文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
当社は、次の経営理念を掲げ、創業以来一貫して顧客の企業価値向上のため事業を推進してまいりました。
・全社員の物心両面の幸せを実現する
・公明正大に判断し、素直な心で全力で取り組む
・全社員が同じベクトルを持つことに努める
・事業を通して、社会・人類に貢献をする
この経営理念の下、今後も引き続き、顧客の更なる企業価値向上に努めるとともに、株主・債権者・顧客・ビジネスパートナー・従業員等の全てのステークホルダーへの社会的責任を果たし、広く社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。
当社は、企業価値を向上させ株主価値を高めることが重要であると考えており、そのためには、事業規模を拡大し収益性を向上させることが経営上重要であると認識し、客観的な経営指標として、売上高、売上高営業利益率を重視しております。売上高営業利益率は10%以上を目標としております。
ITは社会・経済の全てのインフラに急速に進化し、デジタル革命等により社会経済は大きく変化し、あらゆる物・サービスの価値が大きく変わっていくと考えられます。このような環境の中、事業を継続して成長発展させるために中期事業計画を策定し、以下の中期事業方針を掲げています。
① 進化するデジタル社会において、成長性の高い技術・サービスを提供する
デジタル化の進展は、今後の社会を大きく変革する事になります。また、通貨のデジタル化、決済の多様化、通信技術の高度化とコストダウンなどにより、今後益々新しい産業、事業、サービスが登場する可能性が高まっています。私たちはこの社会の変化に遅れることなく、今後システムインテグレーションで活用される技術を習得すると共にこれらの技術を応用し、社会で求められる製品やサービスを提供する事を目指します。
② より良い製品サービスを提供し、社会の中で存在価値の高い企業となる
社会の変化に伴い、顧客のITに対する期待は変化すると共に増大します。私たちはこの変化を的確にとらえ、柔軟に事業を進化させていく事が必要です。そして顧客が求めるより良い製品を提供し、社会の中において存在価値の高い企業となり、未来の益々の成長発展を可能にします。
③ 環境、社会、ガバナンス(ESG)を重視し、持続的成長を目指す
ESGの重要性が指摘される現代、サスティナブルな社会を実現するための取り組みは、企業自らにとっても大変に重要な活動となっています。この取り組みを通して、事業の持続性、ひいては当社のステークホルダーの幸せの実現を目指して参ります。
現在、当社グループの主要な事業分野である金融分野においては、銀行、証券、保険などの業態の垣根を越えてサービスを提供する総合金融へのシフト、ネットバンク及び流通系銀行の増加、非金融事業を営んでいる事業会社の融資事業への参入及び決済の多様化など、新しいIT技術を活用したFintechが進展しております。このようなFintechの進展は、新しいIT技術の中でも特に、クラウドに関わる技術が進化したことによりもたらされたものです。また、金融分野以外でも、プログラムを用いたシステム開発からプログラムレスでの開発へのシフト、プラットフォームを活用した開発へのシフトなど、新しいIT技術により、当社グループの主要事業であるシステムインテグレーション事業を取り巻く環境は大きく変化しております。
また、新型コロナウイルス感染症拡大による社会環境の変化に伴い、顧客が必要とするニーズやDXのさらなる加速により、求められるシステムに変化が生じるものと考えております。この変化を的確に捉え、顧客がシステムに求める業務性を兼ね備えたシステム開発をすることが重要であり、当社グループの中期的な経営環境において好機となるように取り組む必要があると考えております。
このような急速に進化する事業環境に対応したサービスを提供する組織体制の構築・強化を行い、当社グループの重要な資産である人材を確保し育成することを経営上の重要な課題と認識しております。
① デジタル革命により進化した事業環境への対応
当社が創業以来得意としてきた金融分野の変化への対応は、当社グループの成長には欠かせないものであります。また、今後のデジタル社会の進展に伴い、新たに発展する産業領域への事業拡大を図るため、既存のノウハウと先端技術を融合することが不可欠であります。このため、既存のノウハウを活用していくとともに社会の変化や先端技術に常に注目し、事業環境の進化に積極的に対応してまいります。
② 変化に柔軟に対応できる組織体制の構築・強化
当社グループを取り巻く急速に進化する事業環境の中で、安定的かつ継続的に成長していくためには、組織体制の整備・強化を行うとともに、組織体制に柔軟性を持たせることが不可欠であります。このため、コーポレート・ガバナンス体制の構築・強化やコンプライアンスの徹底を図るとともに、将来の事業環境や技術の進歩を想定した組織体制を構築してまいります。
③ 事業の収益性向上と業務ノウハウ獲得のための直接取引の拡大
顧客との直接取引を拡大し、事業の収益性を向上すると共に、業務ノウハウの獲得を推進していきます。さらには業務の成果を通して、顧客との信頼関係を構築すると共に、安定的な取引を実現してまいります。
④ 持続的競争優位を保つ当社グループの資産である人材の確保・育成、ビジネスパートナーとの連携強化・拡大
当社グループの人材が持続的競争優位の源泉となるため、優秀な人材を採用し育成していくことが重要であり、また、ビジネスパートナーとの連携を強化・拡大することも同様に不可欠であります。このため、積極的な採用による人材の拡充、人材の育成、ビジネスパートナーとの連携強化・拡大に力を注いでまいります。
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