研究開発活動

5【研究開発活動】

当企業集団では、主に当社が提供する商品及びサービスに関連する清掃及び洗浄関連商品と加工技術の研究開発に取り組んでおり、品質・環境対策を重視した活動を行っております。

 

(1)研究開発方針

当社は、消費者に対して当社が届けるトータルクリーンケアに関する商品・サービスについて、安心且つ信頼のおけるダスキンブランドの確立を目指しており、基盤技術深耕、新商品開発、商品の品質向上及びSDGsへの対応を中心とした研究開発活動に取り組んでおります。

この目的達成のために、清掃・衛生関連分野において、生活者を第一に捉え、下記5項目を実践し、社会に対して健康で快適な暮らしを提供することを基本方針として研究開発に取り組んでおります。

・常に社会・家庭の実態を把握し、お客様の困りごとを分析して研究開発の優先度を決定します。

・新規性、進歩性、独自性に富んだ研究や技術開発を行います。

・社会・人・自然に対して、安全・安心が担保できる商品を開発します。

・環境保全に寄与し、省資源化が可能な原材料を使用した商品を開発します。

・市場に導入された商品は、常に改良を図り、顧客・生活者に最適な機能とご満足をお届けします。

また、当期は研究開発活動を広く知っていただくことを目的に、当社ホームページの開発研究所「衛生分野の研究」や「ホコリ分野の研究」を更新し、各種学会や団体主催のセミナーでの情報発信を行いました。

 

(2)研究開発体制

2022年3月31日現在、開発研究所は生活者や事業者に密着し、環境衛生分野における新しい事実や法則性を見つけ、明らかにする実験的研究を担う「基礎研究室」、基礎研究で得た知識や新たな素材・技術を元に実用化に向けた研究を行う「応用研究室」、モップ・マットを中心とした新たなレンタル商品素材や製造・加工方法を研究・開発する「ダストコントロール研究室」、化成品・フィルターを中心とした衛生関連商品素材の製造・加工方法を研究・開発する「ハイジーンコントロール研究室」の4部門構成であり、部長を含め44名の体制となっております。

 

(3)当連結会計年度における主な成果

①基礎研究関連

ハウスダスト中の健康阻害物質(ダニアレル物質、食物アレルゲン、カビ、花粉、SVOC(準揮発性有機化合物))の実態把握に関する研究をおこないました。得られた結果は、アレルギー協会主催の市民公開講座(近畿2府3県)での講演で発表し、またWEBサイトを通して情報発信を行いました。新たな試みとして清掃方法の行動認識技術の研究を開始しました。清掃による行動データの蓄積を図り、衛生管理分野での応用を検討しております。

②応用研究関連

基幹事業であるモップ・マット構成素材の新素材や製造技術研究、吸着剤の機能開発に取り組みました。オーダーメイドマットパイルの撚糸内製化に続き、熱処理加工の内製化が完了しました。家庭用モップとしてダストコントロール業界で初めて一般社団法人繊維評価技術協議会のSEKマークを取得したことに続き、事業所用モップも「抗ウイルス加工」と「抗菌防臭加工」の認証を取得しました。

③ダストコントロール研究関連

既存モップ・マットの軽量化や高耐久化に向けた研究開発に取り組むと共に、モップ分野では事業所用の汚れ取りと吸水の用途を両立した制菌加工モップや家庭用の抗菌コーティングモップの研究開発を行いました。マット分野ではマット用油系吸着剤の抗菌性能付与商品の市場導入に続き、水系吸着剤、ノーオイルマットも含めて全マット商品の抗菌性能付与が完了しました。引き続き抗ウイルス性能付与の研究開発を進めております。

④ハイジーンコントロール研究関連

前期より既存洗剤類の「安全・安心」の向上や除菌、抗ウイルス等の「機能性」の向上のため、洗剤類の抗ウイルス化を進めております。また、環境配慮の観点から主要な洗剤のボトルに使用している樹脂の削減に取り組み、2022年度から順次導入予定となっております。フィルトレーション分野では再生加工できる空気清浄機フィルタ―の素材や、洗浄方法の研究を行い、リサイクル、廃棄物削減化に向けて取り組んでおります。新たな分野として、ペット飼育家庭のニオイ対策をテーマに臭気成分の分析、消臭・脱臭技術の研究を行い、サービスメニューの開発を行いました。また新規の衛生管理提案として除菌水の製造技術の研究にも取り組んでおります。

 

(4)研究開発費

当連結会計年度の研究開発費の総額は644百万円であります。

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得