当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項は、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2022年6月29日)現在において判断したものであります。
(1) 情報サービス産業における経営環境の変化及び価格競争等の影響
情報サービス産業においては、国家的なIT戦略の後押しや事業の強化や変革を推進するDXに向けた投資等によりIT需要は増加基調で推移していくことが見込まれております。しかしながら、日本経済が低迷又は悪化する場合には、顧客の情報化投資が減少するおそれがあり、当社グループの経営成績等が影響を受ける可能性があります。
また、国内における情報サービス産業は激しい競争状態にあります。これら競合会社との直接的競合が生じた場合や競合各社が市場に大きな影響を与える商品や技術を開発した場合、当社グループに対しての一層の価格引き下げ圧力や当社グループの提供するサービスや製品が陳腐化し、競争力の低下を招く可能性があります。
(2) 人材の確保や育成
人材の新たな確保と育成は当社グループの事業運営には重要であり、人材の確保又は育成できなかった場合には、当社グループの将来の成長、経営成績等に影響を与える可能性があります。
(3) アライアンスパートナーとの協力体制
当社グループは、事業運営に関連して、ベンダーや協力会社等、様々なパートナーとの協力体制を構築しております。これらのパートナーとの関係に変化が生じた場合、サービスの提供もしくは適正な価格でのサービスの提供が困難になる等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(4) システム開発サービスにおける見積違い及び納期遅延等の発生可能性
当社グループでは、作業工程等に基づき発生コストを予測し見積りを行っておりますが、開発期間の短期化及び機能の複雑化など顧客からの要請は高度化しており、当初想定した以上の開発工数の増加や機能改善による追加コストにより、当初見積ったコストを上回り低採算または採算割れとなる可能性があります。また、当社グループが顧客との間であらかじめ定めた期日までに作業を完了・納品できなかった場合には遅延損害金、最終的に作業完了・納品できなかった場合には損害賠償責任が発生する可能性があります。
(5) 納品・検収後のシステムの不具合
当社グループは、ISO9001の認証を取得し製品やサービスの品質向上に取組んでおり、現在までシステムの不具合に関し訴訟等重大な影響を受ける損害賠償等を請求されたことはありませんが、当社グループの過失によるシステムの不具合が顧客に損害を与えた場合には、損害賠償請求負担及び信用の失墜等により、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(6) 特定の顧客への依存
当社グループは、日本電信電話株式会社グループ、日本アイ・ビー・エム株式会社グループ及び富士通株式会社グループ等への売上高比率が多くを占めると想定いたしますが、これら顧客において事業方針の変更がなされた場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(7) 情報漏洩
当社グループは、事業において顧客の機密情報(個人情報を含む)に触れる場合があります。当社グループでは、ISO27001の認証を取得すると同時に、プライバシーマークを取得し、厳格な管理体制の整備を行っております。しかしながら、何らかの理由により機密情報の外部への漏洩が生じた場合、顧客より損害賠償請求を受ける可能性があり、また当社グループの信用の失墜を招くことにより、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(8) 知的財産権侵害リスク
現在国内においてビジネスモデル特許は広範囲な権利を有し、その範囲が不明確な特許が認められる可能性があります。従いまして、クラウドサービスを始めとする当社グループのサービス分野において、第三者の特許権等の知的財産権を侵害するとしてサービス提供の差し止め、損害賠償等の請求を受ける可能性があります。
また、当社グループはシステム開発業務において、第三者が開発したプログラム等を利用する場合があり、使用権の許諾を有した上で利用することとしておりますが、第三者の著作権等の知的財産権を侵害するとして損害賠償請求、使用差し止め請求等を受ける可能性があります。
(9) 長時間労働と労務問題
提供するサービスや構築システムの社会性の高さ、またシステム開発の属人性の高さから、緊急時において長時間労働が発生する可能性があり、健康問題や労務問題につながる可能性があります。
(10) コンピューター設備への影響
当社グループは、コンピューター設備を保有しておりますが、災害や停電の他、不正アクセスやコンピューターウィルス等による被害が発生した場合、システム開発やサービスが遅延・中断することにより、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。
(11) デリバティブ取引
当社グループは、効果的かつ効率的な資金運用のため、運用資金の上限設定及びリスク分散を基本方針として他社株転換社債等のデリバティブが組み込まれた複合金融商品への投資を行うことがありますが、対象銘柄の株価下落などがあった場合には損失が発生し、業績に影響を与える可能性があります。
(12) 自然災害等の発生による影響
地震・台風等の自然災害や、火災やパンデミックの発生等により、予期せぬ事態が発生した場合に備え、当社グループは事業継続のための対応を実施、検討しておりますが、災害の状況によっては、業務の全部または一部が停止し当社グループの業績に影響する可能性があります。
(13) 投資活動による影響
当社グループは、新規事業の立ち上げや事業拡大を目的として、資本提携、企業買収、子会社の設立などを行っております。これらの実施に当たっては、事前に収益性や回収可能性について調査・検討を行っておりますが、経営環境の変化等により投資先の事業が当初の想定どおりの成果を得られない場合、投資の損失の発生、あるいは、追加資金拠出が必要となる等、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 新型コロナウイルス感染症による影響
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため、原則在宅勤務へ移行するとともに、出勤を要する従業員については時差出勤とするなど、従業員の健康と安全の確保と事業継続の両立を図っております。しかしながら、開発プロジェクトメンバーやお客様、協力会社関係者等において、新型コロナウイルスに感染し、関係者同士の接触等により感染が拡大した場合は、出勤停止措置等により、開発プロジェクトが一定期間中断される可能性があり、状況が長期化した場合には業績が悪化するリスクがあります。
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