文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、
ソフトウェア技術を通じて
全社員の幸福および
すべてのお客様の成功を追求し
フィックスターズの技術を活かして
全世界のしあわせ向上に貢献すること
を経営理念として事業を推進しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、経営の効率化と継続的な事業の拡大を通じて企業価値を向上し続けていくことを経営の目標としております。経営指標としては、売上高、自己資本利益率、営業利益、フリーキャッシュフローを重視しております。なお、当社グループは、2023年9月期における連結売上高73億円を目標とした、2021年9月期を初年度とする中期経営計画を策定しており、特に売上高を重要な経営指標として経営を推進しております。
(3)経営環境及び経営戦略
当社グループの属するソフトウェア産業においては、クラウドやAI技術の実用化が進む中で、「Winner takes all」と言うべきビッグトレンドが進行しております。一定分野における世界トップシェアを獲得したプレイヤーにデータ、コスト競争力、顧客、人材が集約され、それらがまた競争力向上の源泉となり、世界シェアの維持・拡大につながっております。
一方、技術動向に目を向けると、マルチコアプロセッサや専用チップ、次世代コンピュータのようなハードウェア技術のパラダイムシフト、AI・機械学習に代表されるアルゴリズムの高度化、日々複雑化する開発プロジェクトといった動きがみられ、最新ハードウェアとアルゴリズムの知識、高度なソフトウェア技術が求められる時代が到来しております。これはまさに、創業来当社グループが培ってきた、各ハードウェアの性能を最大限に引き出すことのできる低レイヤソフトウェア技術、日々高度化するアルゴリズムを改良・実装する力、各産業・研究分野の知見に裏付けられたソフトウェア高速化技術の果たす役割が増大している状況と言えます。
上記のような外部環境に吹く強い追い風を背景に、ソフトウェア開発・高速化サービスを中心とした安定成長の実現に努めてまいります。加えて、一定分野における世界トップシェアを獲得し、「Winner takes all」という脅威を更なる成長実現のためのチャンスに変えられるよう、新規事業開発を推進してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題並びに具体的な取組状況等
当社グループでは、中長期的な成長を図るため、以下6点を主な経営課題として認識し、対応に努めております。
①新製品の開発と研究開発
AIによるソフトウェア開発マネジメントサービスや、量子コンピュータ関連のソフトウェア・サービス等の研究開発を推進しております。
②継続型ビジネスの拡大
当社グループの事業は、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績がほぼ対応しております。今後は、SaaS型自社プロダクト等の継続型ビジネスによる新たな収益モデルの確立に取り組んでまいります。
③優秀な人材の確保と育成
当社グループの競争力の源泉は優秀なエンジニアであり、2022年9月末日現在、社員数263名中、9割以上をエンジニアが占めています。優秀なエンジニアを採用することは、当社グループの持続的な成長に必要不可欠であり、積極的な採用活動を行っております。
また、これまで培った豊富なソフトウェア高速化技術に関する社内ナレッジを共有する仕組みを、社内研修・教育制度として整備し、人材の育成を図っております。人事制度としましては、プロフェッショナル職制度を設けエンジニアとしてのキャリアパスを築けるよう支援を行っております。
④知名度の向上、ブランド価値向上
知名度の向上とブランド価値向上は、お客様のリテンション拡大と、優秀なエンジニアの採用活動の両面において重要であり、企業イメージの確立に積極的に取り組んでおります。また、当社グループが提供するソフトウェアの高い開発力及び性能を通じて、当社グループのブランド価値が作られると考えており、その高い開発力を維持しながら、さらなる品質向上及び技術力の向上に取り組んでおります。
⑤セキュリティの強化
セキュリティ対策は、ソフトウェア会社として、また当社グループのブランド価値向上のためにも重要であると考え、セキュリティ方針とセキュリティガイドを定め、その遵守を図るとともに、セキュリティ教育に継続して取り組んでおります。
⑥内部管理体制の強化
当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けて、事業拡大に応じたグループ企業管理体制の強化を図り、経営の公正性・透明性を確保するとともに、コンプライアンス及びリスク管理体制を強化し、コーポレート・ガバナンスのより一層の向上に取り組んでおります。
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