研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動の特徴は、ゴム・プラスチック製品を開発するためのコア技術(材料、加工、金型、設備)を自社内に持ち、解析技術を駆使することにより、開発スピードと信頼性を高めています。また、コア技術と新たな技術を融合させることにより、独自の製品をタイムリーに提供しています。特に、次世代自動車、エネルギー、情報通信、環境対応など新しい技術を必要とする分野に積極的にチャレンジしております。また、工場生産設備の自社設計やコストダウンを目的とした研究開発活動にも取り組んでおります。

グループとして効率的に研究開発活動を行うため、研究開発員は原則として日本の開発研究所に集中しております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費は1,083,097千円(前期比17,304千円 1.6%減少)であります。

① ホース部門

掃除機・洗濯機・エアコンなどの家電用ホースは、グローバル化によりその地域特有の顧客要求に合わせた製品開発を実施し、海外生産体制を構築しています。また、新たな成形方法を開発し、コスト競争力を高めた製品も提案しています。産業用ホースは、独自のホース成形加工技術と原材料の配合技術をもとに、土木建築や一般産業分野などの多様化する顧客ニーズに対応した製品開発を進めています。今年度は、高まる安全性ニーズへの対応や持続的な資源循環を見据えた製品開発を推進しています

② ゴムシート部門

ゴムシートは、家電、自動車、産業資材等の幅広い分野に対応したゴムシート、ゴムマットの製品開発を行っています。車載品用途やEV充電スタンド、エアコン等に使用される半導体部品のコンデンサー用パッキン材料など、顧客ニーズに対応した製品を提供しています。また、環境に対応した製品開発では、環境負荷物質を含まず強度や耐摩耗等が従来品よりも優れたウレタンゴム配合を確立しています。省エネに寄与した高機能製品や再生材料を添加した配合開発を推進しています。

③ 成形品部門

自動車開発においては、カーボンニュートラルを目的とした次世代自動車(ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車など)の開発が進んでいます。当社は、それらに対応する新たな自動車部品の開発、提案を行い自動車メーカーに採用されています。また、カーボンニュートラルへの貢献としては、精密樹脂成形技術、スーパーエンプラを生かした金属からの代替、軽量化提案を行うことで色々な部品に採用されてきています。生産部門においては、省人化、自動化技術を取り入れた最適工程の構築を行い、AI技術の採用やIoT技術を取り入れた生産性の効率化を推進しています。

押出製品は、独自の成形技術により、シリコーン、フッ素ゴム及び様々な材質の熱可塑性エラストマーを用いたチューブや異形製品をラインナップし、これらを幅広い分野のニッチ市場に提供しています。特に、特定の用途に応じた製品開発に力を入れており、今年度は、大手コンビニエンスストアのドリンクサーバーに配管される高強度エラストマーチューブやシリコーンゴムチューブなどが新たに採用され、高評価を得ています。

 

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