研究開発活動

5【研究開発活動】

当期における研究開発費は、171,738百万円(前期比14.2%増)、売上収益比率22.7%(前期より0.6ポイント減)となりました。

なお、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分していません。

 

[開発品の状況]

○ 抗がん剤「レンビマ」(欧州における腎細胞がんに係る製品名「Kisplyx」、一般名:レンバチニブ、米メルク社との共同開発)

・甲状腺がんに係る適応(単剤療法)において、日本、米国、欧州、中国、アジア等の80カ国以上で承認を取得しています。

・肝細胞がん(ファーストライン)に係る適応(単剤療法)において、日本、米国、欧州、中国、アジア等の75カ国以上で承認を取得しています。

・切除不能な胸腺がんに係る適応(単剤療法)において、日本で承認を取得しています。

・腎細胞がん(セカンドライン)を対象とした、エベロリムスとの併用療法に係る適応において、米国、欧州等の60カ国以上で承認を取得しています。

・子宮内膜がん(全身療法後)を対象とした、米メルク社の抗PD-1抗体ペムブロリズマブとの併用療法に係る適応において、日本、米国、欧州、アジア等の45カ国以上で承認(条件付き承認を含む)を取得しています。309試験/KEYNOTE-775試験(フェーズⅢ試験)に基づき、米国においては、2021年7月、治療ラインに関わらず全身療法後に増悪した、根治的手術または放射線療法に不適応な高頻度マイクロサテライト不安定性を有さない、またはミスマッチ修復機構欠損を有さない進行性子宮内膜がんの適応で承認を取得しました。欧州においては、2021年11月、治療ラインに関わらず、プラチナ製剤を含む前治療中またはその後に増悪した、根治的手術または放射線療法に不適応な成人の進行性または再発性子宮内膜がんに関する適応について承認を取得しました。日本においては、2021年12月にがん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体がんの適応について承認を取得しました。台湾においては、2022年2月に治療ラインに関わらず全身療法後に増悪した、根治的手術または放射線療法に不適応な進行性子宮内膜がんの適応について承認を取得しました。

・腎細胞がん(ファーストライン)を対象とした、ペムブロリズマブとの併用療法に係る適応において、日本、米国、欧州、アジア等の35カ国以上で承認を取得しています。米国においては2021年8月、欧州では同年11月、台湾では2022年1月に、進行性腎細胞がん一次治療に係る適応についてそれぞれ承認を取得しました。日本においては、2022年2月に根治切除不能または転移性の腎細胞がんの適応について承認を取得しました。

・ペムブロリズマブとの併用療法について、子宮内膜がん(ファーストライン)、肝細胞がん(ファーストライン)、メラノーマ(ファーストライン)、非扁平上皮非小細胞肺がん(ファーストライン、化学療法併用)、非小細胞肺がん(セカンドライン)、頭頸部がん(ファーストライン)、肝細胞がん(ファーストライン、肝動脈化学塞栓療法との併用)、胃がん(ファーストライン、化学療法併用)、高頻度マイクロサテライト不安定性を有さない/ミスマッチ修復機構を有する大腸がん(サードライン)を対象としたフェーズⅢ試験を米国、欧州等において進行中です。食道がん(ファーストライン、化学療法併用)を対象としたフェーズⅢ試験を日本、米国、欧州、中国において開始し、進行中です。PD-L1陽性の非小細胞肺がん(ファーストライン)およびシスプラチン不適格の膀胱がん(ファーストライン)を対象として実施していた2本のフェーズⅢ試験については、独立データモニタリング委員会の勧告に従い、中止を決定しました。

・ペムブロリズマブとの併用療法について、メラノーマ(セカンドライン)、頭頸部がん(セカンドライン)を対象としたフェーズⅡ試験、および複数のがん種を対象としたバスケット試験(フェーズⅡ試験)を米国、欧州等において進行中です。

・米国において、ペムブロリズマブとの併用療法による局所治療に適さない進行性肝細胞がんの一次治療に対するブレイクスルーセラピーの指定について、他の併用療法の同適応症に対する承認を受け、米国食品医薬品局(FDA)より指定取り消しに関する通知を受領しました。

○ 抗がん剤「ハラヴェン」(一般名:エリブリン)

・乳がんに係る適応において、日本、米国、欧州、中国、アジア等の80カ国以上で承認を取得しています。

・脂肪肉腫(日本では悪性軟部腫瘍)に係る適応において、日本、米国、欧州、アジア等の80カ国以上で承認を取得しています。

・「ハラヴェン」のリポソーム製剤について、小野薬品工業株式会社(大阪府)の抗PD-1抗体ニボルマブとの併用療法に関するフェーズⅠ/Ⅱ試験が日本において進行中です。

○ 抗てんかん剤「フィコンパ」(英名「Fycompa」、一般名:ペランパネル)

・12歳以上の部分てんかん併用療法に係る適応において、日本、米国、欧州、中国、アジア等の70カ国以上で承認を取得しています。日本と米国においては、4歳以上の部分てんかんに対する単剤および併用療法の承認を取得しています。欧州においては、4歳以上の部分てんかんに対する併用療法の承認を取得しています。

・12歳以上の全般てんかんの強直間代発作に対する併用療法に係る適応において、日本、米国、欧州、アジア等の70カ国以上で承認を取得しています。欧州においては、7歳以上の全般てんかんの強直間代発作に対する併用療法の承認を取得しています。

・2021年7月、中国において、てんかんの部分発作に対する単剤療法、および4歳以上の小児てんかんの部分発作に対する併用・単剤療法の2つの追加適応について承認を取得しました。

・レノックス・ガストー症候群を対象としたフェーズⅢ試験が日本、米国、欧州において進行中です。

○ オレキシン受容体拮抗剤「デエビゴ」(英名「Dayvigo」、一般名:レンボレキサント)

・不眠症に係る適応において、日本、米国、アジア等の10カ国以上で承認を取得しています。

・不眠症を対象としたフェーズⅢ試験が中国において進行中です。

・アルツハイマー病/認知症に伴う不規則睡眠覚醒リズム障害を対象としたフェーズⅡ試験が終了し、今後の開発について検討中です。

○ 抗アミロイドβプロトフィブリル抗体レカネマブ(一般名、開発品コード「BAN2401」、バイオジェン社との共同開発)

・2021年6月、米国において、アルツハイマー病(AD)治療を対象としてブレイクスルーセラピーの指定を受け、同年12月にはファストトラックの指定を受けました。

・2021年9月、米国において、201試験(フェーズⅡ試験)に基づいて迅速承認制度を活用し、FDAに対する早期AD(ADによる軽度認知障害および軽度AD)治療薬としてのBLA(生物製剤ライセンス申請)の段階的申請を開始し、2022年5月に完了しました。

・2022年3月、日本において、医薬品事前評価相談制度に基づき、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に申請データの提出を開始しました。

・早期ADを対象としたClarity AD(フェーズⅢ試験)が日本、米国、欧州、中国において進行中です。

・Alzheimer's Clinical Trials Consortium(ACTC)によって本剤が評価対象薬剤として選択されているプレクリニカル(無症状期)ADを対象とするAHEAD 3-45(フェーズⅢ試験)が日本、米国、欧州等において進行中です。

○ AD治療剤「Aduhelm」(一般名:アデュカヌマブ、バイオジェン社の単独意思決定権による共同開発)

・2021年6月、米国においてAD治療剤として迅速承認を取得しました。本迅速承認の要件である検証試験はバイオジェン社により実施される予定です。

・2021年12月、日本において、製造販売承認申請について追加データの提出が求められ、継続審議となりました。

・2022年4月、欧州において、バイオジェン社が販売承認申請を取り下げました。

 

○ 2021年6月、日本において、抗がん剤「タズベリク」(一般名:タゼメトスタット、開発品コード「E7438」)について、EZH2遺伝子変異陽性の濾胞性リンパ腫に係る適応で製造販売承認を取得しました。

○ 2021年9月、日本において、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」(一般名:アダリムマブ)の潰瘍性大腸炎に係る用法用量について、成人に対する高用量と小児の追加承認を取得しました。

○ 2022年3月、日本において、EAファーマがキッセイ薬品工業株式会社(長野県)と共同開発している潰瘍性大腸炎治療剤「カログラ」(一般名:カロテグラストメチル、開発品コード「AJM300」)について、潰瘍性大腸炎に係る適応で製造販売承認を取得しました。

 

○ 選択的URAT1阻害剤ドチヌラド(一般名)について、痛風を対象としたフェーズⅢ試験を中国において開始しました。

○ セントルイス・ワシントン大学医学部(米国)により主導される優性遺伝アルツハイマーネットワーク試験ユニット(Dominantly Inherited Alzheimer Network Trials Unit:DIAN-TU)が実施する優性遺伝ADに対する抗MTBR(Microtubule binding region: 微小管結合領域)タウ抗体「E2814」の効果を評価するTau NexGen試験(フェーズⅡ/Ⅲ試験)が米国において開始されました。同試験の基礎療法となる抗アミロイド療法にレカネマブが選定されています。

○ 抗がん剤「E7386」について、ペムブロリズマブとの併用による固形がんを対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を、日本、米国において開始しました。

○ Toll様受容体7/8阻害剤「E6742」について、全身性エリテマトーデスを対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を、日本において開始しました。

 

○ 抗がん剤「MORAb-009」について、米国、欧州でフェーズⅠ/Ⅱ試験段階にあった中皮腫を対象とした開発を終了しました。

○ 腸管洗浄剤「EA4000」について、EAファーマが事業上の優先度の観点から、日本でフェーズⅠ/Ⅱ試験段階にあった開発を中止しました。

○ 潰瘍性大腸炎治療剤「E6007」について、EAファーマが事業上の優先度の観点から、日本でフェーズⅡ試験段階にあった開発を中止しました。

○ クローン病治療剤「E6011」について、EAファーマが事業上の優先度の観点から、日本、欧州でフェーズⅡ試験を中止しました。

 

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