課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、経営理念として「人材の開発と相互信頼に努め、新技術に挑戦して、社会に貢献する。」、経営方針として「メーカーの使命は高い製造力。製造力とは、高品質・低コスト・短納期を実現するそれぞれの部門の技術力である。」をかかげ、国内外の市場で、複合技術を活用したソリューション展開により社会貢献することを使命とし、環境変化に適応した俊敏な事業活動により、マルチコアカンパニーとして進化し続ける企業を目指します。

(2)経営戦略等

全社戦略

「“インテリジェント・プロダクト”を実現し、高い製造力を実現する。」

・人財開発センターを中心とした高いスキルを備えた人財の育成と教育。

・情報システムの最適化と活用環境整備により「高い製造力」を目指します。

 

セグメント別の事業展開方針及び事業戦略は以下のとおりです。

情報機器事業

事業展開方針

1.品質と技術力の向上と生産構造改革により、低コスト経営の実践と顧客満足を高めて事業収益性を向上させる

2.独自技術の育成と従来製品群のスマート化を実現し、維持管理時代に向けた省力化・効率化を実現する

3.エンジニアリング力の強化と販売網の再構築により受注領域を拡大する

事業戦略

1.既存情報提供機器を発展させた高付加価値製品を実現し、新規分野への商品展開を行う

2.インテグレーション事業の分野で情報機器と照明機器製品の融合によるシステム化を実現し事業領域を拡大する

 

照明機器事業

事業展開方針

1.多機能製品、システム製品を増強し、差別化と高付加価値提供を実現する

2.新事業領域の拡大により、売上・事業収益を増やす

3.合理的かつ高品質のものづくりを追及し、顧客満足の向上と収益体質の強化を図り、事業収益を増やす

4.新事業領域の創出による事業拡大

5.複合機能製品、システム製品へのシフトにより、市場創出と参入による事業拡大

事業戦略

1.官需照明

公共インフラ分野における道路・トンネル・街路関連と防災セキュリティ関連市場で照明機器を展開する

2.民需照明

新たな製品カテゴリの創出、生産拠点の最適化と生産性の向上

3.モジュール

医療機器・機械装置・特殊環境・インフラ関連市場の開拓と事業拡大

ものづくり改革による収益性の改善

4.新規事業領域の創出

光応用分野における新技術の獲得

システム製品、多機能製品の増強

照明+αの実現

5.海外展開

OUT-OUT ビジネスを確立し事業収益を確保する

コンポーネント事業

事業展開方針

1.事業領域としてはB to Bで且つニッチ市場(ニッチトップ)にハードとソフト、システム展開とエンジニアリング領域(評価技術、暗室ソリューション等)の両輪により事業基盤を強化する

2.既存コア技術の単機能から複合機能への転換を図り新市場領域の創出と参入による事業拡大を目指す

3.材料開発、高機能製品化(付加価値製品)及び新技術の研究、新分野領域への技術力強化(5G、IoT、スマートグリッド、AI、ロボティクス等)

事業戦略

1.EMC・熱対策部品関連

材料開発、要素技術開発を加速させ、自動車関連、インフラ関連、医療機器、装置機器等に展開する

2.機構部品・部材関連

材料開発、複合製品開発を中心に、インフラ関連(通信、機械装置産業)、防災セキュリティ市場(カメラ等)、農業関連等に展開する

(3)経営環境

今後の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症の新たな変異株の影響が予想できない状況で、景気の回復についてはひきつづき不透明な状況が続くと見込んでおります。そのようななか、国内では国土強靭化やインフラ整備のための公共事業は継続が予想され、民間の設備投資も大企業を中心とした積極的な投資姿勢が見られるものの、原油価格の高騰などに伴う樹脂材料不足や燃料価格・原材料価格の高騰、半導体の供給不足、海運輸送逼迫に伴う海上運賃高騰など予断を許さない状況が続くと予想しております。

このような状況のもと、情報機器事業では公共インフラ分野(道路・河川)での豊富な実績と保有する複合技術を活用して、市場ニーズに適合したソリューションを展開し、安心・安全・便利で経済的な製品・サービスの提供を通して社会貢献いたします。照明機器事業では産業施設・インフラ分野に対して安心・安全・快適で省エネルギーな「光」によるソリューションを展開し、複合技術を活用して付加価値の高い製品とサービスを提供いたします。コンポーネント事業では製品、部品、材料の高機能化と付加価値向上を図り、ニッチトップビジネスを軸に収益力を向上させ、シーズからニーズ創出を強化するとともにマーケットアウト思考により新規事業の創出を図ります。さらに全事業において、コスト削減と生産性の向上による収益性の改善を目指してまいります。

そして、2021年9月1日には当社の経営理念のもとSDGsに賛同し、「SEIWA SDGs」を宣言いたしました。この宣言のもとでさまざまな社会課題に取り組むとともに、持続可能な社会の実現に努めてまいります。

また、ひきつづき内部統制の確立、コーポレートガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底に全社をあげて取り組んでまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財政上の課題

情報機器事業

内部の課題

品質・技術レベルの低下(知識・技術伝承不足)、新製品の企画・開発力の弱さ(スキル不足)、標準化力、購買力、技術ノウハウの継承、工程・経営成績管理の脆弱性

外部の課題

価格競争、新規建設路線の減少、公共発注方式変化、スマート化する提供媒体、電子部品の納期遅延や製造中止、部材の調達困難、自然災害

照明機器事業

内部の課題

新規販売網の開拓、クレームの低減、生産性の低さ、各機能部門専門性の不足

海外展開における現地販売網の不足、代理店開拓力と指導力の不足

外部の課題

海外・国内新興メーカーの参入、LED照明の価格競争激化、製品サイクルの短期化、市場ストックの先食い、大手メーカーとの競争激化、新型コロナウイルス感染症による部材調達遅延・設備投資の減衰、電気用品安全法への対応

 

コンポーネント事業

内部の課題

既存市場での活動範囲の狭さ、市場分析力・マーケティング力の不足、新規顧客開拓力(販売促進)の不足

新技術を製品化する開発・企画力の不足、開発購買力の不足、プロ意識を持った人材の不足

外部の課題

各業界の国内市場縮小、OEM事業の先行き不安、為替変動、価格競争激化及び商品の高機能化

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、売上高、営業利益率を重要な指標として位置付けており、各期において外部・内部環境等を考慮して計画値を設定し、その基準を達成できるように努めております。2022年12月期は売上高24,800百万円、営業利益1,300百万円、経常利益1,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は900百万円を予想しております。

セグメント別の売上高について、情報機器事業は、売上高10,000百万円を予想しております。

国土強靭化やインフラ整備のための公共事業の継続が予想されるため、期初の受注残高に加えて更なる受注の確保と、効率的な生産と品質の確保に努めてまいります。

照明機器事業は、売上高8,450百万円を予想しております。公共設備関連においては、情報機器事業と同様に公共事業の継続が予想されるため、トンネル照明器具の新製品を中心とした提案営業活動による受注の確保に努めてまいります。民間設備関連においても設備投資は、継続的に行われる見込みであるためLED照明器具の新製品の開発と拡販に努めてまいります。

コンポーネント事業は、売上高5,900百万円を予想しております。半導体・産業用装置市場の活発化が予想されるため新製品の投入と電波暗室を活用したソリューションを展開し、新市場の開拓に努めてまいります。

 

(6)新型コロナウイルス感染症拡大による経営成績への影響について

各事業ともサプライチェーンの乱れによる納期遅延や材料価格高騰などが懸念されます。財務状況につきましては、資金繰りに特段の影響はないと見込んでおります。

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