文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「愛」「創造」「氣」を合言葉に「Ever Onward ― 限りなき前進」を掲げ、事業の持続的発展により、「世の中になくてはならない企業」になることを目指してまいります。
「 愛 」 私たちは、仕事を愛し、人を愛し、国や地域を愛し、
地球を愛することを通じて、人や環境にやさしい
「もの創り」を目指し、社会に貢献します。
「創造」 私たちは、高感度・高感性で創造力を発揮し、
世の中に無い魅力的なものを創り出すことを目指します。
「 氣 」 私たちは、何ごとにも、成し遂げる“氣”を持って挑戦し、
製品やサービスに魂を込め、未来を切り開いていきます。
この経営理念の下、当社の独創的な技術が広まることで、ファッション業界の発展に貢献する「課題解決型企業」へ進化していることと、ファッション業界で培った強みを活かして、他の業界の発展にも貢献する「感性情報型企業」へ進化していることを、当社グループの10年後ビジョンとして掲げ、その実現に向けグループが一丸となって邁進してまいります。
(2) 経営戦略
消費行動の変化やコロナ禍を背景にしたEC化の加速、SDGsへの関心の高まり、当社顧客業界での更なる効率化経営の追求など、当社を取り巻く経営環境は加速度的に変化しています。
そうした世界的な変化の潮流の中、ビジネスチャンスを確実に掴むべく、社員一人一人の「意識」と「スピード」を変革し、ゼロから生まれ変わるべく、当社グループでは「変革」と「再生」をキーワードとし、次の4つの重点施策を推進することで、業績の回復ならびに企業価値の向上に努めてまいります。
<4つの重点施策>
① ホールガーメント事業の最強化
成型機中心からホールガーメント機中心の事業構造へ
② ソリューションビジネスへの業態変換
ファッション業界全体のサプライチェーン改革へ
③ 独自性を持った事業多角化の推進
早期の新事業立ち上げによる経営安定化へ
④ 社会の変化に対応した経営基盤の再構築
コロナ後を見据えた経営体制へ
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後は、新型コロナウイルス感染拡大ペースの鈍化や各国の行動制限の緩和等を背景に景気は緩やかに回復傾向にあると予想されますが、ウクライナ情勢による資源や食料品の価格高騰を通じたインフレの加速、サプライチェーンの混乱等により、先行きは引き続き不透明感が強い状況にあります。
当社の主力製品であるホールガーメント横編機や従来型のコンピュータ横編機の需要は、各国の経済活動の再開にともない顧客業界の設備投資が拡大すると予想されます。他方、コロナ禍を背景とした海外物流網の混乱に加え、半導体その他電子部品など原材料の供給が逼迫している状況が続いております。
アパレル・ファッション業界においては、エシカル消費やカスタム志向などの消費行動の変化や、デジタル化の急速な進展、SDGsなどサステナビリティに関する企業の社会的責任の増大など、コロナ禍を転機に、変化する事業環境への対応が求められています。こうした環境のもと、これまでのようなリードタイムの長い大量生産・大量消費を前提としたビジネスモデルから脱却し、市場ニーズに即した消費者満足度の高い商品を、必要なときに必要な量だけ生産し、短納期で消費者に届ける「あるべきビジネスモデル」の構築が急務となっています。
従来より「トータルファッションシステム」として、新しいもの創りの在り方を提唱してきた当社グループは、こうした状況をビジネスチャンスと捉え、2021年度から開始した中期経営計画「Ever Onward 2023」において、4つの重点施策の取り組みに全社一丸となって注力し、顧客業界の課題解決への寄与を通じて、業界全体の変革の流れを作り、連結業績の黒字化を目指します。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営指標としては、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益を重視しております。
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