総資産は1,969,630千円となり、前連結会年度末に比べ953,326千円減少いたしました。流動資産は1,604,558千円(前連結会計年度末比814,860千円の減少)となりました。これは主に現金及び預金の減少734,325千円及び売掛金の減少58,523千円があったことによるものです。

固定資産は365,072千円(前連結会計年度末比138,466千円の減少)となりました。これは主に関係会社長期貸付金の減少73,605千円及び差入保証金の減少37,966千円があったことによるものであります。

 

 

(負債)

当連結会計年度末における負債は1,037,832千円となり、前連結会計年度末に比べ186,481千円減少いたしました。流動負債は958,315千円(前連結会計年度末比146,968千円の減少)となりました。これは主に未払金の減少89,131千円があったことによるものであります。固定負債は79,516千円(前連結会計年度末比39,513千円の減少)となりました。これは主に長期借入金が39,996千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は931,797千円となり、前連結会計年度末に比べ766,844千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上780,445千円があったことによるものであります。なお、2022年1月に行われた減資により、資本金990,000千円が減少した一方で資本剰余金が同額増加しております。

 

② キャッシュ・フローの概況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて664,325千円減少し、663,871千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動の結果使用した資金は710,617千円(前連結会計年度は63,843千円の使用)となりました。主な増加要因は、持分法による投資損失の増加73,605千円があったことであり、主な減少要因は税金等調整前当期純損失772,878千円の計上及び未払金の減少88,441千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動の結果得られた資金は94,237千円(前連結会計年度は317,404千円の使用)となりました。主な増加要因は敷金及び保証金の回収による収入91,465千円及び定期預金の払戻による収入70,000千円があったことであり、主な減少要因は敷金及び保証金の差入による支出47,753千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は53,996千円(前連結会計年度は126,667千円の獲得)となりました。増加要因は連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入1,000千円があったことであり、減少要因は長期借入金の返済による支出54,996千円があったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

 (a) 生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

 (b) 受注状況

当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

 

 (c) 販売実績

当社グループはエンターテインメント&ソリュ-ション事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

前年同期比(%)

エンターテインメント&ソリューション事業(千円)

6,004,310

合計(千円)

6,004,310

 

(注)1.収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、上記の各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっているため、前年同期比は記載しておりません。

  2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年10月1日

至 2021年9月30日)

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

Apple Inc.

3,098,709

42.5

1,882,722

31.4

Google Inc.

1,818,897

25.0

1,257,744

21.0

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来生じる実際の結果とは異なる可能性がありますので、ご留意ください。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、この連結財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所がございます。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。

当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

② 財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の総資産は1,969,630千円(前連結会計年度末比953,326千円減)となりました。

流動資産は1,604,558千円(前連結会計年度末比814,860千円減)となりました。主な減少要因は、「現金及び預金」が734,325千円減少、「売掛金」が58,523千円減少したことによるものであります。

固定資産は365,072千円(前連結会計年度末比138,466千円減)となりました。主な減少要因は「関係会社長期貸付金」が73,605千円及び「差入保証金」が37,966千円減少したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は1,037,832千円(前連結会計年度末比186,481千円減)となりました。

流動負債は958,315千円(前連結会計年度末比146,968千円減)となりました。主な減少要因は「未払金」が89,131千円減少したことによるものであります。

固定負債は79,516千円(前連結会計年度末比39,513千円減)となりました。主な減少要因は「長期借入金」が39,996千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は931,797千円(前連結会計年度末比766,844千円減)となりました。主な減少要因は、「親会社株主に帰属する当期純損失」による「利益剰余金」が780,445千円減少したことによるものであります。

企業の安定性を示す自己資本比率は、当連結会計年度末は47.1%であります。

 

③ 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、6,004,310千円(前連結会計年度7,291,312千円)となりました。売上高の分析につきましては、「(1)業績等の概況①業績」をご参照ください。

 

(売上原価及び売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は、5,776,281千円(前連結会計年度6,803,633千円)となりました。主な減少要因は、運営タイトル収入の減少に伴うプラットフォーム手数料等の「支払手数料」の減少によるものであります。この結果、売上総利益は228,029千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,029,785千円(前連結会計年度1,042,518千円)となりました。主な減少要因は、広告宣伝費の減少によるものであります。

 

(営業外損益及び経常損失)

当連結会計年度の営業外収益は、158,854千円(前連結会計年度247,597千円)となりました。主な内容は、協業パートナーからの共同運営タイトルに対する「広告協力金収入」134,137千円及び「雑収入」21,539千円であります。当連結会計年度の営業外費用は、97,406千円(前連結会計年度41,337千円)となりました。主な内容は、「持分法による投資損失」73,605千円であります。この結果、当連結会計年度の経常損失は740,306千円(前連結会計年度348,579千円)となりました。

 

(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損失)

当連結会計年度の特別損失は、33,571千円となりました。内容は、「建物」の「減損損失」17,971千円及び「投資有価証券評価損」15,599千円であります。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は780,445千円(前連結会計年度388,785千円)となりました。

 

④ キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)業績等の概要②キャッシュ・フローの概況」をご参照ください。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況2事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針

経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2事業の状況1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

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