研究開発活動

5【研究開発活動】

(1) 研究開発体制

  当社グループは、資源回収の効率化及び新規事業分野への進出を目的とした調査等を国の助成制度等を活用して行うほか、大学等の研究機関や外部民間企業との共同研究を行っております。

  当社事業戦略部は当社技術部と連携して国や自治体の助成金制度等へ申請し採択を受ける他大学等の研究機関や外部民間企業と共同研究開発等を行っておりますまた事業戦略部と技術部は設備投資に関して新技術開発・導入計画等を評価、新技術に関する情報収集を行っております。

  当連結会計年度においては事業戦略部と技術部を中心とする当社グループ各部門で、実験材料提供による設備メーカーでの実機テストや処理先及び需要家におけるサンプルテストを重ねておりますが、研究開発を専門とする部門はなく、関連する支出は製造原価や一般管理費の一要素としてとらえているため、研究開発費の総額は記載しておりません。

  また当社グループは資源リサイクル事業の単一セグメントであるためセグメントごとの記載は省略しております

 

(2) 研究開発方針

  当社グループの将来の競争力と市場や営業分野の開発力を高めることを目的とし研究開発活動を積極的に行う方針としております研究開発テーマについては当社グループのビジョン及びミッションに照らし合わせその都度協議を行い優先順位を決めて取り組んでおります

 

(a) 主要課題

  当社グループが研究開発を重点的に行うべき主要課題は、以下に挙げる二点です。①複合素材を破砕選別した後の残さ物、いわゆるシュレッダーダストの再資源化、具体的には更なる有価物回収と代替燃料化の推進、②非金属特にプラスチックの回収、資源化。外部資源も活用しながらこれらの課題を解決する技術と経済性が担保されたビジネスモデルの開発を行っています。

 

(b) 研究成果

時期

研究テーマ

内   容

2019年6月~2021年3月

電子基板及び自動車部品の未回収白金族リサイクルシステム実証事業

電子基板・自動車部品のうち、白金族元素(PGM)について国内のリサイクル及び製錬工程で未回収となっている実態から、本実証を通じて、回収・選別・濃縮等のプロセス高度化により、高品位なPGM等の製錬原料供給を実現し、技術的・経済的な実現可能性の検証を行いました。

2019年4月~

脱炭素型金属リサイクルシステムの早期社会実装化に向けた実証事業

再生資源利用における忌避物質の管理を可能とする事業者間連携と新たな情報連携・分離技術の確立(“資源コンビナート構想”にオブザーバーとして参画。これは、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)を代表とし、東京大学他の「学」、複数の素材メーカー、中間処理業者、エンジニアリングメーカーの「産」が連携し、業界を超えて物質フローの最適化を図る試みです。

2020年4月~

重液選別機から発生する残さからの樹脂選別

 

2020年3月までに行った重液選別後のミックスメタル由来の残さからの有価物の回収方法についての基礎研究成果も踏まえ、設備メーカー各社、再生樹脂需要家各社と工程/設備設計を行い、具体的な設備投資計画作成、2022年6月稼働を目指して、準備中です。

2020年4月~

シュレッダーダストの二次選別高度化

2020年3月までに行ったシュレッダーダストからの塩素濃度寄与物(被覆線等)の選別技術やプラスチック類の回収技術の基礎研究成果も踏まえ、設備メーカー各社、精錬メーカー他原燃料需要家、ダスト処理先各社と具体的な設備投資に結び付けるべく、研究を継続しています。

 

 

 

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