文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものです。
当社は、創業理念「孫の代まで豊かな社会を創る一翼を担う」を事業活動の最上位概念に置き、これを目指すための当社のあり方を示した企業理念と、当社が社会にもたらす価値や行動指針を示した使命を定めています。当社は、これらの経営の基本方針を高いレベルで実践することを通じて中長期的に企業価値を高めるとともに、全てのステークホルダーから信頼される企業となることを目指しています。
孫の代まで豊かな社会を創る一翼を担う
② 企業理念
ご満足いただけるソリューションを提供、社会の一隅を照らす存在でありたい
・社会に新たな価値を創出し続ける
・お客さまと社会に感謝される仕事を
・社員が仕事を通じて成長するのを支援し社員とその家族を幸せに
③ 使命
「お客さまの一員として、時代のその先に」
私たちは、お客さまの経営・業務課題の解決に、お客さまの一員として道しるべを示し、発想・技術・実現方法に限界を設けることなく、サービス・製品を想像し創造することで、世の中を変え、時代を切り拓きます。
そして、私たちの取り組みにより、お客さまをはじめ社会の人々の笑顔を増やし、社会の発展に貢献します。
(2) サステナビリティ推進の基本方針
サステナビリティを巡る課題に対応することは、当社の基本的な価値観に合致するものと考えています。当社は、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献する取り組みや持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献する施策を加速するため、サステナビリティ推進の基本方針を次のように定めました。
(サステナビリティ推進の基本方針)
創業理念「孫の代まで豊かな社会を創る一翼を担う」の下、地球環境や社会基盤をより豊かにし、後世に受け渡していくために持続可能な社会の実現に貢献します。
(環境に対する考え方)
新しい生命を育む基盤となる地球環境を守り、次世代に引き継ぐ責任を果たすために、ステークホルダーとの連携を通じて、あらゆる場面で環境の保全に取り組みます。
(社会に対する考え方)
社会からの感謝の言葉を最大の喜びに、グローバルな視点で社会インフラの発展と地域社会の活性化に取り組んでまいります。
全てのステークホルダーの笑顔を増やし笑顔であり続けるために、一人ひとりの権利と価値観を尊重し、人の成長を通じて社会に付加価値をもたらすことを誇りと喜びにします。
(ガバナンスに対する考え方)
誠実な行動、公正で透明性の高い企業統治、ステークホルダーとの建設的な対話によって、社会の一員として信頼される企業であり続けます。
この方針の下、環境・社会・ガバナンスの視点からの課題を、経営上の重要な課題の一つと捉え、持続的な企業価値の向上と持続可能な社会の実現に資する取り組みを積極的に推進してまいります。
(3) 経営環境
当社は、従来「コンサルティング事業」、「ソリューション事業」及び「イノベーション事業」の3区分で事業を運営していましたが、2022年3月1日より、コンサルティング事業とソリューション事業については、課題解決の提案力を強化するとともにサービスやソリューションの付加価値と質の向上をねらい、ソリューション事業の機能をコンサルティング事業に統合しました。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)技術の事業化及びオープンイノベーションを通じた事業創出と推進力の強化を目的にする部署を新設し、事業セグメントに「DX・地方共創事業」を追加しました。以上の結果、事業セグメントは「コンサルティング事業」、「イノベーション事業」及び「DX・地方共創事業」の3区分とすることにいたしました。
コンサルティング事業については、主に地域銀行、クレジットカード会社、投資運用会社及び保険会社等の金融業界に属する企業を主要な得意先としています。金融業界においては、経済を支えるインフラとしての機能を発揮するために、安定性と安全性が極めて高いITシステムの開発と維持に多大なコストを投じるとともに、金融商品やサービスの開発と並行して、これに対応したシステムの開発が行われています。金融業界におけるITシステムへの投資は、各金融機関の経営戦略の一部であるとともに、差別化や競争力の源泉となるものであります。また、政府や日本銀行からも地域銀行の競争力強化の一環として再編やITインフラに対する投資を支援する方針が示されており、今後、ますますシステム投資は拡大していくものと思われます。このような環境下、金融業界におけるIT部門の重要性が高まっている一方で、十分な知識や経験を有するIT人材の不足が、システム開発プロジェクトを推進する上でのボトルネックになっています。
イノベーション事業については、小売事業者を主要な得意先としています。小売事業者においては、少子高齢化や人口減少等を要因に、店員の成り手の不足や売上の減少等によって店舗の維持が困難になりつつある中、販売機会を拡大し、店舗運営の省人化を図れる技術やソリューションに注目が集まっています。これに加えて、コロナ禍においては、非接触・非対面での販売の実現等ウィズコロナを見据えた取り組みが活発になっています。
DX・地方共創事業については、地域経済の生産性の向上と発展、また持続可能な社会の実現への貢献等、同じ目的意識を持つ企業とのオープンイノベーションを通じて、顧客開拓に取り組んでいます。今日、日本全体で、デジタルトランスフォーメーション(DX)の活用、少子高齢化による生産年齢人口の減少及びカーボンニュートラルへの貢献等サステナビリティに関する様々な課題への関心が高まり続けており、同時にこれらに対応するソリューションも日々新たなものが生み出されています。一方で、これらのソリューションの情報や提供元が一部に偏在する等しており、需要と供給のマッチングが期待されていると認識しています。このような中、当社は、業界と顧客の経営課題、業務課題を的確に把握し、お客さまの立場に立って、具体的な解決策を示し実行しています。また、IT技術の知見を活かして、これまでに無かった新しい課題解決方法を生み出し、お客さまの業務効率向上とコスト低減を実現するサービスを開発し、提供しています。
(4) 経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① コンサルティングサービスの強化
a. コンサルティングの領域拡大とソリューションサービスの一体提案
2022年2月期に保険会社へのコンサルティングサービスの提供を専門にする部門を新設し、得意先の拡大と受注の深耕に取り組んでまいります。また、部門横断的にプロジェクト推進へのサポートや助言を専門にする部門を新設して、優秀な人材が持つ知識やコンサルティング業務に関するノウハウを掘り起こし、共有する取り組みを強化してまいります。
2022年3月1日付で、ソリューション事業の中核を担っていた部門の機能をコンサルティング事業の機能として統合しました。この組織変更をはじめ各事業の連携を通じて、課題解決の提案力を強化するとともにコンサルティングサービスやソリューションの付加価値と質向上に取り組んでまいります。
② イノベーション事業の収益力強化
a. 無人レジの新製品開発と拡販
書籍販売用「ワンダーレジ-BOOK」とコンパクトPOSセルフレジ「EZレジ」の拡販に注力してまいります。
b. 保有技術を活用した新ソリューションの考案
人追跡技術を応用した「店舗可視化ソリューション」をはじめ、無人レジ開発で培った技術力を応用して、お客さまが抱える課題の解決に資するソリューションの開発に取り組んでまいります。
c. TTGの業容拡大
当社が開発したレジ無しスルー型決済システム「スーパーワンダー」の技術を応用して、TTGが開発した無人決済システム「TTG-SENSE」及び狭小店舗向け無人決済システム「TTG-SENSE MICRO」を中心に、小売店等の省人化ソリューションの拡販に取り組んでまいります。
③ DX・地方共創事業の推進
a. 地方共創プラットフォームの推進
当社が培ってきた地域銀行や事業会社とのネットワークを活用して、地域の課題に合わせた解決策を提供する取り組みを推進してまいります。
b. オープンイノベーションの推進
当社が保有する技術やノウハウを幅広く活用する方法を模索するとともに、様々な企業とのオープンイノベーションを通じて、より付加価値の高いソリューションの具現化を目指してまいります。
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