当社グループは、有効成分を適切に配合することにより、効果が実感できる製品を、容器に価格の半分以上を費やすようなことなくお求めやすい価格で提供することを方針として、基礎化粧品の製造及び販売を行っております。なお、当社グループは化粧品の製造・販売事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
1.取扱いブランド及び製品
(1) 「デュオ」ブランドシリーズ
(a) ブランドコンセプト
「肌細胞が本来持つ自己回復力。まずそれを養わなければ、美は長続きしません。肌にとって自然であること。科学に基づいた先端技術。どこまでも求める、やさしさと強さ。デュオは、この2つの高次元バランスの融合でアプローチします。だから実現しました。美の土台力が、違う。一生輝きつづけたいあなたへ。いま、肌に眠っていた美が、再び動き出します。」
(b) 取扱い製品
ブランドを牽引する製品は2022年8月末時点においてシリーズ累計販売個数4,000万個を突破した「ザ クレンジングバーム」シリーズで、当連結会計年度における「デュオ」ブランドの売上構成比は82%を占めております。
主な製品ラインナップは次のとおりです。
区分 |
製品種別 |
製品名 |
スキンケア |
クレンジング |
ザ クレンジングバーム |
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ザ クレンジングバーム クリア |
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ザ クレンジングバーム ホワイト |
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ザ 薬用クレンジングバーム バリア |
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ザ クレンジングバーム ブラックリペア |
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洗顔料 |
ザ ブライトフォーム |
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ザ ホワイトクレイクレンズ |
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ザ リペアバー |
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ザ ウォッシュブラックリペア |
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ザ 薬用バイタルバリアウォッシュ |
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先行型美容液 |
ザ リペアショット |
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ザ エッセンス セラム |
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ザ ブラックリペア セラム |
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ザ 薬用バリアレスキュー |
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先行型美白美容液 |
ザ 薬用ホワイトレスキュー |
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ミスト状美容液 |
ザ オイルミルクミスト |
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化粧水 |
ザ リブーストローション |
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ザ コンディショニングローション |
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日焼け止め乳液 |
ザ デイエマルジョン |
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夜用美容乳液 |
ザ エマルジョン |
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ザ ナイトエマルジョン |
メイク |
化粧下地/ファンデーション |
ザ セラムBB |
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ザ リタッチコントロール |
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ザ スキンコントロール |
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フェースパウダー |
ザ ヌードパウダー |
ヘアケア |
シャンプー |
ザ スカルプシャンプー |
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ザ インナーリペア シャンプー |
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トリートメント |
ザ ヘアトリートメント |
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ザ インナーリペア トリートメント |
クリーム |
クリーム |
ザ クリーム |
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ザ クリームb |
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ザ 薬用レスキューバーム |
家庭用美顔器 |
家庭用美顔器 |
ザ ディープ クレンズ ピーラー |
(2) 「カナデル」ブランドシリーズ
(a) ブランドコンセプト
「毎日の食事も、服も、メイクも。私がイキイキと輝いていられるものが欲しい。自分の目を信じて、本当に私が必要なものだけを選ぶ。そんな出会いにポジティブな大人の女性のブランド、カナデル。確かなエビデンスに支えられた、こだわりの素材と成分で、素肌に、髪に、生き方に、次々と驚きのアプローチを仕掛けていきます。」
(b) 取扱い製品
2019年4月に誕生した高機能エイジングケアブランドであり、いそがしい毎日を前向きに生きる現代女性のライフスタイルを考えた製品を提案していきます。
主な製品ラインナップは次のとおりです。
区分 |
製品種別 |
製品名 |
スキンケア |
オールインワン |
プレミアリフト オールインワン |
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プレミアホワイト オールインワン |
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プレミアゼロ |
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プレミアバリアフィックス |
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プレミアバランサー オールインワン |
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目元用クリーム |
エフェクト アイクリームリフト |
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家庭用美顔器 |
ビューティートレーナー |
(3) 「シトラナ」ブランドシリーズ
(a) ブランドコンセプト
「独自のアンチポリューション機能により、肌あれを引き起こす乾燥や大気汚染、汚れなどによる外的刺激から、肌を守り、オリジナル配合のシカ成分により、ダメージを受けた肌を整え、未来のなりたい肌へと導いていきます。」
(b) 取扱い製品
2020年9月に、鎮静効果に優れたシカ成分を全製品に配合し、敏感肌ケアに着目した「シトラナ」ブランドの販売を開始いたしました。
主な製品ラインナップは次のとおりです。
区分 |
製品種別 |
製品名 |
スキンケア |
クレンジング |
シカプロテクト クレンジングバーム |
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洗顔料 |
シカリペア フォーム |
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美容液 |
シカプロテクト ミスト |
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シカリペア エッセンス |
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化粧水 |
シカリペア ローション |
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クリーム |
シカリペア クリーム |
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化粧下地 |
シカプロテクト UVプライマー |
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マスク・スペシャルケア |
シカグロウ モイスチャーマスク |
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シカグロウ クリアマスク |
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シカグロウ エイジングケアマスク |
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シカリペア ナイトスリーピングマスク |
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シカグロウ クレイマスク |
ボディケア |
ボディケア |
シカグロウ ハンドクリーム |
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シカグロウ ボディクリーム |
(4) 「イミュノ」ブランドシリーズ
(a) ブランドコンセプト
「オーガニックならではの心地よさ、香りのよさ、自然に優しいアプローチはそのままに、“感覚的なよさ”から一歩進んで、“肌の効果”を科学的視点で検証して開発し、『なんとなく肌にいい』から『あ、なんか違う』を実感できる“機能性エイジングケア”を提案していきます。」
(b) 取扱い製品
2020年10月に、肌の免疫機能に着目したオーガニック化粧品ブランドとして「イミュノ」ブランドの販売を開始いたしました。「イミュノ」ブランドにおいては、SDGsが掲げる17目標のうち「14 海の豊かさを守ろう」と「15 陸の豊かさも守ろう」を中心に取り組み、肌の負担だけでなく、海洋環境や森林環境などに負担を与えない商品開発に努めております。
主な製品ラインナップは次のとおりです。
区分 |
製品種別 |
製品名 |
スキンケア |
クレンジング |
アドバンスド クレンジングバーム |
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洗顔料 |
アドバンスド クリアフォーム |
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先行型オイル美容液 |
アドバンスド エッセンスオイルAG |
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アドバンスド エッセンスオイルWH |
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アドバンスド エッセンスオイルPO |
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化粧水 |
アドバンスド スキンコンディショナー |
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クリーム |
アドバンスド グロウクリーム |
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アドバンスド ホワイトリフト |
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日焼け止め乳液 |
アドバンスド デイエマルジョンUV |
(5) 「クレイエンス」ブランドシリーズ
(a) ブランドコンセプト
「クレイの力と先進のサイエンスを融合し髪と頭皮をケアしながら白髪カラーを叶えるクレイスパ発想のヘアケアブランドです。選びぬいたクレイや美容成分だけでなく、こだわりの心安らぐ香りで、面倒なヘアケアの時間を贅沢なスパタイムに変えていきます。」
(b) 取扱い製品
2022年3月に、デュオ、カナデルから得たブランド育成ノウハウを水平展開し、白髪に悩む若年層をターゲットにしたホームヘアケアブランドとして「クレイエンス」ブランドの販売を開始いたしました。
主な製品ラインナップは次のとおりです。
区分 |
製品種別 |
製品名 |
ヘアケア |
シャンプー |
クレイスパ カラーケアシャンプー |
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カラートリートメント |
クレイスパ カラートリートメント (キャラメルブラウン、モカブラウン、アッシュブラウンの3カラー) |
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カラーオイル |
クレイスパ リペアカラーオイル |
(6) 「デュオメン」ブランドシリーズ
(a) ブランドコンセプト
「スキンケアは今、オトコの投資の最優先事項だ。社会がどれだけ変わっても、己を磨き、意識を高め、備えた自信は、無限の可能性に挑むための糧となる。ディールの成否を分かつ鍵は、ケアした分だけしっかりとリターンを感じられるアイテム選びができるかどうかだ。デュオメン。整う肌コンディションに、溢れる自信。醸し出す余裕は、顔つき、第一印象にまで変化をもたらす。たった2ステップで完成する、スキンケアの新しい選択肢。使うほどに生まれる肌への信頼は、未来の自分さえ変えてゆく。オトコのDUOは、運命を黙って受け入れるのではなく、自分で切り拓く人のために生まれたツールだ。肌に投資する。変わる未来が今、はじまる。」
(b) 取扱い製品
2022年4月に、「美は肌もとから再動する」デュオブランドのコンセプトはそのままに、忙しい日々を過ごす全ての男性が日々のスキンケアを楽しく続けられるよう、簡単ステップでもしっかり効果が実感できる男性スキンケアブランドとして「デュオメン」ブランドの販売を開始いたしました。
主な製品ラインナップは次のとおりです。
区分 |
製品種別 |
製品名 |
スキンケア |
洗顔料 |
ザ ウォッシュバーム |
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化粧水 |
ザ オールインワン ローション |
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日焼け止めジェル |
ザ UVプロテクター |
2.事業モデル
当社グループ製品は、(1)通信販売、(2)卸売販売、及び(3)その他の3つのチャネルで販売しております。
(1) 通信販売
当社が創業時から取り組んでおります主力の販売形態であり、当連結会計年度における当該販売チャネルの売上構成比は、71.2%となっております。
当社は、自社ECサイトにおいて自社製品の販売を行っており、その販売手法は、1回の注文ごとに購入していただく「都度販売」に加えて、一定の間隔で同様の製品を継続的にお客様にお届けする「定期販売」の2つを用意しております。この定期販売の手法は、発送や決済処理が定期化することで事務作業が効率化できることや、安定した売り上げを確保することができるストック型のビジネスモデルであると考えております。加えて、お客様に対しても、都度商品を購入する手間が省けることや都度購入より割安に購入できる等のメリットを提供することを狙い、定期販売を行っております。当社の定期販売は通信販売売上高の大半を占めており、定期販売数は毎年堅調に増加しております。
新規のお客様の獲得手法につきましては、インターネット広告を主軸に、雑誌や、TVCMなど、各種メディアをミックスさせ、効率的に行っております。尚、広告につきましては、売上高の38.1%(当連結会計年度実績)を投じておりますが、その大半は成功報酬形式による支出となるため、実質的に売上高の変動費として位置づけられ、費用対効果を確保した上でコントロールすることが可能となっております。また、当社通信販売において過去、一度でも都度購入または定期購入実績のあるお客様の総アカウント数は2022年7月末時点で約350万件まで増加しております。
また、定期的なメールマガジンの送付などにより、休眠中のお客様の掘り起こしにつなげたいと考えております。
(2) 卸売販売
2011年10月から、販売チャネルの強化として化粧品卸売業者と代理店契約を締結し、バラエティショップをはじめとした小売店への販売を開始いたしました。2018年10月には、卸売販売専用の部署を新設し、チャネル拡大を積極的に進めた結果、当連結会計年度には8,382,609千円となり、当該販売チャネルの売上構成比は、24.7%となっております。卸売業者経由で商品を配荷している小売店の数は、2022年7月時点において約17,000店まで拡大しております。
(3) その他
卸売販売以外に、Amazonを筆頭としたEC店舗に出店することで小売りとしての販売も行っております。また、海外展開については、日本の化粧品への消費者ニーズを捉え、中国においては「デュオ」ブランドを越境ECにより販売するとともに、現地法人であるベイ安美(上海)化粧品有限公司を設立し、事業展開を進めてきましたが、当連結会計年度におきましては、中国の広告規制と新型コロナウイルス感染症によるロックダウンの影響もあり、海外戦略を見直しております。なお、販売代理店を経由して、引き続き、中国、台湾、香港、韓国等への販売は行っております。当連結会計年度における当該販売チャネルの売上構成比は4.1%となっております。
3.当社通信販売の特徴
通信販売市場は、スマートフォンの普及や決済方法の増加に伴い、年々拡大しておりますが、市場の拡大とともに競争環境も激化しております。このような環境下において、当社成長の原動力となった特徴は次のとおりです。
(1) 商品提案力
当社主力製品である「ザ クレンジングバーム」が属するクレンジング市場において、従来は、クレンジング剤型別のシェアではオイル、ジェル、クリームが主力でありました。
クレンジングは、「肌へのやさしさ」と「洗浄力の高さ」の2つの要素を両立することが求められます。そこで、新たなバームという剤型を提案し、クリームのような厚みで肌にやさしく、肌の体温で徐々にメイクが溶け出すことが特徴の「ザ クレンジングバーム」を開発しました。
デュオに続く第2のブランドとして育成中のカナデルは、肌の悩みが変化する大人世代に向けて2019年4月に誕生した高機能エイジングケアブランドです。忙しい現代女性の時短ニーズに着目したオールインワン化粧品として急成長しております。また、2022年3月には、白髪の悩みへの対策と毛髪科学からのエイジングサインへのアプローチに着目し、「カラー」を香りと共に楽しみながら「美しい髪」と「健やかな地肌」へ整えるクレイスパ発想の新しいヘアケアブランドとして「クレイエンス」を発売いたしました。
このように、お客様のご要望にお応えする商品を提案することで、成長を続けております。
(2) マーケティング力
近年は、良いものが必ずしも売れるとは限らなくなってきており、マーケティングは商品開発と同様に当社が注力している領域となっております。その中でも、デジタルマーケティングの領域は、あらゆる行動が数値で可視化されることで投資対効果が明確となり、迅速な意思決定が可能となります。当社は、創業以来デジタルマーケティングに積極的に取り組むことにより、そのノウハウを蓄積してまいりました。2018年よりTVCMを開始し、デジタルマーケティングの領域を引き続き強化しつつも、それ以外の紙媒体やTVなど複数のメディアをミックスすることによる相乗効果の創出を目指し、マーケティング活動を実践しております。
(3) コールセンターの一部内製化
当社では、コールセンター業務はお客様と直接コミュニケーションができる重要な接点であるという位置づけから、大部分の業務は専門業者に委託する一方で、自社においてもその業務の一部を担っております。業務を担うことで蓄積されたお客様からのニーズは、既存商品のリニューアルや新規商品の開発におけるマーケティングに活用しております。そのためにお客様からの問い合わせに対する待ち時間を一定時間内にコントロールすることによる「応答率」※1の向上を目標に掲げ、業務の繁閑を踏まえた応対要員数の最適化に向けた取り組みを進めております。
また当社では、お客様満足度の更なる向上をはかるため、当社コールセンター部門には、業務経験が豊富なスタッフに加え、エステティシャンに関する資格を有したスタッフも在籍しており、お問い合わせ頂いたお客様に対してプラスアルファの提案をすることができる「美容相談窓口」となることを目指しております。また、お客様とのコミュニケーションを通じて、お客様の不満や悩みを解消することにより、解約を思い留まっていただくお客様も多く、「継続アドバイス率」※2を目標として設定し、管理しております。
当該専門性の高いスタッフとお客様との対話の中で生まれた成功事例は具体的なマニュアルに落とし込み、委託先コールセンターとも共有することで、コールセンター全体の対応品質の向上に結び付けているのも、当社が一部の業務を担っているからこそ実現できている特徴であります。
※1 応答率=電話にて応答したお客様の人数/電話にてお問合せをされてきたお客様の人数
※2 継続アドバイス率=アドバイスにより定期を継続された及び定期の解約をお申し出された翌月にお届けする商品の受け取りを了承いただけたお客様の人数/定期の解約をお申し出されたお客様の人数
(4) 外部リソースの活用
事業の運営にあたり、限られた経営資源はコア業務に集中すべきであるという考えから、商品設計、マーケティング並びにコールセンターの一部については自社で対応する一方で、製品製造業務、物流業務、決済業務などについては外部の専門業者に委託しております。また、外注化により、景気の変動、業務量の増減、業務期間の変化など、経営環境の変化に対しフレキシブルな対応や意思決定ができることも当社事業の特徴となっております。
4.定期売上高比率
通販売上では、一度定期商品を購入頂ければ長期間安定して購入して頂ける「定期販売」による売上高をどの程度積み上げられるかが、経営を安定させるうえで、非常に重要と考えております。現時点において、各月売上高の大半は、都度購入を除いた追加での広告宣伝費を要しない既存定期顧客による売上高で占められております。
[事業系統図]
以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。
(注)その他(海外販売)については、業績に与える影響は僅少であるため、事業系統図への記載を省略しております。
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