研究開発活動

5【研究開発活動】

 当社グループ(当社及び連結子会社)の研究開発活動は、原材料の開発、製品開発と生産工程に関わる技術開発及び新事業探索に重点をおいて行っております。また、引続き将来のための4つの技術 NaSFA(Nano technology,Security,Fusion,Art)の更なる検討、展開を進めております。

 研究開発は、フィブリック事業本部、パッケージ本部、研究開発本部が中心となり進めております。

 当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は935百万円でありますが、報告セグメントに含まれない戦略的研究開発費253百万円を含んでおります。

 

(1)産業素材事業

 産業素材事業では、ライナー、中芯、クラフト紙の品質改善とコストダウンに注力しております。原材料・処方・設備などの全ての面で検討、見直しを行っております。

 当セグメントに係る研究開発費は29百万円であります。

 

(2)特殊素材事業

 特殊素材事業では、当期に上市を予定していた2件の新製品について、新型コロナウイルス感染症の影響による材料の調達不安の影響により上市時期が遅れ、次期の上市にずれ込みました。開発については、新規材料を利用した提案型の新製品の開発はほぼ完了しており、今後市場に対してアプローチを進めていく予定です。また既存技術を利用した新製品についても次期に上市を計画しております。また当期から力を入れている、環境対応型製品の開発やデジタルトランスフォーメーションに関わるテーマについては、より差別化された形で市場に提案できるように開発を継続しており、新規事業分野への参入を鋭意検討しております。

 パッケージ分野では、新たなパッケージ用紙の開発を進めており、次期において2件上市する見込みです。TOKYO PACK 2022では新たな提案ができるよう、新技術による差別化されたパッケージ用紙を開発中です。当期4月に参入したウエットモウルドの製造販売事業では、パッケージ用途に採用されました。今後は、機能性、意匠性で差別化されたウエットモウルドを新たに展開していく予定です。

 当セグメントに係る研究開発費は402百万円であります。

 

(3)生活商品事業

 生活商品事業では、当期も環境配慮型の製品開発への注力を継続しております。家庭紙ではラミネート紙包装品の製品化に引続き、更なる脱プラスチック・減プラスチックを進行させた製品の開発に取り組んでおります。紙コート分野ではプラスチック代替となる防水性・防湿性・気体バリア性を有した技術を開発中であり、紙ラミネート技術でも樹脂層の薄膜化による減プラスチックを推進中です。紙素材100%の緩衝材であるペーパークッションは、活用分野を拡げるための加工・用途開発を行っております。

 当セグメントに係る研究開発費は39百万円であります。

 

(4)環境関連事業

 環境関連事業では、南アルプスの社有林内に豊かな自然環境を活かしたウイスキー製造を目指して「井川蒸溜所」の建設を行い、2020年11月に本格稼働いたしました。社有林の天然湧水、気候風土を活かした熟成など、個性際立つウイスキーを製造・販売できるようテストを重ねております。

 当セグメントに係る研究開発費は210百万円であります。

 

(5)知的財産について

 期間中に出願した特許等の知財の件数は32件(特許12件、意匠3件、商標17件)、登録された特許等の知財の件数は28件(特許13件、意匠4件、商標11件)となりました。

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