当社グループは、世の中のインターネットサービスやインターネットとつながる全てのモノが快適かつ安定稼動するため、また全てのモノを繋ぎ制御していくため、保有する独自のコア技術の応用により、自動検知&自動制御(A&A)をコアコンセプトとしたサービスを提供しております。創業時から培われていたOS開発技術及び信号制御技術等の基盤コア技術の応用とビジネスデザインにより、全世界におけるIoTの根元で中核を担うことをミッションに事業を推進しております。
なお、当社データコントロール事業は主に「システムマネジメント」及び「IoT向け各種サービス」によって構成されており(下記(1)、(2)参照)、当社のコア技術のさらなる応用によるプロジェクトにも取り組んでおります(下記(3)参照)。
また、当社グループはデータコントロール事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1) システムマネジメントの内容
当社独自で開発したロボット型自動運用プラットフォーム「puzzle」をベースに、主に各種物理サーバ・クラウドサーバ・ハイブリッドサーバ、IoTデバイス及びネットワーク機器までを対象としたマネジメント(自動監視・運用等)を展開しており、「puzzle」導入・設定等に係る初期費用及びマネジメントサービスに係る月額費用を主たる収益源とし、マネジメント開始の前段階にあたる顧客サーバ自動構築も行っております。
当該サービスは、顧客ニーズに合わせた柔軟な対応が可能であると同時に、業務負荷の軽減及び運用コストの削減にも大きく寄与します。また、SCC N83、SCC N44及びTCCのトリプル拠点にて、当該サービスを提供しており、当社グループ正社員の各種エンジニアがあらゆるシステムの安定稼働を24時間365日体制で支えております。
なお、主なシステムマネジメントサービスの特徴を表記すると下記のとおりとなります。
※1:ロボット型自動運用プラットフォーム「puzzle」
「puzzle」はインターネットにつながる全てのモノとコトを一つのコンソールで統合運用できるロボット型自動運用プラットフォームです。運用の現場において、できる限りの使いやすさや効率を重んじて開発されたツールであり、全てのサーバ情報を統合管理(シングルコンソール)することが可能となっております。
既存の商用ツールでは応えられない自動制御機能や顧客へのシステム可視化など、当社が数多くのマネジメントサービスの提供を通じて得たノウハウをベースとして、すべてオリジナルで作り上げた自動マネジメントツールであり、「オリジナルだからこそできる」柔軟かつ有効な機能拡張を実施しております。
※2:コントロールセンター
当社のSCC N83(札幌コントロールセンター N83)、SCC N44(札幌コントロールセンター N44)及びTCC(北米トロントコントロールセンター)の3拠点は、24時間365日、デュアルマネジメントにて正社員の各種エンジニアが監視・障害対応・フルマネジメントを行なっております。また、高い耐久性とセキュリティを備える最先端のコントロールセンターです。
北海道札幌市は、地震や台風などの自然災害リスクが低いと言われている立地環境である一方、カナダのトロントは、北米全体でも6番目の大都市の1つであり、スマートシティの戦略的拠点の観点からも多くのエンジニアが集積している都市です。各コントロールセンターは相互にバックアップ拠点の機能を持ちつつ、国内外トリプル拠点で安定性の高い充実したサービス提供を可能としております。
(2) IoT向け各種サービスの内容
当社グループは独自の基盤コア技術(ソフトウエア技術、ハードウエア技術、自動運転・操縦技術、データ制御技術)をベースに、全産業につながるIoTシステムやIoTデバイスを対象としたIoT向け各種サービスを提供しております。具体的には当社IoTエンジン「NEQTO」により、開発済の組み込みマイクロプロセッサ向けエンジンの提供から、ライフサイクルを通じたマシンの安全管理サービスの提供まで、包括的なIoTソリューションを提供するものです(「IoT-OEMライセンス」及び「IoTデータコントロール」)。
なお、主なIoT向け各種サービスの特徴を表記すると下記のとおりとなります。
※3:IoTエンジン「NEQTO」
当社は基盤技術を応用し、全産業につながるIoTシステムやIoTデバイスを対象としたデータコントロールサービスを提供してまいります。IoTエンジン「NEQTO」は、機器・機械等のエッジデバイスから通信経路、そしてクラウドまでIoTに必要な制御機能が統合パッケージ化され、小規模から本格的なIoTビジネスに対応した設備の予防保全、各種メーター監視、モノや車両の位置管理など、多くの業界にまたがる様々なユースケースでの活用が可能です。さらに、あらゆるIoTプラットフォームサービスとの接続を可能としており、顧客は様々なエッジデータや通信方式をシンプルに接続することが可能となり、IoTの全てのエッジ機器等を安全に接続・管理し、保有するIoTデータ分析を最大限に活用することができます。なお、米国子会社の設立を契機に、北米地域イベントを中心とした大規模なプロモーション及び、米国本土でのIoT基盤設置による米国顧客へのサービス価値向上を進めるなど、グローバル規模での事業展開も進めております。
当社グループは、信号制御・通信制御技術をベースにし、モバイル通信、ソフトウエア・モジュール組込み分野において、キャリアグレードレベルの豊富な通信モジュール開発実績等、多彩な経験と技術を保有しております。あらゆるソフトウエア・モジュールのデバイスへの組込みが可能であり、革新的な軽量モジュールやエッジアルゴリズム開発能力を有しております。
(3)当社のコア技術を応用したプロジェクト
①再生医療分野「NEW-VISION」の内容
当社グループはコンピュータデータ通信の根源的な基幹技術である信号制御技術を高いレベルで保有し、現在、当社グループの保有する通信制御・信号制御技術を再生医療分野にも応用し、国立大学法人岩手大学 冨田浩史教授と共同で、光を失った方(中途失明された方)に光を取り戻すための取組みとして視覚再生プロジェクトを実施しております。
失明した方の視覚を回復することを目指している色信号制御アルゴリズムによるプリズムグラス(頭部装着型映像提示装置)は、米国・日本での特許取得に続き、EUにおいても特許査定を受領いたしました。さらに当社グループは、生物・細胞などのソフトウエアによる有機物制御技術を、今後他の取り組みにも展開することを目指しており、従来のシステムやマシンなどの「無機物」とのデータのやり取りに加え、人間の本来保有する能力を拡張するIoA(Abilities)・五感制御までを視野に捉えております。
②自動運転・自動操縦分野の内容
さらに当社グループは共同でロードローラーにおける業界標準の自動運転・自動操縦ソフトウエアの開発を進めて参りました。i-Construction分野における盛土等の土木構造物に求められる品質(剛性・密度等)に大きく影響する締固め工程で用いられる締固め機械に関する自律制御並びにこれらの自動操縦等の機能を実用搭載する業界標準機開発などを目的に自動運転・自動操縦のプロジェクトを実施しております。独自開発する自律走行・操縦ソフトウエアを連携稼働させるもので、研究開発及びテスト等のプロセスを経て、実地での検証や本格的な実証実験等を実施しております。本プロジェクトは引き続き各建設会社との提携やプロジェクトの参画等を通じ機能拡張や製品化・商用化に向けた取り組みを強化してまいります。
[事業系統図]
以上に述べた事業の内容を事業系統図によって示すと以下のとおりであります。
なお、当社グループは、データコントロール事業の単一セグメントであるため、セグメント別の情報を省略しております。
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