研究開発活動

5【研究開発活動】

 当連結会計年度における研究開発活動は、防災・環境対応製品の拡充と製品・サービスのスマート化の推進を図り、かつ、品質、安全、施工性の向上及びコストダウンを推し進めながら、新製品の開発及び既存製品の改良に取り組みました。なお、研究開発費の総額は5,143百万円となっております。

 セグメント別の研究開発活動は以下のとおりであります。

 

(1) 日本

 主にシャッター、ドア商品の開発に注力しており、物流倉庫、工場及び商業・一般ビル向けとしては、重量シャッター耐風形スラットにおいて耐風フックの構造を見直すことで、耐風圧性能を向上させ、設計範囲をW=10.2mまで拡大しました。一部の設計範囲においては製品重量削減による環境配慮に繋がります。なお、専用の熱押形鋼ガイドレールを使用することにより、最大設計範囲W=10.2mにおいて、倉庫業法で求められる強度2500Paにも対応可能です。

 ドア商品の商業・一般ビル向けでは、ガラス入り特定防火設備自動ドアに電気式自閉装置を採用した「ファイヤードSオートドア スチール仕様」の特定防火設備大臣認定を取得、発売しました。従来の機械式自閉装置の場合、避難開口に使用するために引き戸の中に開き戸を設ける必要がありましたが、電気式自閉装置の場合は避難時の開放力が小さいため、開き戸を設ける必要がありません。また、人が通行する開口部の床面は、床レールを設けないことで、バリアフリー化に対応することができます。マンション市場向け商品では、昨今の通風・換気ニーズに対応するためマンションのリニューアル用玄関ドア「エックスドールチェンジ」に通風・換気仕様を追加しました。通風口が目立たないスタイリッシュなデザインとなっており、ドアを閉めたままで通風・換気ができます。医療・福祉施設向け商品では、鋼製軽量引き戸「スムードS」の戸袋なし納まりに三和グループである昭和建産株式会社のミリオン・エンジンを追加しました。また感染症対策として、非接触スイッチの対応が可能となりました。

 住宅用窓シャッター商品では、防災・減災商品として業界最大の耐風圧強度を有する高耐風圧窓シャッター「マドモア耐風ガードGⅡタイプ」に、業界初となる防火仕様の土間・バルコニー納まりを追加し、防火・準防火地域の2階以上のバルコニーや1階土間に設置可能になりました。また、窓シャッター「マドモアシリーズ」を、スマートホーム総合アプリ「HomeLink」に対応させ、スマートフォンやスマートスピーカーでの簡単操作や、家電、住宅設備との連携による一括操作を可能としました。中低層ビル向けサッシ商品では「明治オーニング」(非防火仕様)をリニューアルしました。20年度に発売した防火仕様をベースとした改良により、業界最大の設計範囲や耐風圧性能を有しており、感染症予防に効果的な換気をしっかり行うことが可能です。ガレージ向け商品では、ガレージシャッター「エレガノ」をグレードアップしました。フラットでスタイリッシュな意匠はそのままに、近年大型化している台風を見据え、業界最大の耐風圧1200Paを実現しました。更に、障害物を高精度で検知する多軸エリアセンサをシャッターの内外に配置することで、安全性を更に強化しました。加えてアルミフラットガレージドア「威風動々」防火タイプに、木目調5色を追加しました。従来のステンカラー、シルバーに木目調5色が加わった7色の豊富なカラーバリエーションの中から、住宅に調和するデザインをお選びいただけます。また、従来比2倍の開放速度を実現した「サンオート ハイスピード」を発売しました。スムーズな開閉で、日々の入出庫を快適にサポートします。

 間仕切関連商品の商業・一般ビル向け商品では、従来のガラスパーティションにスリムな方立を採用したガラス引き戸「スライドクール」を発売しました。ガラスパーティションとの連装により、一面ガラスの開放感を確保しながら、統一した意匠で引き戸を組み込むことが可能となりました。トイレブースでは、空間を有効に使うことのできる曲面形状のスライドドア「Rブース TR40」のバリアフリー仕様に、非接触でドアの開閉や施錠ができ、不特定多数が利用する施設内でも衛生的に開閉することができる電動タイプを追加し、バリエーション拡充を図りました。また、トイレブースのバリエーションとして、ドアパネルの上下のチリ寸法を一般的なトイレより小さくすることで安心してご使用いただける「プライバシータイプ」を追加しました。

 環境関連商品の防水商品では、防水商品では、増大する自然災害リスクへの対応として、性能向上や商品ラインアップの充実を図りました。シャッタータイプの「ウォーターガード 防水シャッター」は、業界初で初めて防火区画に設置ができる防火・防煙タイプを発売しました。この防火・防煙タイプは一般社団法人 防災安全協会が主催する「防災防疫製品大賞©2021機能」で「最優秀賞」を受賞しました。ドアタイプでは「ウォーターガード Sタイトドア」の浸水高さを2mから3mの高水位まで引き上げました。また、既設現場の扉を防水扉に改修できる「カバー工法」を追加しました。工場・倉庫向け商品では、大型化した台風や多階層化した大型物流倉庫へ設置可能な高強度オーバースライダー「耐風ガードOSD」を発売しました。パネルやローラ軸の構造を見直すことで、耐風圧強度4500Paにおける設計範囲の最大Wは8.3mまで対応し、業界最大の開口幅を確保しています。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、1,927百万円であります。

 

(2) 北米

 主に住宅用・商業用開閉機の開発に注力しており、商業用開閉機については、耐風圧製品、ハイスピードドアなどの新製品の追加、他社製品も操作可能なワイヤレステンキーや大型ドア向けWi-Fi搭載の開閉機の開発・販売を行い、また、住宅用開閉機については、宅配ボックス向け、ホームオートメーション対応のWi-Fi接続商品の開発やホームセンター向けの商品拡充に努めました。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、2,366百万円であります。

 

(3) 欧州

 主に産業用ドア・ヒンジドア・ガレージドアの開発に注力しており、産業用ドアについては、開閉機のみでスプリングを使用せずに開閉可能な産業用ドアや高耐風圧性能を有する高速シャッターなどの開発・販売を行い、また、ヒンジドアについては、欧州共通の耐火基準をクリアするために開発した耐火スライディングドアや製品ラインナップ拡充に注力し、ガレージドアについては、ホームオートメーション対応のWi-Fi接続商品開発に引き続き注力しました。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、843百万円であります。

 

(4) アジア

 主に中国、香港、台湾、ベトナムにおいて、シャッター製品・ドア製品等の開発・改良に注力しています。

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、5百万円であります。

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