文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは経営理念としてメルコバリューを定めており、それに基づく事業活動を、理念を共有するすべてのステークホルダーのために推進することを基本方針としております。今後もこの基本方針のもと「千年企業(=永続的に生存し成長し続ける企業)」を目指しグループ一丸となって経営努力を続けてまいります。
■メルコバリュー
・千年企業
私たちは、先人の教えを真摯に学び、活用し、常に未来を見据え、メルコバリューを共有する全ての人たちと
ともに、メルコグループの永続的な成長を目指します。
・顧客志向
私たちは、常にお客様の視点に立ち、より良い社会生活の実現に資する商品・サービスを提供し続け、私たちの智恵と努力が社会の発展に寄与することを喜びとします。
・変化即動
私たちは、世の中の変化に目をそむけず、誤りに気付いた時は引き返す勇気を持ち、常に自己研鑽に励み、
自己変革を目指して行動します。
・一致団結
私たちは、フェアーアンドオープンの精神で、高い志と情熱を共有する人たちと共に、いかなる困難をも乗り
越え、一丸となって目標を達成します。
(2)経営戦略等
当社グループは千年企業を目指すにあたり、激しく移り変わる外部環境の変化に即応し、グループ全体の経営資源を有効かつ効果的に配分することで、永続的に成長し続けることを最重要テーマと考えております。
そのため、単一の事業セグメントに依存しすぎることなく、常に新しい事業分野への進出を図るために、グループ内における新事業創出に加えてM&Aや異業種との事業提携を積極的に推進する“森の経営”を実践しております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
客観的な経営指標としては、成長への投資と安定した株主還元を両立し、長期的な1株当たり当期純利益の成長を最重要として事業活動を推進しております。具体的には、2017年3月期から2021年3月期までの5期の間、安定配当と自己株式の取得により総還元性向80%を目標としており、2022年3月期から2023年3月期までの2期においても同目標を継続いたします。また、TSR(株主総利回り)を重要な指標と位置づけ、事業を進めてまいります。
(4)経営環境と事業上及び財務上の対処すべき課題
2022年1月に当社連結子会社社員による不正行為が発覚しました。当社及び当社グループとしては、本件不正行為を厳粛に受け止め深く反省するとともに、当社グループ全体の内部統制の充実・強化及び当社グループの役職員に対するコンプライアンス遵守の意識徹底を図ることにより、再発防止と信頼回復に、全力を上げて取り組んでまいります。
当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による国内外の景気や企業活動など先行きが引き続き不透明な中、厳しい状況が続いております。
このような状況下で、IT関連事業においては、創業者の理念に基づき、2017年3月期に掲げたIoT時代の社会全体での安心ネットワークを提供する中期ビジョン「ゲートウェイ2.0」(ホーム・ネットワーク・イノベーション、パブリック・ゲートウェイ・ソリューション、データ・ストレージ・オプティマイゼーション)を引き続き実現してまいります。食品事業においては、内部統制とSDGsへの取り組み強化及び安定的な利益確保と売上拡大に注力してまいります。また、金融事業においても難しい運用環境が続く中、先端技術を取り入れ、長期的かつ安定的な運用収益を生み、お客様の運用資産の着実な成長に貢献する運用商品を提供するよう取り組んでまいります。さらに、永続的な成長といかなる外部環境の変化にも耐えうる強固な事業ポートフォリオ構築を目指し、以下の事項を当面の経営課題として認識し対応にあたっております。これらについては経営環境の変化に合わせて機動的に見直しを行っております。
①創業者である牧誠が築いた事業基盤と経営理念を受け継ぎ、理念に立脚した経営を目指していくこと
②資本政策に基づいた1株当たり当期純利益の長期的な成長と、中期ビジョンに基づいた成長を両立し、実行すること
③中期ビジョンを推進していくための事業開発、製品開発、サプライチェーン構築、販路開拓、サービス提供を推進するための社内人材の育成及び販売改革を行うこと
④経営理念であるメルコバリューのより一層の浸透に努め、グループの一致団結を推進すること
⑤M&Aも視野に入れながらより強靭な経営基盤を築くこと
⑥様々な外的要因や非常時の要請に対応できる働き方の改善、システムの構築を行うこと
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