事業の内容

3【事業の内容】

当社グループは、事業の種類別にSansan/Bill One事業、Eight事業の2つを報告セグメントとしており、当連結会計年度末における連結子会社は4社、関連会社は3社となっています。なお、報告セグメント外の僅少なその他のサービスはその他、連結消去(売上高)及びセグメントに配賦しない各種コストは調整額に計上しています。

当社グループは、「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションの下、「ビジネスインフラになる」というビジョンを掲げ、クラウドソフトウエアにテクノロジーと人力によってアナログ情報をデジタル化する仕組みを組み合わせた手法を軸に、人や企業との出会いをビジネスチャンスにつなげる、働き方を変えるDXサービスを提供しています。具体的には、営業DXサービス「Sansan」やクラウド請求書受領サービス「Bill One」等を展開するSansan/Bill One事業と、キャリアプロフィール「Eight」や書き起こしメディアのサービスを展開するEight事業を運営しています。アナログ情報をデジタル化する技術や各種データに関する研究開発、プロダクト開発等は、両事業共通の基盤として技術本部が担っており、新技術の開発とデータ入力オペレーションの改善を追求し続けています。なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。

 

(1)Sansan/Bill One事業

Sansan/Bill One事業では、営業DXサービス「Sansan」やクラウド請求書受領サービス「Bill One」等を法人向けに展開しています。

 

①「Sansan」

「Sansan」は、「営業を強くするデータベース」をコンセプトに、企業に関するさまざまな情報が閲覧できる企業データベースを標準搭載し、顧客とのあらゆる接点から得られる情報を蓄積した接点データベースと組み合わせて、利用企業ならではのデータベースを構築し、組織や個人の営業力を強化します。ユーザーは、接点がある企業だけでなく、接点がない企業も含めた100万件以上の企業情報を企業データベース上で閲覧できます。また、名刺だけではなく、メールやウェブサイトのお問い合わせ等、さまざまな顧客との接点を接点データベース上に可視化・蓄積できます。これらを組み合わせることで、利用企業ならではのデータベースが構築され、営業活動への戦略的な活用が可能になります。

ビジネスモデルとしては、全社で利用するプランを基本プランとして提供しています。ユーザー企業の企業規模や利用用途に応じて算出されるライセンス費用に、スキャナレンタル料等が加算されたものが月額利用料となります。また、サービス導入時には、紙で保管している大量の名刺のデータ化や導入支援等の付加サービスを有料で提供しています。

 

②「Bill One」

「Bill One」は、「請求書受領から、月次決算を加速する」をコンセプトに、多数の拠点や部門に紙やPDFといったさまざまな形式で届く全ての請求書をオンライン上で受領可能にし、会社全体における請求書関連業務の効率化を促進することで経営の意思決定スピード向上を支援する経理DXサービスです。紙の請求書は、「Bill One」のスキャン代行センターが代理で受領し、短時間で99.9%の精度でデータ化します。また、PDF等の請求書は、メール等で「Bill One」が受領した後に、同じくデータ化します。データ化された請求書はクラウド上で閲覧できるほか、請求書の確認や承認作業等の各種業務フローもクラウド上で完結可能となることから、月次決算業務の早期化に貢献します。さらに、請求書情報は検索性の高いデータベースで一元管理されることから、データを活用したコストコントロールや営業機会の創出、将来的な収益機会の最大化等にもつなげることができます。そのほか、会計システム等の他社サービスと連携してデータを活用することが可能です。なお、2022年7月より請求書発行機能の提供を開始し、受領・発行の両側面から企業の請求書業務を支援しています。

ビジネスモデルとしては、専用コンサルタントによる導入支援等が含まれる初期費用とユーザー企業においてデータ化される請求書の枚数を基に算出される月額費用で構成される料金プランを提供しています。なお、従業員数が100名以下の法人向けには、中小企業のリモートワーク導入を推進する目的で、一定の条件を設定した上で、初期費用と月額費用が無料のスモールビジネスプランを提供しています。

 

(2)Eight事業

Eight事業では、「名刺管理に、転職に」をコンセプトに、単なる名刺管理だけではなく、ユーザー自身のキャリア形成を後押しするサービスとして、キャリアプロフィール「Eight」を運営しています。「Eight」の活用により、ビジネスパーソンが抱える「自律的なキャリア形成ができていない」「ビジネスの出会いを活かしきれていない」「名刺情報に容易にアクセスできていない」といった課題を解決できると考えています。「Eight」では、「Sansan」と同様に、名刺をスキャンするだけで、自分や交換相手の名刺情報が正確にデータ化されます。まず、ユーザーは自分の名刺をスキャンすることで、正確な所属や肩書き等が反映された自身のページが「Eight」上に作成され、職歴や学歴等の名刺には記載のない情報を追加することでオリジナルのプロフィールを作成することができます。次に、名刺交換した相手の名刺をスキャンするだけで名刺情報が正確にデータ化され、クラウド上で簡単に自身の人脈を管理・検索することが可能となります。また、「Eight」上でつながった相手の名刺に変更があった場合には通知を受け取れるほか、フィード上への投稿機能の活用によって、相手の近況情報を取得することが可能となります。加えて、自分磨きに役立つ情報やこれまで知り得なかった企業の情報、求人情報等のキャリア形成に役立つ情報を「Eight」上で効率的に収集することができます。さらに、転職に対する意向を示す転職意向度を設定することで、企業案内や採用のスカウトを受け取ることが可能となります。

ビジネスモデルとしては、プロフィール管理や名刺管理機能が無料で使用できるアプリをベースとし、一部利用機能を拡充したBtoCサービス「Eightプレミアム」と転職潜在層のユーザーにアプローチ可能な採用関連サービス「Eight Career Design」や「Eight」における名刺共有を企業内で可能にするサービス「Eight Team」「Eight」のユーザーに対して広告配信ができるサービス「Eight Marketing Solutions」、買い手と売り手を効率的にマッチングさせ、生産性を上げるビジネスイベント「Meets」、若手ビジネスパーソンを対象とした大型ビジネスイベント「Climbers」等のBtoBサービスを提供しています。

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