文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、創業以来永きにわたり、創業製品である消火器に加え、高圧ポンプ技術、2サイクルガソリンエンジン技術の三つをコア・コンピタンスとして、農林業用機械・緑化管理機器、産業機械・環境衛生機器、防災関連の分野において、生産性、安全性、快適性の向上を目指した製品、サービスを提供することにより、社会に貢献してまいりました。その間、変わることなく持ち続けてきたのが、当社グループの社是である「誠意をもって人と事に當ろう」という精神です。これからもこの精神を変えることなく、三つのコア技術をさらに深めながら新しい用途開発を追求・開発し企業価値の向上に努めてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2022年10月から2027年9月までの5年間を対象とする「丸山製作所グループ中期経営計画」において、2027年9月期の連結売上高48,000百万円、営業利益2,800百万円、自己資本利益率(ROE)7.5%以上を経営指標として掲げて、成長戦略の推進と収益力の向上に努めております。
(3)会社の経営環境及び対処すべき課題
当社グループでは、食・水・環境分野において、社会貢献型企業として製品を提供し続けてまいりました。今後より一層ESG経営を強化し、長期にわたり社会へ貢献できる製品を提供し続けてまいります。
来期は第8次中期経営計画(2022年10月から2027年9月まで)の初年度であり、この中期経営計画の基本方針である「成長事業の創出」に向かうべく、次の事項を重点課題として全社員で取り組み、単年度計画、中期経営計画の達成を目指してまいります。
① 利益率の向上
ウルトラファインバブル製品に代表されるような付加価値の高い製品開発を実施し利益率の向上を図ってまいります。また、これまで利益率の高かった工業機械分野へリソースを重点化するなどし、事業ポートフォリオを入れ替えてまいります。
② 新規事業の確立
ウルトラファインバブル製品を海外市場も含め新規の流通へ展開することで、これまで企業相手がメインだった流通に一般消費者向け流通を加えることができました。今後、DX・IoT技術を活用し、新しい成長事業の創出にチャレンジしてまいります。
③ 海外事業の成長
近年活発になってきたアジア圏の農業機械市場に対し、日本国内でこれまで成功したモデルの拡販を図るとともに、タイ現地生産法人の能力を最大限発揮し、製品開発・生産を積極的に展開し、更なる進出を図ってまいります。なお、販売では各国の現地人材を活用することで、より細かな市場開拓、マーケティングを実施し、拡販に努めてまいります。
④ 既存事業の更なる成長
農業用機械分野におきましては、スマート農業機器の開発はもとより、IoT技術やセンサー技術を応用した製品の開発、新環境型エンジン搭載製品の開発、バッテリ製品ラインナップの拡充を図ってまいります。また、工業用機械分野におきましては、新用途向けのポンプ製品開発を進め、国内外ともに更なる事業拡大に努めてまいります。
⑤ 財務体質、リスク管理、人材育成の強化
製品・部品在庫ともに管理方法を大幅に見直し、在庫削減に取り組み、財務体質を強化してまいります。また、各種リスクを回避すべくBCM(事業継続マネジメント)を高度化し運用してまいります。なお、今後の事業活動拡大に向け、多種多様な人材の採用・育成・開発に努めてまいります。
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