文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社は、「日常に&を届ける」をミッションとし、人々の生活を豊かにするサービス、事業の創出に取り組んでおります。特に生活必需品として急速に普及台数が増えているスマートフォン関連事業を軸として展開することで、より日常に影響を与えるサービス、事業の創出が可能であると判断し、人々の暮らしに&を届け続けていくfactoryとして様々なサービス・アプリケーションに真摯に取り組んでまいります。
当社は、持続的な成長と企業価値の向上のため、収益力を高めるとともに、経営の効率化を図ってまいります。売上高及び営業利益を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでまいります。
(3) 経営環境
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響が長期化し、度重なる緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の実施に伴い、経済活動の制限を余儀なくされる等、厳しい状況となりました。ワクチン接種によって回復への期待が高まっているものの、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような経営環境のなか、当社では、従業員をはじめステークホルダーの安全確保を最優先とし、リモートワークやフレックス制の導入、オンライン会議の積極利用を推進するなど、政府及び各自治体の方針・要請に基づいた感染予防・拡大防止策へ迅速に取り組むことで事業の安定運営に努めております。一方で、特に宿泊業界におけるインバウンド需要の回復には相当の時間を要することが想定されるため、従来のビジネスモデルの転換や見直しなど、変化する経営環境に柔軟に対応しながら、アフターコロナの社会に即した当社ならではの強みを活かした新しい事業価値を提供し、持続的成長に繋げてまいります。
当社は創業以来「マンガアプリ」「最強シリーズ」等スマートフォンアプリの開発・運営及び「&AND HOSTEL」の運営を始めとする、宿泊領域のテクノロジー化を推進してまいりました。
2022年8月期は、既存のマンガアプリ事業における利益確保、その他事業の成長及び新規事業の創出による新たな収益源の創出を推し進めてまいりました。また、各出版社とも連携しながら、新たな収益機会を模索し、検討や協議を重ねております。
2023年8月期以降も継続して、既存マンガアプリ事業における利益確保及びエンタメ事業・RET事業の更なる成長による業容拡大、新規事業の創出による収益改善を図ってまいります。
当社においては販売用不動産を保有しておりますが、引き続き当該物件の売却を最重要経営課題のひとつとして推進してまいります。2023年8月期では入国規制の緩和等もあり、一定のインバウンド需要の回復も期待されることから、適切な機会をとらえ、簿価以上での物件売却に取り組みます。
APP事業においては、成熟期に差し掛かりつつある既存マンガアプリは利益を確実に作り出していくフェーズへと移行し、マンガアプリ自体の成長と新規事業への投資のバランスをとった事業運営をしてまいります。
更に、マンガアプリ事業においては新たな事業領域への進出を図ってまいります。具体的には、大手出版社と協業しWebtoonを配信するプラットフォームの開発・運営及び従来の広告・課金収益に加えポイントを利用して作品を読むことが可能となるビジネスモデルを確立することで新たな収益源の確保を図ってまいります。
また、その他の事業領域としてエンタメ事業の収益拡大にも注力してまいります。特に、リリース以降堅調に推移してきた占い事業については、積極的な広告宣伝費等の投資を通じて事業規模の拡大を目指してまいります。&AND HOSTEL事業を展開するRET事業においては、宿泊領域以外の分野での新たな収益源確保に取り組んでまいります。
当社は、今後更なる事業拡大を推進するに当たって、従業員のモチベーションを引き出す目標管理制度や福利厚生等の人事制度構築に努めながら、業務遂行能力、人格、当社の企業文化及び経営方針への共感を兼ね備え、様々な分野で活躍できる優秀な人材の採用に取り組んでまいります。組織設計においては少人数単位でのチーム制を採用すると同時に、チーム毎の自律性を促すよう権限の委譲を推し進めることで意思決定の質とスピードを維持する等、従業員のパフォーマンスを最大化させる取り組みを引き続き継続していく方針であります。
当社は、持続的企業価値向上と透明性の高い健全な経営を実現することを経営の最重要課題の一つとして位置づけ、内部統制及びコンプライアンスの強化に取り組んでまいります。関係法令・規則の遵守、役職員一人ひとりの高い倫理観の醸成、社会的良識を持った責任ある行動を目指し、社内教育を行ってまいります。また、Corporate Administration Div. RM Unit Managerを委員長とする「コンプライアンス委員会」を設置して、コンプライアンス上の重要な問題を審議し、その結果を代表取締役社長(経営に重要な影響を与えると認められる事項については、取締役会)に報告する体制を採っており、これを適切に運用することによりコンプライアンスの徹底と社会的信用の向上を図っていく方針であります。
当社は、スマートフォンアプリをApple Inc.のスマートフォン「iPhone」・タブレット端末「iPad」などのiOS搭載端末向け、Google Inc.のAndroid搭載端末向けに展開しており、またインターネット上でのサービスを提供していることから、サービス提供に係るシステム稼働の安定性を確保することが経営上重要な課題であると認識しております。
そのため、事業運営上、ユーザー数増加に伴う負荷分散やユーザー満足度の向上を目的とした新規サービス・機能の開発等に備え、システム開発投資を継続的に行っていくことが必要となります。当社は、その重要性に鑑み、今後においてもシステム基盤の強化への取り組みを継続していく方針であります。
当社は、先端的なテクノロジーを基盤にした新規サービスや新たなインターネット端末等の技術革新に対して適時に対応を進めることが、事業展開上の重要な要素であると認識しております。各々の技術革新の普及の進展を見ながら、柔軟な対応を図っていく方針であります。
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