(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。
①財政状態の状況
当連結会計年度末の当社グループの資産合計、負債合計及び純資産合計を前連結会計年度末と比較すると以下のとおりとなりました。
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資産合計 |
負債合計 |
純資産合計 |
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千円 |
千円 |
千円 |
2021年6月期 |
30,561,758 |
11,829,763 |
18,731,994 |
2020年6月期 |
28,244,522 |
12,034,838 |
16,209,683 |
②経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループの売上高、売上総利益、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益を前連結会計年度と比較すると以下のとおりとなりました。
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売上高 |
売上総利益 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に 帰属する 当期純利益 |
|
千円 |
千円 |
千円 |
千円 |
千円 |
2021年6月期 |
36,203,595 |
7,546,321 |
3,881,310 |
4,131,940 |
3,135,248 |
2020年6月期 |
28,375,740 |
4,442,088 |
980,227 |
1,281,589 |
1,217,156 |
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の当社グループのキャッシュ・フローを前連結会計年度と比較すると以下のとおりとなりました。
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営業活動による キャッシュ・フロー |
投資活動による キャッシュ・フロー |
財務活動による キャッシュ・フロー |
現金及び現金同等物 期末残高 |
|
千円 |
千円 |
千円 |
千円 |
2021年6月期 |
5,249,816 |
△65,151 |
△3,107,651 |
8,315,739 |
2020年6月期 |
1,973,602 |
△2,112,938 |
△558,789 |
6,238,726 |
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは「資源リサイクル事業」の単一セグメントであります。当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年 7月 1日 至 2021年 6月30日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
資源リサイクル事業 |
28,657,274 |
119.7 |
合計 |
28,657,274 |
119.7 |
(注)1.金額は、製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当社グループは「資源リサイクル事業」の単一セグメントであります。当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年 7月 1日 至 2021年 6月30日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
資源リサイクル事業 |
17,936,544 |
143.2 |
合計 |
17,936,544 |
143.2 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社は、需要予測に基づく見込生産方式を採用していないため、該当事項はありません。
d.販売実績
当社グループは「資源リサイクル事業」の単一セグメントであります。当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年 7月 1日 至 2021年 6月30日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
資源リサイクル事業 |
36,203,595 |
127.6 |
合計 |
36,203,595 |
127.6 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年 7月 1日 至 2020年 6月30日) |
当連結会計年度 (自 2020年 7月 1日 至 2021年 6月30日) |
||
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
エムエム建材(株) |
3,652,032 |
12.9 |
5,502,477 |
15.2 |
伊藤忠メタルズ(株) |
2,379,889 |
8.4 |
5,141,896 |
14.2 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
なお、当社グループは「資源リサイクル事業」の単一セグメントですが、売上種類別の販売実績を示すと、次のとおりであります。
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年 7月 1日 至 2021年 6月30日) |
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
一般売上 |
31,273,532 |
132.2 |
処理売上 |
4,729,212 |
105.1 |
その他 |
200,851 |
93.1 |
合計 |
36,203,595 |
127.6 |
(注)1.一般売上は製・商品の販売に係る売上であり、主として、金属リサイクル事業、自動車リサイクル事業及びその他事業に係る売上が計上されています。
2.処理売上は役務提供に係る売上であり、主として、産業廃棄物処理事業、家電リサイクル事業及びその他事業に係る売上が計上されています。
3.その他は、主として、金属リサイクル事業、自動車リサイクル事業及び家電リサイクル事業に付随する手数料収入等が計上されています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の状況は、上期は新型コロナウイルス感染症の影響で国内の建設解体現場や生産工場等の稼働の低下による鉄スクラップの発生量や新車登録台数の落ち込みによる使用済自動車の発生量は例年と比較して減少しましたが、下期は新型コロナウイルス感染症の拡大前の水準まで回復しました。鉄スクラップ・非鉄金属相場も一時的な調整はあったものの、高値水準で推移しているため、収益・利益向上に寄与しました。また、加工・選別を徹底することで有価物の回収量を増やし、併せて処理費の掛かる残さ物を減容することでコスト削減に繋げました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は30,561,758千円(前連結会計年度末比2,317,235千円の増加、前連結会計年度末比8.2%増)となりました。
流動資産は12,491,111千円(前連結会計年度末比2,374,556千円の増加、前連結会計年度末比23.5%増)となりました。これは、現金及び預金が2,069,013千円、受取手形及び売掛金が755,108千円増加したこと等によるものであります。
固定資産は18,070,646千円(前連結会計年度末比57,320千円の減少、前連結会計年度末比0.3%減)となりました。これは建設仮勘定が240,914千円増加した一方で中田屋(株)旧船堀工場の土地売却により土地が490,989千円減少したこと等によります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は11,829,763千円(前連結会計年度末比205,075千円の減少、前連結会計年度末比1.7%減)となりました。流動負債は9,708,222千円(前連結会計年度末比168,668千円の減少、前連結会計年度末比1.7%減)となりました。これは、未払法人税等が1,105,017千円、買掛金が827,117千円増加した一方で短期借入金が2,350,000千円減少したこと等によるものであります。固定負債は2,121,541千円(前連結会計年度末比36,406千円の減少、前連結会計年度末比1.7%減)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は18,731,994千円(前連結会計年度末比2,522,310千円の増加、前連結会計年度末比15.6%増)となりました。これは利益剰余金が2,535,821千円増加したことによるものであります。
③経営成績の分析
(売上高、売上原価、売上総利益)
売上高は36,203,595千円(前連結会計年度比7,827,854千円の増加、前連結会計年度比27.6%増)、売上原価は28,657,274千円(前連結会計年度比4,723,622千円の増加、前連結会計年度比19.7%増)、売上総利益は7,546,321千円(前連結会計年度比3,104,232千円の増加、前連結会計年度比69.9%増)となりました。
このうち、一般売上(金属リサイクル及び自動車リサイクル等)に係る売上数量は68.2万トン(前連結会計年度比4.7万トンの減少)、売上高は31,273,532千円(前連結会計年度比7,612,996千円の増加、前連結会計年度比32.2%増)、処理売上(産業廃棄物処理及び家電リサイクル等)に係る売上高は4,729,212千円(前連結会計年度比229,655千円の増加、前連結会計年度比5.1%増)、その他の売上高は200,851千円(前連結会計年度比14,796千円の減少、前連結会計年度比6.9%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益、EBITDA)
営業利益は3,881,310千円(前連結会計年度比2,901,083千円の増加、前連結会計年度比296.0%増)となりました。これは、販売費及び一般管理費として3,665,010千円(前連結会計年度比203,149千円の増加、前連結会計年度比5.9%増)、内訳として、給料及び手当1,631,873千円、法定福利費308,481千円、コンサルティング費用等の支払手数料327,761千円などが計上されたことによります。また、EBITDA(「営業利益」+「売上原価並びに販売費及び一般管理費に計上される減価償却費」)は、5,256,496千円(前連結会計年度比2,821,727千円の増加、前連結会計年度比115.9%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
経常利益は4,131,940千円(前連結会計年度比2,850,351千円の増加、前連結会計年度比222.4%増)となりました。これは、営業外収益として賃貸等不動産に係る固定資産賃貸料255,451千円、持分法による投資利益82,647千円などが計上された一方、営業外費用として支払利息37,201千円、支払手数料43,318千円、賃貸等不動産に係る固定資産賃貸費用77,800千円などが計上されたことによります。
なお、経常利益率(経常利益÷売上高)は11.4%(前連結会計年度比6.9ポイント上昇)となりました。
(特別損益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は4,591,646千円、親会社株主に帰属する当期純利益は3,135,248千円となりました。これは、特別利益として中田屋(株)旧船堀工場の土地建物売却等による固定資産売却益726,023千円が計上された一方、特別損失としてリバー(株)千葉南営業所において2021年2月5日に発生した作業油噴出事故に関して隣接する企業が被った損失に対する損害賠償金250,000千円などが計上されたことによります。
(自己資本利益率(ROE))
自己資本利益率(ROE)は17.9%(前連結会計年度比10.3ポイント上昇)となりました。
なお、当社グループは「資源リサイクル事業」のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
当社が目標とする経営指標であるEBITDA、経常利益、経常利益率、親会社株主に帰属する当期純利益及び自己資本利益率(ROE)は次のとおりであります。
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当連結会計年度 (自 2020年 7月 1日至 2021年 6月30日) |
EBITDA |
5,256,496千円 |
経常利益 |
4,131,940千円 |
経常利益率 |
11.4% |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
3,135,248千円 |
自己資本利益率(ROE) |
17.9% |
④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のフリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は、税金等調整前当期純利益や減価償却費を源泉とした収入や固定資産の売却による収入が、固定資産の取得による支出を上回り、5,184,664千円の収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローでは、配当金の支払や借入の返済による支出などにより、3,107,651千円の支出となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額569,387千円があったものの、税金等調整前当期純利益4,591,646千円及び減価償却費1,375,185千円等の収入により、5,249,816千円の収入(前連結会計年度は1,973,602千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の売却による収入が1,232,585千円、固定資産の賃貸による収入が255,451千円あったものの、固定資産の取得による支出1,577,381千円等の支出により、65,151千円の支出(前連結会計年度は2,112,938千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減少額2,350,000千円、配当金の支払額599,427千円等により、3,107,651千円の支出(前連結会計年度は558,789千円の支出)となりました。
また、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金に関しては、手許資金(利益等の内部留保金)を勘案の上、不足が生じる場合には短期借入金による調達で賄っております。設備資金に関しては、手許資金、長期借入金による調達を基本としております。ただし、設備資金の不足が生じる期間が短期間である場合には、短期借入金による調達で賄っております。
長期資金の調達に際しては、金利動向並びに発行費用等の調達コストも含めて総合的に検討しております。
資金の流動性については、経理部財務課が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。
⑤重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
当社グループは、減損損失の認識の判定及び関係会社に対する投融資の評価等に関して、中期経営計画等に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大が当社グループの業績に与える影響は軽微であります。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
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