文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、投資家の皆さまに長期的に投資を継続していただくため、その企業価値および株主の皆さまの共同の利益を向上させる取組みとして、下記経営理念に基づき、経営の基本方針を定め、具体的な施策を展開しております。
①経済活動を通して付加価値を生み出し、広く社会に貢献する。
②株主の皆さまをはじめ従業員、取引先、社会などすべてのステークホルダーの信頼と期待に応える。
③企業の発展と永続性確保のため、市場の変化にすばやく対応し、常に顧客指向を「信念」として、その実現のために多種多様な変化に対し、「柔軟」に対応する。
①3つの基本技術(ホースを作る技術、ゴムシートを作る技術、モールド(成形品)を作る技術)をもとに製造した製品を4つの市場(家電、自動車、土木・建築・住宅、産業資材)に供給し、バランスのとれた経営を指向する。
②参加したそれぞれのニッチ市場で高シェアを獲得すべく経営資源の集中化を図る。
③海外で需要のある国に事業を展開し、現地生産、現地販売を基本に最適地での生産を行う。
④技術開発に力を注ぎ、優れた技術により品質、効率、生産スピード等の面で他社との差別化を図る。
①営業部管轄の国内支店の営業活動により、国内売上高の増加(樹脂ホース、ゴムシート等)を推進するとともに、自動車部品を担当するオートモーティブ営業部・営業所、さらには海外事業部と海外子会社のグローバルな活動により、連結売上高の拡大を推進しております。
②取引先のニーズに的確・迅速に対応するため、また収益力を高めるために、開発研究所に資源を投入し、機械・設備能力の向上、自動化工程の推進や新製品の開発などに注力しております。
③常に生産技術を改善・向上させ、工場の生産性向上・合理化を徹底的に進めております。
④品質、安全、環境対策に注力し、環境関連法の遵守、ISOの徹底展開を図っております。
⑤拡大する海外子会社の管理手法を洗練させるため、子会社管理規定を充実させるとともに、当社主導により、各社の在庫管理システムおよびセキュリティシステムを見直し、運用面の向上を常に図っております。
⑥これらの施策を効果的に推進するには、人材の育成・強化、内部統制の整備が不可欠です。海外子会社と国内との人事ローテーションを計画的、活発に行い、グローバルな人材の育成に努力しております。
⑦金融商品取引法に基づく内部統制については、監査法人と連携し内部統制システムを確立させ、内部統制報告書を作成し、監査を受けております。
当社グループは、経営理念に定める「ステークホルダーの信頼と期待に応える」ため、コーポレートガバナンスの強化に取組んでおります。その一環として、社外取締役2名および監査役3名(うち社外監査役2名)を選任し、重要会議への出席を励行するとともに、監査室を設置することにより、効率的な内部統制システムを構築し、経営の合理化・効率化および職務の適正な遂行を図っております。
当社は、次の経営指標を重視した経営を行っております。
・売上高、営業利益、経常利益の金額(量)と各利益率(質)
・株主資本利益率(ROE)の目標値:8%以上
当社グループを取り巻く経営環境は、デジタル技術の革新、SDGsをはじめとする社会的要請への対応、ウクライナ情勢を始めとする混沌とした国際情勢等、変化のスピードが加速しております。特に、2020年から続く新型コロナウイルス感染拡大は、グローバルで経済や生活に大きな影響を与え続けており、また、気候変動対策への対応としてのEV化の加速等、事業構造の変化はますます加速しております。
このように国内外の経済が揺れ動いている中、コロナ禍の混乱を乗り越え、国内市場での競争に勝ち抜き、変化の激しい国際市場の中でも負けずに成長していくためには、「売上・収益計画の必達」、「連結経営の強化」および「企業体質の強化」が重要であると考えており、下記項目を掲げ、推進してまいります。
売上・収益計画の必達
・製品の質を高め、お客さまの満足と信頼を得ることにより、ニッチ市場でのシェア拡大を図る
・開発部門、営業部門の創意に満ちた闊達な活動により、新製品・技術を開発し、新しいお客さまを開拓する
・製造拠点における効率化・生産性改善を推進し、さらなる品質の向上に努める
・原材料調達能力の強化により、コストの削減を図る
・全社的に「売上の最大化、経費の最小化」に向けた取組みを推進する
連結経営の強化
・材料、部品、金型等について、世界市場を比較した上で、最適グローバル調達を進める
・海外拠点の開発能力およびリスク管理を強化して、収益性を確保する
・海外拠点間の協力体制を構築し、強化する
企業体質の強化
・コーポレートガバナンス、コンプライアンスをさらに充実させる
・推進および管理両面における標準化、文書化による業務品質をさらに向上させる
・新基幹システムの効果的な運用の定着とデータ活用による効果的なマーケティング力を強化する
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