当社グループの事業においてリスクの要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。
当社グループのクラウドソリューション事業及びデジタルトランスフォーメーション事業の分野においては既に数多くの競合企業が存在しております。また、当該事業分野が成長市場であること及び大きな参入障壁がないことから、今後、他社の新規参入により競合が激化する可能性があります。
当社グループでは、引き続き顧客のニーズを汲んだ製品・サービスの提供を進める方針でありますが、競合企業の営業方針、価格設定及び提供する製品・サービス等は、当社グループが属する市場に影響を与える可能性があります。現在、サービスの機能強化や開発体制の強化、優秀な人材の確保に努めておりますが、これらの競合企業に対して効果的な差別化を行うことができず、当社グループが想定している事業展開が図れない場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 特定の取引先への依存について
当社グループのデジタルトランスフォーメーション事業においては、博報堂グループ向け売上収益(当期における㈱TBWA HAKUHODOに対する売上収益585,226千円、総売上収益に対する割合10.6%等)ならびにイオングループ向け売上収益(当期におけるイオンリテール㈱に対する売上収益480,016千円、総売上収益に対する割合8.7%、イオンドットコム㈱に対する売上収益52,479千円、総売上収益に対する割合0.9%等)の割合が高い水準にあります。
当社グループは、博報堂グループ各社ならびにイオングループ各社とそれぞれ個別の業務契約を締結しており、個々の取引は独立したものとなっておりますが、今後博報堂グループならびにイオングループの業績、方針転換等によってこれらの業務契約が解消となった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのクラウドソリューション事業は特定の製品「ZAC」に依存した事業となっております。今後も取引の拡大に努めると同時に販売依存度を下げるため、新規の製品開発を図ってまいりますが、競合会社の新規参入や既存の会社との競合激化等が、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事業のうち、クラウドソリューション事業はソフトウェアの自社開発・販売とともに導入にかかるコンサルティングやカスタマイズ等を通じて、最適なソリューションをワンストップで提供できる点を売りにしているものの、その核となるのは自社製品の開発・販売になります。市場の変化にいち早く対応できるよう最新の技術動向に対応し、開発・コンサルティング体制の強化に努めておりますが、競争環境、顧客ニーズの変化等に対応できず、当社製品が市場競争力を喪失した場合、コンサルティングやカスタマイズ等他のサービスの競争力も同様に失われ、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが提供する製品に誤作動・バグ等が生じた場合、当社グループによる導入サポートや導入後の技術サポート等において当社グループに責任のある原因で支障が生じた場合、又は当社グループの製品が機能不足と認識された場合、損害賠償責任の発生や顧客の当社グループに対する信頼喪失により、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、現時点において第三者より知的財産権に関する侵害訴訟等を提起されたり、そのような通知を受け取っておりません。しかしながら、将来、当社グループの事業活動に関連して第三者が知的財産権の侵害を主張する可能性がないとはいえません。当社グループの属する市場が大きくなり、事業活動が複雑多様化するにつれ、競合も進み、知的財産権をめぐる紛争が発生する可能性があります。
当社グループは、事業の性格上、システム導入や企画提案時に、顧客企業の秘密情報、個人情報を取り扱う場合があります。情報の取り扱いに際しては、情報セキュリティの国際規格、国内規格、個人情報保護法に準拠して、情報管理の規程の整備、研修を通じた社員への周知徹底、インフラのセキュリティ強化等により、管理の強化・徹底と漏洩防止に努めてまいります。
しかしながら、情報の授受、運搬時における紛失や盗難等により、顧客企業の秘密情報、個人情報が漏洩した場合には、当該顧客からの損害賠償請求による費用発生や、顧客の当社グループに対する信頼喪失により、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループにおいて優秀な社内の人材の確保、育成及び定着は最重要課題と認識しております。また、国内においては労働人口の減少が進行していることを踏まえ、中長期の持続的な成長に向けて女性活躍推進を含む多様性(ダイバーシティ)を有する人材の確保が必要となります。
これら将来に向けた積極的な採用活動、人事評価制度の整備や研修の実施等の施策を通じ、社内リーダー層への幹部教育、新入社員及び中途入社社員の育成、定着に取り組むと同時に、多様性を有する人材の積極採用に努めてまいります。
しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、また、必要な人材を確保できない可能性があります。また、必ずしも採用し育成した役職員が、当社グループの事業に寄与し続けるとは限りません。このような場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、海外子会社において当社製品「ZAC」の一部を開発しており、海外子会社所在国の政治・経済・社会情勢の変動に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規則の変更により当地における事業の継続が困難となる等のカントリーリスクを有しております。カントリーリスクについては顧問契約を締結している現地の会計事務所や法律事務所と情報を共有し適切に対応することでリスクヘッジを行っております。
しかしながら、このようなリスクが顕在化した場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社は、代表取締役社長川田篤に、当社の経営の重要な部分を依存しております。現在、当社では同氏に過度に依存しないよう、経営体制の整備、人材の育成を行う等リスクの軽減に努めておりますが、何らかの理由により同氏による当社業務の遂行が困難となった場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。
顧客の情報資産が格納されるサーバーは、国内複数箇所及び海外に分散管理することでリスクを分散させておりますが、データセンターやその周辺ネットワーク設備等に被害を及ぼす災害、事故等が発生し情報資産の消失又はサービスの提供が維持できない状態に至った場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。
気候変動問題が世界的に重要なリスクとして広く認識されております。当社グループにおいても、温室効果ガスの排出規制等の適合に必要なコストの増加、それら規制に適合できないことによる企業のレピュテーションの低下等により当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の影響について、本資料発表日現在においても不透明な情勢がつづいております。特にデジタルトランスフォーメーション事業では、世界的な半導体不足が自動車業界に与える影響は大きく、2022年度も当社特定顧客において通年で影響を受けるものと想定しております。今後の新型コロナウイルス感染症を含む感染症の発生及び流行拡大については、当社グループでは適切な対応に努めますが、事業活動全般に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、ソフトウェア開発等に関して、相手方に対して、その代金の支払等を求める損害賠償請求訴訟を2016年8月に東京地方裁判所に提起いたしました。相手方は、委託業務の履行がなされていないことを理由に契約の解除を行ったものでありますが、当社は委託業務を履行しており、当該解除は不当なものと考えているため、訴訟において当社の考えを主張しております。当該訴訟によって当社のレピュテーションに影響が及ぶ可能性があります。
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