当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦問題や、中国経済の減速等の先行き不透明感があるものの、引き続き企業収益や雇用・所得環境が改善し、緩やかな景気回復基調が継続いたしました。
このような経済環境の中、当社グループは、メンテナンス&エンジニアリングを事業領域に設定し、これまでに培った高い技術力やお客様との信頼関係を基盤に、お客様の多様な課題解決に対するソリューション力のより一層の強化を図り、「日本の産業・社会インフラを支えるナンバーワン必須技能・技術者集団」として、企業価値向上に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は19,528百万円(前年同期比4.5%増)となりました。営業利益は816百万円(前年同期比6.9%増)、経常利益は863百万円(前年同期比9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は554百万円(前年同期比5.2%減)となりました。
事業のセグメント別の状況は次のとおりであります。
メカトロ関連事業におきましては、引き続き、半導体・液晶の製造装置関連の設計・フィールドエンジニアリングサービスが好調に推移し、自動車関連についても好調な市況継続により稼働増加となりました。またエンジニアリング部門では食品関連の画像検査装置の製造・販売が好調に推移したことにより、売上高は6,738百万円(前年同期比7.3%増)、セグメント利益は583百万円(前年同期比12.3%増)となりました。
ファシリティ関連事業におきましては、省エネルギーを含めた提案型営業による受注強化を進め、ホテルの総合管理業務、既存及び新規のお客様からの大型工事案件等の受注が堅調に推移したことにより、売上高は9,427百万円(前年同期比3.2%増)となりましたが、一部子会社における前期大型受注案件の反動減等により、セグメント利益は385百万円(前年同期比8.4%減)となりました。
コンテンツサービス事業におきましては、主軸のホール関連業務が堅調に推移する中、放送技術関連業務では4K・8Kといった新たな技術分野への基礎固めを行い、またイベント関連業務につきましては、大型イベント案件の受託に加え、関係の深いクライアントとの協力体制を強化し、継続性の高い業務への転換・拡大を図り好調に推移した結果、売上高は3,362百万円(前年同期比2.8%増)となりましたが、一般管理費の増加の影響により、セグメント利益は184百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には消費税等は含んでおりません。
主要顧客(総販売実績に対する販売割合が10%以上)に該当する相手先はありません。
当連結会計年度末の資産合計は13,488百万円となり、前連結会計年度末に比べ854百万円増加いたしました。流動資産は8,726百万円となり、前連結会計年度末に比べ1百万円増加いたしました。主な要因は、未成工事支出金の188百万円の増加、受取手形及び売掛金の80百万円の増加、仕掛品の18百万円の増加、原材料及び貯蔵品の7百万円の増加及び現金及び預金の337百万円の減少等であります。固定資産は4,762百万円となり、前連結会計年度末に比べ852百万円増加いたしました。主な要因は、投資その他の資産その他の406百万円の増加、繰延税金資産の211百万円の増加、建物及び構築物の116百万円の増加及び投資有価証券の159百万円の減少等であります。当連結会計年度末の負債合計は5,320百万円となり、前連結会計年度末に比べ594百万円増加いたしました。主な要因は、流動負債その他の421百万円の増加、固定負債その他の153百万円の増加及び買掛金の67百万円の減少等であります。当連結会計年度末の純資産合計は8,168百万円となり、前連結会計年度末に比べ259百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金の409百万円の増加及び自己株式の取得等による99百万円の減少等であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ337百万円減少し、4,797百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は288百万円(前年同期比67.8%減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益898百万円、減価償却費160百万円、法人税等の支払額424百万円、たな卸資産の増加額196百万円、投資有価証券売却益103百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は398百万円(前年同期は268百万円の獲得)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入197百万円、有形固定資産の取得による支出250百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出235百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は226百万円(前年同期比82.5%増)となりました。これは主に自己株式の売却による収入52百万円、配当金の支払額144百万円、自己株式の取得による支出135百万円等によるものであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っているすべての負債を対象としております。
また、当社グループの安全性を示す指標は以下のとおりであり、安全性、安定性においては引続き高い水準にあります。
(注) 流動比率:流動資産÷流動負債×100(%)
固定比率:固定資産÷自己資本×100(%)
自己資本比率:自己資本÷総資産×100(%)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、有価証券・有形無形固定資産の減損、たな卸資産の評価、減価償却資産の耐用年数の設定、貸倒引当金の設定等の重要な会計方針及び見積りに関する判断を行っております。当社の経営陣は、過去の実績や状況等に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、それらに対して継続して評価を行っております。また、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの重視する経営指標は「成長性」と「収益性」であり、中長期的な企業価値の向上に資する売上高成長率の確保と売上高営業利益率の向上を目標としております。
当社グループの成長性及び収益性を示す指標は以下のとおりであり、引き続き事業規模の拡大と利益率の向上を目指してまいります。
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