事業等のリスク

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 経営環境の変化について

当社グループは、顧客企業のITへの要望に迅速に応えるために、日々進化するIT技術等への対応を行い事業活動を拡大してまいりました。しかしながら、今後の技術革新への十分な対応ができなかった場合及び景気低迷等により顧客企業のITへの投資が減少した場合には、顧客企業からの受注が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 法的規制について

当社グループは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下、「労働者派遣法」という)」、「下請代金支払遅延等防止法」等の規制を受けております。当社グループは、以下の免許を取得し顧客先に従業員を派遣しているため、労働者派遣法の遵守に努めておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当した場合、関係法令に違反した場合には当該事業の停止、許可の取消しを命じられる可能性があります。また、法令の制定、改正、解釈の変更が行われた場合に、当社グループの事業活動に影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

認定等の名称

許可番号

監督官庁

有効期限

労働者派遣事業許可

派13-040363

厚生労働省

2025年9月30日

 

 

③ 競合他社による影響について

当社グループは、企画力、提案力、人材力等の強化、ニアショア開発及びビジネスパートナーの活用による競争力の強化、付加価値の高いサービスの提供、等により顧客との良好な取引関係の維持等に積極的に取り組み、競争優位性を確保し、品質及び価格の維持向上に努めております。しかしながら、競合他社のサービス力の向上や価格競争の激化により当社グループの競争力が相対的に低下した場合、収益性の低下等を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業内容に関するリスク

① 特定の事業分野への依存について

当社グループは、金融関連分野向けのシステム開発及び大規模プロジェクト管理等の業務ノウハウを保有し、その知見と経験を生かしたシステム構築に多く携わっていることから、金融関連分野への依存割合が高くなっております。なお、公共分野等の他の分野での取引額の拡大を図り、金融関連分野への依存割合の低減を図っておりますが、金融業界の今後の動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 特定顧客への依存について

当社グループは、大手システムインテグレーターからの依頼による設計開発業務及び運用保守業務を多く取り扱っているため、大手システムインテグレーターへの依存割合が高くなっており、当連結会計年度の売上高に占める大手システムインテグレーター上位3社グループ(株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、富士通株式会社、日本ユニシス株式会社及びそのグループ会社)の割合は41.7%となっております。現在まで、長期にわたり取引を維持しており、今後も継続的かつ安定的に取引を行っていく方針であります。なお、他の顧客との取引額の拡大を図り、大手システムインテグレーター上位3社グループへの依存割合の低減に努めておりますが、何らかの事情により事業方針の変更等がなされた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ プロジェクトの採算管理に関するリスクについて

当社グループでは、作業工程等に基づき発生コストを予測し、適正な利益を加味した見積り金額を算出し、プロジェクトの採算管理をしておりますが、当初想定できなかった事象等の発生による追加コストの発生、当社グループの過失による納期遅延又はシステムの不具合による損害賠償が発生した場合等には、当初見込みからプロジェクトの採算が悪化するほか、当社グループの社会的信用が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 労務管理に関するリスクについて

システム開発のプロジェクトにおいては、一時的に長時間労働が発生することがあるため、当社グループでは、日々の勤怠を確認することはもちろんのこと、月次での長時間労働の状況及び今後の残業発生見込みの確認を行う等、長時間労働の発生を未然に防ぐ労務管理体制を整備しております。しかしながら、やむを得ない事情により長時間労働が発生した場合には、過重労働、それらを起因とした健康問題の発生及びそれに伴う訴訟、システム開発の生産性の低下、従業員の士気の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ ビジネスパートナーとの協力体制について

当社グループは、システム設計・構築等において、必要に応じてビジネスパートナーに外注をしております。ビジネスパートナーとは良好な関係を築いておりますが、ビジネスパートナーから十分な開発人員を確保できない場合、外注コストに変化が生じた場合等には、適正価格でのサービスの提供が困難になる等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 経営管理体制に関するリスク

① 代表者への依存について

代表取締役小倉博文は、当社設立の中心人物であり、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしており、代表者に依存する部分が相当程度存在しております。当社グループは、代表者への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化及び人材の育成を進めておりますが、何らかの理由により代表者が当社グループの業務を継続することが困難となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保及び育成について

当社グループの事業活動は人材に大きく依存しており、優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると考えております。しかしながら、優秀な人材の確保・定着及び育成が計画どおりに進まない場合、優秀な人材の社外流出が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 情報管理について

当社グループは、業務に関連して多くの機密情報及び個人情報を取り扱っており、厳格な情報管理が求められていることから、当社グループでは、ISO/IEC27001:2013の認証取得及びプライバシーマークを取得し、情報管理の徹底を図っております。しかしながら、何らかの理由により機密情報及び個人情報の外部への漏洩が生じた場合、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

認定等の名称

認定番号

有効期限

ISO/IEC27001:2013

(東京本社(営業本部及びビジネスサービス本部))

IS 557224

2025年3月9日

ISO/IEC27001:2013

(福岡支社)

IS 649173

2022年11月28日

プライバシーマーク

第17001300(04)号

2022年9月17日

 

 

④ システム障害について

当社グループは、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、ソフトウエアの不具合、コンピュータウイルス、事故等により、システム障害が発生する可能性があるため、社内システムの定期的なバックアップ等を講じておりますが、システム障害が発生した場合には、当社グループの事業運営に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 知的財産権の侵害について

当社グループは、本書提出日現在において、第三者から知的財産権の侵害に関する指摘等は受けておりません。しかしながら、当社グループの認識外で第三者の知的財産権を侵害してしまった場合、当社グループへの損害賠償請求や信用力の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 訴訟リスクについて

当社グループは、本書提出日現在において、第三者から訴訟を提起されている事実はありません。当社グループは、法令遵守に努めておりますが、事業活動を行う中で、訴訟、その他の法律的手続の対象となるリスクがあり、重要な訴訟等の提起を受けた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスク

① 自然災害等の発生について

地震・台風等の自然災害、テロ、パンデミック等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは事業継続のための体制の構築を図っておりますが、災害等の状況によっては、事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 新型コロナウイルス感染症について

当社グループはリモートワークの推進等を行うことにより、事業継続のための体制を構築しておりますが、当社グループの顧客が新型コロナウイルス感染症により事業が停滞した場合には、当社グループへのシステム開発の発注が停滞又は中止となる可能性があり、また、当社グループの従業員が罹患あるいはビジネスパートナーに被害が発生した場合には、システム開発の遂行に支障が生じる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 退職給付債務について

当社の退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上の前提条件に基づいて算出されております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社の従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。本書提出日の前月末現在における潜在株式数は385,200株であり、発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は9.3%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

⑤ 配当政策について

当社は、今後の経営成績及び財政状態、事業環境などを総合的に勘案し、財務体質の強化と事業拡大のための投資とのバランスをとりつつ配当を実施していく方針であります。

しかしながら、当社グループの業績が計画どおりに進展しない場合には、配当を実施できない可能性があります。

 

⑥ 資金使途について

当社の公募増資による資金調達の使途については、今後の事業拡大に向けた設備資金、人材採用資金、人材教育資金に充当する計画であります。しかしながら、経営環境等の変化に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性がありますが、その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。また、計画どおりに使用された場合でも、想定どおりの成果をあげられない可能性があります。

 

⑦ 大株主について

当社の代表取締役である小倉博文は、当社の大株主であり、本書提出日の前月末現在で発行済株式総数の52.0%を所有しております。

同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。

当社と致しましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ M&Aにおけるのれん等の減損リスク

当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を目的として、M&Aを事業展開の選択肢の一つとして考えております。

M&Aによる事業展開においては、当社グループが当初想定したシナジーや事業拡大等の効果が得られない可能性があります。これらに加えて、子会社化後の業績悪化やのれんの償却又は減損等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

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