業績

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (経営成績等の状況の概要)

当連結会計年度における当グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績等の状況

当期の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が残り、一部の国や地域、産業で弱さが見られたものの、総じて回復基調で推移しました。他方、原油を始めとする資源価格の高騰や半導体を中心とする調達問題の長期化は、景気や企業活動の重石となり、また2022年2月に勃発したロシアのウクライナ侵攻以降、世界経済の見通しは一気に不透明感が増しました。

工作機械の需要はV字回復となり、堅調に推移しました。経済活動の再開に伴い抑制されていた需要が発現したほか、高まる自動化・省人化のニーズ、そしてデジタル化や脱炭素の潮流も相まって急速に拡大し、欧米を中心とした海外景気の回復とあわせ、工作機械の需要は急回復しました。加えて地政学的リスクやコロナ禍を契機としたサプライチェーンの再編、製造拠点の再配置の動きが工作機械の需要拡大に繋がりました。他方、電子部品を中心とした調達問題は、当期を通じて生産面や販売面に影響を及ぼしました。

市場別の動向につきましては、米国市場は、自動車、建設機械、農業機械、産業機械等、多くの産業で設備投資の動きが広がり、需要は堅調に推移しました。半導体製造装置関連、民間航空・宇宙関連、資源・エネルギー関連、医療関連においても設備投資を本格化させる動きが見られました。設備投資は中・小規模事業者にも裾野が広がり、工作機械の需要の回復は大きく進みました。

欧州市場では、経済活動の正常化等を背景に、自動車関連、産業機械を中心に工作機械の需要回復が進みました。南欧諸国においてもEU復興基金等、経済対策の後押しもあり、設備投資の活発化が進みました。また東欧、トルコ等の周辺国におきましては、航空機、農業機械、大型車両等の大手企業からの受託加工で大規模な設備投資が見られ、サプライチェーンの再編を想起させる動きもありました。ロシアのウクライナ侵攻以降では、一部に様子見が見られましたが、総じて堅調さを維持しました。なお、わが国の経済産業省は2022年3月に高精度なNC工作機械のロシア及びベラルーシ向け輸出を禁止しましたが、ロシア経済の低迷等により両国からの受注は低い水準で推移しており、業績に与える影響は極めて限定的なものに留まりました。

中国市場では、建設機械関連に一服感が見られたものの、自動車関連、自動化関連、産業機械関連からの需要は拡大基調で推移しました。風力発電等の環境関連分野の設備投資は続き、またEV関連では、当期後半以降、大手メーカーで大規模な設備投資に踏み切る動きが見られ、こうした新たな需要に対して、当グループのソリューション提案、高精度・高生産性の機種提案により大型の受注を確保しました。更に中・小規模事業者へ需要の裾野は広がりを見せました。

 

中国以外のアジア市場では、新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動が停滞する中、工作機械の需要は一進一退しながらも、緩やかな回復傾向になりました。

国内市場では、半導体製造装置関連からの旺盛な需要が続く等、拡大傾向で推移しました。自動車関連では、部材調達問題に伴う完成車メーカーの減産の影響が一部で見られ、またEV向けの設備投資も限定的な動きに留まりましたが、需要は回復基調で推移しました。他方、建設機械、油圧・空圧機器、産業機械等に設備投資の動きが広がる等、補助金効果もあって国内の需要は堅調に回復しました。

このような経済環境の下、当グループは、グローバルでの顧客獲得、業務効率向上による収益確保と体質強化を図ると共に、自動化・無人化の対応力、デジタル革新、ものづくりDXのトータルソリューション提供を推し進め、コロナ禍を機に一層高まる自動化・無人化、環境対応・脱炭素化のニーズに応えてまいりました。

営業戦略におきましては、中国国際工作機械展覧会「CIMT2021」(中国・北京、2021年4月開催)に出展し、ハイテク機の需要が高まる中国市場におけるオークマブランドの浸透を図り、欧州国際工作機械見本市「EMO MILANO 2021」(イタリア・ミラノ、2021年10月開催)では、コロナ禍からの回復が進む欧州市場における受注拡大に努めました。

また米国では、半導体関連企業は米国内に製造を一部回帰させ、自動車業界は設備投資をEVにシフトする等、製造業の構造的な変化の動きを捉え、着実に受注を獲得致しました。

国内市場では、2021年5月に広島県福山市に西日本CSセンターを開設し、地域密着の対応による顧客接点の維持、拡大を図りました。また2021年11月に本社工場で開催した「オークママシンフェア」では、脱炭素社会への移行、労働人口減少への対応等、社会課題の解決に寄与する独自のソリューション、自動化、知能化技術を提案し、さらにEV、再生エネルギー関連等、新たな成長産業分野に貢献する新製品、当社独自の新技術をアピールする等、顧客の信頼の更なる強化と受注拡大を図りました。活況が続く半導体製造関連では、従来から当社が強みとする製造装置関連分野からの需要を確実に取り込むと共に、半導体を製造する上で不可欠な脆弱材消耗品の加工にも販売を拡げました。

また、Webによる商談、見積もり等、デジタル技術の活用を一段と進め、2021年8月からは自社のWebサイトにバーチャル展示場「Okuma Virtual Showroom」を常設する等、リアルとバーチャルの両面での顧客体験価値の一層の向上を図り、受注拡大につなげてまいりました。

好調な市場環境を背景に受注拡大の施策を展開し、また生産対応力の引き上げを進めた結果、当第3四半期(2021年10月~12月)の連結受注高は61,177百万円となり、四半期としては過去最高を記録いたしました。

技術戦略におきましては、自動化・無人化のニーズ、脱炭素化等、環境対応のニーズに応えるスマートマシンの新機種開発を進めました。2021年5月に上市した横形マシニングセンタ「MA-600HⅢ」、同年11月に上市した「MA-8000H」は、恒温室等の特別な温度管理を必要とせず、室温変化が有る工場環境下でも高精度加工を実現する「サーモフレンドリーコンセプト」、周辺補助機器のアイドリングを極小化する新世代省エネルギーシステム「ECO suite plus」、タンク内のスラッジ(微小な鉄粉等の残留物)を極限まで回収し、切削水を長寿命化する「スラッジレスタンク」等の先進技術により、高精度・高生産性と低環境負荷・省エネを両立させた次世代型工作機械です。「MA-8000H」は、フレキシブルな自動化対応の機能を備えると共に、脱炭素化等、環境対応のニーズに応えるその先進性が高く評価され、2022年1月に「2021年十大新製品賞」(日刊工業新聞社主催)の最高位である「増田賞」を受賞しました。一般に高精度・高生産性を維持するには機械の冷却や周囲環境の恒温化のために多大なエネルギー消費を強いるため、それを必要としない当社のソリューションは脱炭素化に向けて高く評価されています。

製造戦略におきましては、スマートファクトリーDS(Dream Site)1、DS2、DS3の自動化設備への生産負荷の集約や、物流動線の最適化等により、内製化能力を高め、旺盛な需要に応えると共に材料や調達部品等の価格上昇の吸収に努めました。また、マシニングセンタの需要拡大に対し、可児工場の能力増強に着手しました。生産子会社「大同大隈股份有限公司」(台湾)では、一部部材の供給が厳しくなる中、サプライチェーンの強化、新規開拓等を進め、高まる需要に応えてまいりました。

これらの事業戦略を確実に実行してまいりました結果、当期の連結受注額は215,282百万円(前期比73.3%増)、連結売上高は172,809百万円(前期比40.0%増)、営業利益は14,462百万円(前期比200.0%増)、経常利益は15,577百万円(前期比185.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,579百万円(前期比454.5%増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は354百万円増加し、売上原価は439百万円増加し、販売費及び一般管理費は42百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ42百万円ずつ減少しております。

 

次に、セグメント別の業績は、次のとおりであります。

① 日本

日本は、半導体製造装置関連からの旺盛な需要が続く等、拡大傾向で推移しました。自動車関連では、部材調達問題に伴う完成車メーカーの減産の影響が一部で見られ、またEV向けの設備投資も限定的な動きに留まりましたが、需要は回復基調で推移しました。他方、建設機械、油圧・空圧機器、産業機械等に設備投資の動きが広がる等、補助金効果もあって国内の需要は堅調に回復しました。

その結果、売上高は140,618百万円(前連結会計年度比47.3%増)となりました。収益面では、グローバルでの顧客獲得、業務効率向上による収益確保と体質強化を図り、営業利益は9,294百万円(前連結会計年度比527.7%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は354百万円増加し、営業利益は42百万円減少しております。

セグメント資産につきましては、前連結会計年度末と比較して20,524百万円増加し、198,156百万円となりました。

 

② 米州

米国は、自動車、建設機械、農業機械、産業機械等、多くの産業で設備投資の動きが広がり、需要は堅調に推移しました。半導体製造装置関連、民間航空・宇宙関連、資源・エネルギー関連、医療関連においても設備投資を本格化させる動きが見られました。設備投資は中・小規模事業者にも裾野が広がり、工作機械の需要の回復は大きく進みました。

その結果、売上高は46,891百万円(前連結会計年度比47.7%増)、営業利益は3,472百万円(前連結会計年度比234.4%増)となりました。

セグメント資産につきましては、前連結会計年度末と比較して12,653百万円増加し、48,683百万円となりました。

 

③ 欧州

欧州は、自動車関連、産業機械を中心に工作機械の需要回復が進みました。南欧諸国においてもEU復興基金等、経済対策の後押しもあり、設備投資の活発化が進みました。また東欧、トルコ等の周辺国におきましては、航空機、農業機械、大型車両等の大手企業からの受託加工で大規模な設備投資が見られ、サプライチェーンの再編を想起させる動きもありました。ロシアのウクライナ侵攻以降では、一部に様子見が見られましたが、総じて堅調さを維持しました。ロシアのウクライナ侵攻が業績に与える影響は極めて限定的なものに留まりました。

その結果、売上高は29,848百万円(前連結会計年度比68.9%増)、営業利益は1,324百万円(前連結会計年度は営業損失397百万円)となりました。

セグメント資産につきましては、前連結会計年度末と比較して6,272百万円増加し、23,789百万円となりました。

 

④ アジア・パシフィック

中国は、建設機械関連に一服感が見られたものの、自動車関連、自動化関連、産業機械関連からの需要は拡大基調で推移しました。風力発電等の環境関連分野の設備投資は続き、またEV関連では、当期後半以降、大手メーカーで大規模な設備投資に踏み切る動きが見られ、こうした新たな需要に対して、当社のソリューション提案、高精度・高生産性の機種提案により大型の受注を確保しました。更に中・小規模事業者へ需要の裾野は広がりを見せました。中国以外のアジアでは、新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動が停滞する中、工作機械の需要は一進一退しながらも、緩やかな回復傾向になりました。

このような状況の下、売上高は25,000百万円(前連結会計年度比54.7%増)、営業利益は1,075百万円(前連結会計年度比51.5%増)となりました。

セグメント資産につきましては、前連結会計年度末と比較して7,625百万円増加し、33,653百万円となりました。

 

 

(2) 生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

当連結会計年度における当グループの連結生産実績は、186,920百万円(前年同期比56.7%増)であります。なお、日本での生産高が90%以上であるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比
(%)

日本

100,927

66.2

48,609

72.0

米州

57,252

73.5

20,382

104.3

欧州

38,804

103.3

16,830

118.0

アジア・パシフィック

18,298

60.0

5,967

78.0

合計

215,282

73.3

91,789

86.1

 

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

    2.収益認識会計基準等の適用に伴い、前連結会計年度末受注残高に対し、日本セグメントで1,523百万円を調整しております。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高
(百万円)

前年同期比
(%)

日本

80,586

25.9

米州

46,846

47.7

欧州

29,693

68.9

アジア・パシフィック

15,682

55.7

合計

172,809

40.0

 

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主要な販売先については、総販売実績の100分の10以上を占める販売先がないため、記載を省略しております。

 

 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。

連結財務諸表の作成においては、連結会計年度末日における資産・負債の金額及び偶発債務の開示、並びに連結会計年度における収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや前提が必要となります。当グループは、過去の実績、または各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。

以下、当グループの財政状態や経営成績にとって重要であり、かつ相当程度の経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針についてご説明いたします。

 

 

① 貸倒引当金

当グループは、貸倒れによる損失に備えるため、連結会社間の債権債務を相殺消去した期末の金銭債権に対し、一般債権につきましては貸倒実績率により、また貸倒れが懸念される債権につきましては、回収可能性を勘案して貸倒見積り額を計上しております。取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

 

② 棚卸資産

当グループは、棚卸資産について、推定される将来需要及び市場状況に基づく時価の見積り額と原価との差額に相当する陳腐化の見積り額について、評価損を計上しております。将来需要または市場状況が当グループの見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。

 

③ 繰延税金資産

繰延税金資産のうち、将来において回収が見込めない部分については評価性引当額を設定しております。繰延税金資産の評価は将来の課税所得の見積りに依拠します。将来の課税所得が、経済環境の変化や収益性の低下により予想された額よりも低い場合には、繰延税金資産の金額は調整される可能性があります。

 

④ 退職給付債務及び費用

従業員の退職給付債務及び費用の計算は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。当グループは、使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、実績との差異または仮定自体の変更により、年金債務と将来の費用に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 投資有価証券の減損

当グループは、その他有価証券のうち、取得価額に比べ実質価額が著しく下落したものにつきましては、回復可能性があると認められる場合を除き、減損処理を行っております。市場価格のない株式等以外のものにつきましては、期末日における時価の簿価に対する下落率が50%以上の場合には、回復可能性はないものと判断し、30%以上50%未満の下落の場合には、当該有価証券の発行会社の財務状況及び将来の展望などを総合的に勘案して回復可能性を判断しております。市場価格のない株式等につきましては、その有価証券の発行会社の1株当たり純資産額が、取得価額を50%程度以上下回った場合に回復可能性がないものとして判断し、30%以上50%未満の場合には、当該有価証券の発行会社の財務状況及び将来の展望などを総合的に勘案して回復可能性を判断しております。

将来の時価の下落または投資先の業績不振や財政状態の悪化により、評価損の計上が必要となる可能性があります。

 

⑥ 固定資産の減損

減損損失の認識及び回収可能価額の算定に際し、将来キャッシュ・フローについて見積りを行っております。当グループは将来キャッシュ・フローの見積りは合理的であると考えておりますが、予測不能な事業上の仮定の変化による将来キャッシュ・フローの見積りの変化が、固定資産の評価に影響する可能性があります。

 

(2) 当連結会計年度における経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当グループは、持続的な「利益ある成長」をすべく、収益性、効率性を高めていく考えで事業戦略を進めております。併せて、中長期的な視点で「利益ある成長」を続けるために、財務の健全性を維持し、企業価値の向上に繋げてまいりたいと考えております。このため、売上高営業利益率を重要な指標として位置付けております。

なお、当連結会計年度における経営成績等の状況は以下のとおりであります。

① 売上高

当グループは、オークマブランドの強化・浸透、生産性向上に結び付くソリューションの提案等、顧客拡大に向けた諸施策を進め、受注・売上高の拡大を図ってまいりました。

その結果、売上高は172,809百万円(前連結会計年度比40.0%増)となりました。

 

② 営業利益

生産効率向上、コストダウン施策に注力し、収益力の強化を進め、営業利益は14,462百万円(前連結会計年度比200.0%増)となり、売上高営業利益率は、前連結会計年度に比較して4.5%増加の8.4%となりました。売上総利益率は、前連結会計年度に比較して2.2%増加の30.2%となり、販売費及び一般管理費の対売上高比率は、前連結会計年度と比較して2.2%減少の21.9%となりました。

 

 

③ 経常利益

営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は1,114百万円の利益となりました。そのうち、受取利息及び受取配当金から支払利息を差し引いた金融収支は714百万円の利益となりました。また、その他の営業外収益として、為替差益637百万円等を計上し、経常利益は15,577百万円(前連結会計年度比185.3%増)となりました。

 

④ 親会社株主に帰属する当期純利益

税金等調整前当期純利益は15,547百万円となりました。また、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は11,579百万円(前連結会計年度比454.5%増)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前年同期と比較して6,876百万円増加し、60,954百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、16,160百万円の収入となりました(前年同期は18,962百万円の収入)。主な資金の増加項目としては、仕入債務の減少9,602百万円、及び減価償却費7,018百万円などであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、8,709百万円の支出となりました(前年同期は5,872百万円の支出)。主な資金の減少項目としては、有形固定資産の取得による支出3,738百万円、定期預金等の増加2,600百万円、及び無形固定資産の取得による支出2,564百万円などであります。有形固定資産の取得による支出の主な要因としましては、世界的に高まるGENOSシリーズの需要に応えるべく、台湾の新工場建設等へ1,011百万円の投資を行ったことによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、3,043百万円の支出となりました(前年同期4,072百万円の支出)。主な資金の減少項目としては、配当金の支払額1,736百万円、自己株式の取得による支出798百万円、及びリース債務の返済による支出482百万円などであります。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。

当グループの運転資金需要のうち主なものは、部材の購入費のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。

当グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

資金調達は、将来の資金需要、資本コスト、資本構成等を総合的に勘案し、手元流動性資金の活用、金融市場からの調達も視野に入れ、最適な資金調達方法を選択しております。

なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は6,279百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、60,954百万円となっております。

2022年度における重要な資本的支出としては、可児工場等の拡張、補修、及び加工用設備機械の投資を支出する予定であります。その資金の調達源は、全額自己資金を予定しております。

 

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