研究開発活動

5 【研究開発活動】

当社の企業グループでは幅広く研究開発活動を行っており、当連結会計年度における研究開発費の総額は、3,389百万円であります。

セグメントに関連付けた研究開発費については、当社の研究開発活動が開発課題に対応したプロジェクトを必要に応じてフレキシブルに編成して取り組んでいることから、セグメント別に関連付けることが困難であるため記載しておりません。当連結会計年度における主な研究開発活動の概要は次のとおりであります。

ファッション業界では、業界全体にSDGs(持続可能な開発目標)をはじめとするサステナブルな取り組みが広がってきています。当社においては、ホールガーメント横編機と高精細な3次元バーチャルサンプルを生み出すデザインシステムを活用した「トータルファッションシステム」を核として持続可能な消費と生産を実現するサステナブルなもの創りを業界に対して訴求しています。

当社グループのコア・ビジネスである横編機分野では、ホールガーメント横編機の新機種「SWG-XR」を開発。当社が独自開発したスライドニードルの特徴を最大限に活かし、これまで培ってきたシンカーニット技術を融合させることで生産性の向上はもとより、デザインの多様化に対応しオールシーズンでも活躍できる機種として劇的に進化させました。さらにアパレル業界以外もターゲットにする機種の開発やニット製品のもの創りにおける自動化、省人化ニーズに対応するソリューションの開発も引き続き進めております。

ニット製品の企画から生産、販売にいたるサプライチェーンの短縮化やサステナビリティを実現させるためにはもの創りにおけるデジタル化が不可欠であり、デザインシステム「SDS-ONE APEX4」、デザインソフトウェア「APEXFiz」では、バーチャルサンプル作成のシミュレーション機能の高速化、高精細化やホールガーメント製品の普及に向けた機能向上に取り組んでおります。当期は「APEXFiz」に新たに自動裁断機に対応したアパレルCADシステム「APEXFiz PGM」が加わりました。

また、自動裁断機の「P-CAM」シリーズでは、裁断精度の向上を軸に取り組んできました。そして延反からラベリング、裁断、ピックアップまでの流れを一元化した「Shima Cutting Solution」を深化させ、生産性向上や省人化につながる開発を行ってきました。当期は、タオル業界が抱える生産性向上と自動化の課題を解決する自動タオル裁断機「SATC90」を発表しました。

手袋靴下編機についても開発コンセプトを明確にし、新たな製品開発に取り組んでおります。

ニット編成面の開発を進めるトータルデザインセンターでは、最先端の横編み技術を駆使し、ホールガーメントサンプルの開発に取り組みました。なかでも新機種「SWG-XR」の発表に合わせ、シンカーニット技術を取り入れた柄や、機械特性を発揮したレース調の柄等、多様なデザインを取り入れたサンプル開発を行いました。

また、ファッション業界にとどまらず、スポーツやメディカル、インテリア業界、産業資材など異業種への提案を行うためのサンプル開発も継続しています。

さらに市場の変化に対応し、サステナブル素材を採用したサンプル開発や当社の糸データ検索WEBサービス「yarnbank」を活用しバーチャルサンプルを用いたサステナブルなもの創りの開発にも注力しました。

以上のように、当社では創業以来、「Ever Onward ― 限りなき前進」の経営理念のもと、「創造性にもとづく独自の技術開発」を基本とし、顧客が当社に期待するものを追求し、製品及びノウハウを生み出すための研究開発に努めております。

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