研究開発活動

5 【研究開発活動】

当社グループでは、開発本部を中心に生産統括本部と連携し基盤技術の強化・確立及び基幹商品の強化と環境に配慮した主力製品開発を基本方針として研究開発に取り組んでおります。当連結会計年度の研究開発費の総額は1,250百万円であり、そのほとんどを日本セグメントで計上しております。

 

当連結会計年度の研究開発活動の主なものは、次のとおりであります。

(1) サーボプレス専用制御システムの開発

SDGsのターゲットにもなっている「安全・安心な労働環境を促進する」を実現する取り組みとしてプレス機械の制御システムに国際安全規格を取り入れる開発を実施しています。従来の安全装置だけでなく、システムの中核部分に安全機能を構築すべく、サーボモーターを制御する部分に安全制御システムを構築し、国際安全認証を取得しました。今後はこの安全システムを活用したプレスに有用な機能開発を進め、安全で効率の高い性能をプレスに付加してまいります。

 

(2) 角電池ケース成形システムの開発

EV需要の拡大に対応すべく、軽量で多様な形状の角電池ケースに対応した工法・成形システムの開発を進めています。絞り成形や潤滑方法等の改良を重ね、従来に比べて大幅な省スペースを可能にする試作機を完成しました。今後、金型を含めたシステム開発を進めてまいります

 

(3) 汎用サーボプレスの開発 / DSF-N2-4000A

プレス加工の工程数が増加する近年の状況に対応するため、スライドエリアを従来比23%拡大した高剛性汎用サーボプレス機DSF-N2-4000Aを開発しました。本機は、1分当たりのストローク数を従来比67%増やすと共に、フレームのゆがみが発生しにくい新しい構造のフレームを採用して基本性能を向上させました。また、制御回路は、自動化装置や人工知能を装備して機能を向上させました。トランスファー装置との連動を簡単に設定できる自動演算機能や、人工知能がプレス機械の状態を自己診断してトラブルを未然に防止する予防保全機能などの最新機能を導入しました

 

(4) DX・IoT技術の開発

① プレスシステム用3DモニタリングシステムSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)の開発

SCADAは、運転条件(ダイハイト、プレス速度など)や生産荷重、稼働時間、軸受温度、潤滑油流量、モータ電流値などの情報を集約し、リアルタイムにプレス機械やプレスラインの状態を“見える化”するシステムです。2021年度は、高速プレスにSCADAを搭載し、高速精密加工ラインの安定稼働に貢献しました

② AIを用いた故障診断・操作支援機能の開発

機械から収集した各種センサーの情報を解析して故障の予兆を検知する予防保全機能の開発に取り組んでいます。2021年度は、正常な運転状態を学習し「いつもと違う状態」と判断した際に「警報」、「異常」の2段階通知を行って、トラブルを未然に防止する特許技術を開発しました。

③ AiCARE(アイダIoTシステム)の商品力強化

プレス機械の稼働情報と部品の寿命情報から部品の交換時期をユーザーに通知するAiCAREの予防保全機能を開発しました。オペレーター、保全管理者、生産管理者等、生産に関わる人が必要とする保全情報を最適な形で提供することができます。この機能は、新規プレス設備と既設機の予防保全をサポートします。

 

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