研究開発活動

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発は、制御設計、通信アルゴリズム開発、構造解析、流体解析、電磁場解析、光学/照明設計、可視化技術、AI、IoTなどCAEソリューション分野、及び情報セキュリティ、医学工学連携、医用画像処理などITソリューション分野を対象としております。当社グループは、自社製品に関する研究開発に取り組むと共に、その他の取扱製品を含め研究機関や教育機関との共同研究、委託研究を行っております。

自社製品については、すでに販売している製品の改良強化に加え、CAEソフトウエア利用の可能性を拡大するサービスに向けた研究開発も行っております。

また、共同研究では、ノウハウの提供等による研究参加を通じ、シミュレーションソフトウエアの開発およびその検証と有効性評価、並びに多くの応用事例を得ることを目的としており、その成果を販売活動及び当社グループの技術力向上に役立てております。

当連結会計年度の研究開発活動は主に次のとおりであります。なお、当連結会計年度において79,477千円の研究開発費を支出しております。

 

(CAEソリューションサービス事業)

 

[マルチスケール解析ソフトウエアの開発]

 製品の軽量化や高性能化を実現するためには、材料データベースの構築及び活用が重要になっております。材料には選択肢が極めて多く、材料試験のみに立脚したデータベースの構築には限界があります。当社では、解析で仮想的に材料試験を行うための均質化法に基づくマルチスケール解析ツール(Multiscale.Sim)を開発、販売してきました。
 より高品質かつ汎用性の高い非線形問題に対応させるために、Ansys社製品群との連携機能の開発、解析で得られたデータを活用しマテリアルズインフォマティクスを実現するために、材料データベース(Ansys Granta MI)やAI(Ansys DesignXplorer)との連携機能を開発しております。

 

[樹脂流動解析ソフトウエアの開発]

 樹脂材料や樹脂をベースとした複合材料は、輸送用機器、電気・精密機器、建築・建材といった様々な業界で利用されており、特に自動車・航空機業界における製品の高性能化・軽量化・省エネ化において欠かせない技術となっております。
 一方、SDGs、カーボンニュートラルに向けた取り組みにおいては、プラスチックの排出量を減らす活動が喫緊の課題となっております。樹脂製品や複合材料製品の成形・生産工程において、解析ソフトウエアを使用して実験の試行回数を減らすことは、プラスチック排出量削減を達成するための有効な手段の一つです。樹脂流動解析ソフトウエア(PlanetsⅩ)は日々改良・開発される成形方法に対応すべく機能追加・改良を行っております。
 2021年度は複合材料の高精度構造解析を実現する機能や、中空製品の成形を解析する機能を開発しております。

 

 [空間トポロジー最適化ソフトウエアの開発]

 近年、3Dプリント技術の向上により製品製造時の形状制約が緩和され、新たな設計技術のニーズが高まっております。製品の剛性を対象とした様々なトポロジー最適化ソフトウエアが販売されておりますが、剛性以外のトポロジー最適化ソフトウエアはほとんど販売されていません。
 当社では、省エネルギーの観点から熱設計・熱対策でニーズが高まると考えられる熱流体を対象としたトポロジー最適化に着目し、ソフトウエアの開発を進めて参りました。
 2021年10月、流れ場を対象としたトポロジー最適化ソフトウエア(SpaceTOPTIM)をリリースいたしました。

 

 [ビッグデータ分析ソフトウエア製品の開発]

 製造業の現場では、生産性向上や省エネルギー対策のため、FA機器やIoT機器から大量に収集されるビッグデータを活用したライン稼働監視や設備・機器の予兆保全などの取り組みに期待が高まっていますが、その一方でデータ分析の専門家が不足しているという課題があります。

当社は、お客様の現場で増え続けるデータを活用した迅速な価値創出を支援するため、データ分析の専門知識が無くとも、データの性質・構造を一目で把握し、多変量データから分析したい現象に寄与するパラメータを効率的に抽出できるツールを開発しております。開発の成果は、2016年に販売を開始した自社開発ソフトウエア「BIGDAT@Viewer」の後継製品「BIGDAT@Analysis」として商品化しております。

 

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