課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

すべての機器・装置・物質や生物・細胞・人体までもがインターネットネットワークに繋がるIoT時代の幕開けにより、人が介在するPCやスマートフォンで繋がる世界とは桁違いのデジタルユニバースの時代が訪れようとしています。当社グループはその鍵を握る、あらゆるモノへの組み込みが可能である極小ソフトウエア(アルゴリズム)、そして、そこから得られる莫大なデータを監視・運用・制御する独自技術を兼ね備えております。

当社グループはあらゆる機器・装置や物質(Internet of Things)・生物・細胞・人体(IoA:Internet of Abilities)をシームレスに繋ぎ、制御していくことにより、これからも世界中で次々に立ち上がる革新的なテクノロジーやサービスを基盤から支え続け、人類がいまだかつて体験したことのない未来を導く一員になっていきたいと考えています。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、安定的な事業拡大を通じて企業価値、特に「企業価値:時価総額」を継続的に大きく高めていくことを経営目標の一つとしております。そのため事業の収益力を示す売上高、経常利益、経常利益率、営業キャッシュ・フローを中長期的な経営指標とし、これらの継続的向上に努めてまいります。

 

(3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

世界規模でインターネットに接続するモノが増え続けている現代、当社は、さらにその先にある「生物・細胞」がインターネットとつながるIoE(Internet of Everything)、そして人間の能力を拡張させるIoA(Internet of Abilities)を見据えた事業基盤の強化を重要な経営戦略として考えております。

当社グループは、強固な事業基盤を形成する4つのコア技術(ソフトウエア技術、ハードウエア技術、自動運転・操縦技術、データ制御技術)を軸に、業種や規模にとらわれない双方向データ制御のIoTサービス実現に向かっております。そのため、研究開発・販売促進費・人件費・グローバル展開のための将来に向けた先行投資を継続することにより、当該事業基盤の強化を図ってまいります。さらに、IoTデバイス管理アルゴリズム「NEQTO」をファブレスOEMモデルで展開することにより、グローバル企業との統合ソリューション等を加速させ、世界中の壮大なエコシステムをシリコンレベルで支えていくビジネスに昇華させていく方針であります。

また、当社グループのデータコントロール事業は、新型コロナウイルス感染症拡大について重大な影響はありませんが、引き続き状況を注視してまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、IoT市場において中長期的な成長による企業価値の最大化を図るため、以下の点に力を入れてまいります。

 

中長期的な成長に向けたグループ一体としての連携強化と投資

当社グループのサービスは全産業向けに提供可能であり、世の中に存在するあらゆるモノの双方向制御が可能となりました。当社グループは、飛躍的に増加・多様化していくIoT市場において、今後の高い事業成長を実現すべく、JIG-SAWグループ一体としての組織力強化や将来に向けた投資を継続してまいります。

 

グローバルマーケットでのビジネス展開

当社データコントロール事業は日本のみではなく、北米を中心とするグローバル市場をターゲットにしたIoTサービス及びシステムマネジメントを軸に、導入企業の大幅なコストダウンやIoT化に寄与するサービス提供に努めてまいります。グローバル規模での統合ソリューション等を通じ、各種テクノロジーの研究開発をより一層加速させ、先進的なコントロールセンターの運営やサービス提供拡大へ取り組んでまいります。

 

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