業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、製造業等においては持ち直しの動きが見られたものの、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言の長期化などにより、経済活動が制限されるとともに個人消費が低迷するなど、景気は非常に厳しい状況で推移いたしました。また、新型コロナウイルス感染症の世界的な収束が依然として見えない中、原燃料価格の高騰による世界経済への悪影響も懸念されるなど、極めて先行きが不透明な状況となりました。

 当社グループの主要販売先におきましては、製紙業界・印刷インキ業界の需要が、前年からの持ち直しはみられたものの新型コロナウイルス感染症の拡大の影響もあり2019年度の水準を下回るなど、依然として厳しい経営環境となりました。

 当社グループは、高品質化・生産性の向上や環境保護・省資源等、販売先業界の経営戦略に対応した差別化商品を市場に投入し売上増加に努めた結果、当連結会計年度の売上高は31,032百万円(前連結会計年度比19.1%増)となりました。

利益面では、売上高が増加したことなどにより、営業利益は2,867百万円(前連結会計年度比9.8%増)、経常利益は3,139百万円(同17.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,082百万円(同23.6%増)となりました。

 

・製紙用薬品事業

製紙業界におきましては、2021年1月から12月までの紙・板紙の国内生産は2,393万トンと前年同期比4.7%の増加となりました。当社グループは、国内市場・中国市場へ差別化商品の売上増加に努め、日本国内・中国ともに売上高が増加した結果、当事業の売上高は、17,556百万円(前連結会計年度比17.0%増)となりました。

利益面では、売上高の増加はありましたが、原料価格の値上がりの影響が大きく、セグメント利益は1,193百万円(前連結会計年度比17.9%減)となりました。

 

・樹脂事業

印刷インキ業界におきましては、2021年1月から12月までの印刷インキの国内生産は28万トンと前年同期比0.5%の増加となりました。当社グループにおいては、粘着剤の売上高が順調に増加し、印刷インキ用樹脂・記録材料用樹脂の売上高も前年を上回った結果、当事業の売上高は、8,083百万円(前連結会計年度比18.1%増)となりました。

利益面では、売上高の増加はありましたが、原料価格の値上がりの影響を受けた結果、セグメント利益は803百万円(前連結会計年度比0.3%増)となりました。

 

・化成品事業

化成品事業の売上高は、主力製品の輸出売上の増加などにより、5,392百万円(前連結会計年度比28.4%増)となりました。

利益面では、売上高が増加したことなどにより、セグメント利益は1,312百万円(前連結会計年度比83.2%増)となりました。

 

当連結会計年度末における総資産は、41,882百万円で前連結会計年度末に比べ4,812百万円の増加となりました。主な要因は、有形固定資産の増加2,262百万円、受取手形及び売掛金の増加1,789百万円、退職給付に係る資産の増加849百万円、原材料及び貯蔵品の増加522百万円、及び短期貸付金の減少1,411百万円であります。

負債は、10,289百万円で前連結会計年度末に比べ1,671百万円の増加となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の増加1,091百万円、及び繰延税金負債の増加296百万円であります。

純資産は、31,593百万円で前連結会計年度末に比べ3,141百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金の増加1,492百万円、為替換算調整勘定の増加708百万円、及び退職給付に係る調整累計額の減少516百万円であります。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、2,762百万円となり、前連結会計年度末と比べ222百万円減少いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、1,620百万円の資金の獲得(前連結会計年度は4,020百万円の資金の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益3,137百万円、減価償却費1,292百万円、仕入債務の増加額1,002百万円、売上債権の増加額1,834百万円、たな卸資産の増加額872百万円、及び法人税等の支払額636百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、1,442百万円の資金の支出(前連結会計年度は2,110百万円の資金の支出)となりました。これは有形固定資産の取得による支出2,864百万円、及び短期貸付金の純減少額1,411百万円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、694百万円の資金の支出(前連結会計年度は580百万円の資金の支出)となりました。これは主として、配当金の支払額611百万円、及び長期借入金の返済による支出78百万円などによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比増減(%)

製紙用薬品事業(千円)

16,896,283

16.9

樹脂事業(千円)

7,810,432

23.3

化成品事業(千円)

5,915,506

30.0

合計(千円)

30,622,222

20.8

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.受注実績

 当社グループは、販売計画に基づいて生産計画を立て、これによって生産を行っているため、受注生産は行っておりません。

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比増減(%)

製紙用薬品事業(千円)

17,556,562

17.0

樹脂事業(千円)

8,083,697

18.1

化成品事業(千円)

5,392,685

28.4

合計(千円)

31,032,944

19.1

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は販売価格によっております。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2020年1月1日

至  2020年12月31日)

当連結会計年度

(自  2021年1月1日

至  2021年12月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

 日本製紙株式会社

2,977,679

11.4

3,249,128

10.5

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成において、決算日における資産・負債の状況及び報告期間に発生した収益・費用、並びに将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすような事項に関して、適切な分析・見積りを行っております。また、資産の評価方法及び引当金の計上方法等の方針は、保守主義の原則に沿って、健全性を重視して適切に定めております。重要な会計方針の具体的な状況については、経理の状況に記載しております。

②当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析

1)財政状態

当連結会計年度末における当社グループの財政状態は以下の通りとなりました。

(流動資産)

 受取手形及び売掛金の増加、原材料及び貯蔵品の増加、商品及び製品の増加、及び短期貸付金の減少などにより、流動資産は22,815百万円(前連結会計年度末比1,633百万円増)となりました。

(固定資産)

 有形固定資産の増加、退職給付に係る資産の増加などにより、固定資産は19,067百万円(前連結会計年度末比3,179百万円増)となりました。

(流動負債)

 支払手形及び買掛金の増加、未払法人税等の増加などにより、流動負債は9,186百万円(前連結会計年度末比1,355百万円増)となりました。

(固定負債)

 繰延税金負債の増加により、固定負債は1,102百万円(前連結会計年度末比315百万円増)となりました。

(純資産)

 親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び剰余金の配当による利益剰余金の増加、為替換算調整勘定の増加、退職給付に係る調整累計額の減少などにより、純資産は31,593百万円(前連結会計年度末比3,141百万円増)となりました。その結果、当連結会計年度末における自己資本比率は70.9%となりました。また、有利子負債残高1,436百万円を自己資本で除した倍率(D/Eレシオ)は0.05倍となりました。

2)経営成績

(売上高)

 「第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。

(売上原価)

 売上原価は、売上高の増加などにより22,533百万円(前連結会計年度比3,993百万円増)となりました。

(販売費及び一般管理費)

 販売費及び一般管理費は、運賃の増加、従業員給料手当の増加、及び研究開発費の増加などにより5,631百万円(前連結会計年度比738百万円増)となりました。

(営業外損益)

 営業外収益は、為替差損が為替差益に転じたことなどにより290百万円(前連結会計年度比156百万円増)となりました。

 営業外費用は、為替差損が為替差益に転じたことなどにより17百万円(前連結会計年度比60百万円減)となりました。

(特別利益)

 特別利益は、投資有価証券売却益の計上などにより18百万円(前連結会計年度比18百万円増)となりました。

(特別損失)

 特別損失は、前年に計上した減損損失がなくなったことなどにより21百万円(前連結会計年度比14百万円減)となりました。

 

(税金費用等及び親会社株主に帰属する当期純利益)

 税金等調整前当期純利益は3,137百万円(前連結会計年度比505百万円増)、税金費用は867百万円(前連結会計年度比170百万円増)、非支配株主に帰属する当期純利益は187百万円(前連結会計年度比61百万円減)となりました。

 

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,082百万円(前連結会計年度比397百万円増)となりました。

 

3)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(製紙用薬品事業)

売上高は、17,556百万円(前連結会計年度比17.0%増)となり、セグメント利益は、1,193百万円(前連結会計年度比17.9%減)となりました。また、セグメント資産は、21,353百万円(前連結会計年度末比3,518百万円増)となりました。

(樹脂事業)

売上高は、8,083百万円(前連結会計年度比18.1%増)となり、セグメント利益は、803百万円(前連結会計年度比0.3%増)となりました。また、セグメント資産は、12,647百万円(前連結会計年度末比831百万円増)となりました。

(化成品事業)

売上高は、5,392百万円(前連結会計年度比28.4%増)となり、セグメント利益は、1,312百万円(前連結会計年度比83.2%増)となりました。また、セグメント資産は、6,182百万円(前連結会計年度末比693百万円増)となりました。

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与えると推測される要因は、事業等のリスクに記載したとおりであります。各リスクに対しては、影響を最小限に抑えられるように、発生の可能性や結果の重大性に応じた対策を講じてまいります。

(4) 戦略的現状と見通し

 当社グループは、「第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] (5) 会社の対処すべき課題」に記載した諸課題に適切に対処することにより、グループ全体の成長を目指した経営を推進してまいります。

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況は、キャッシュ・フローの状況に記載したとおりであり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、投資活動及び財務活動による資金の支出が営業活動による資金の獲得を上回ったため、前連結会計年度末に比較して222百万円減少し、2,762百万円となりました。

 当社グループの連結貸借対照表における代表的な財務指標は、流動比率が248.3%、自己資本比率が70.9%となっており、短期的支払能力及び長期的支払能力とも十分な健全性を保っております。また、過度の流動性を保持することなく、資産の有効活用に努めております。

 

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