当社は、「日常に&を届ける」こと、つまり人々の生活を豊かにするサービスを提供することをミッションとしており、様々な領域での事業可能性に対して真摯に取り組んでおります。そのような事業環境の下で、当社は、「APP事業」及び「RET事業」を展開しております。
2014年9月の創業以来、当社は、APP事業を中核に事業を展開し、スマートフォンアプリ開発によって培った、当社の強みであるUI/UX(*1)デザインの構築力によって、事業規模を急速に拡大させてまいりました。優れたUI/UXデザインの構築は、ユーザーが何らかの行動を起こすに当たって快適なデザインが何かを追求することで、より快適なユーザー体験を提供することを可能にします。スマートフォンアプリに関係するビジネスを展開するに際して、UI/UXデザインの構築力は欠かせないものとなっており、他社との優位性という点で重要な要素であります。
当社の主要事業である、APP事業はスマートフォンアプリを基礎として運営されている事業であります。当社がAPP事業において培ったUI/UXデザインの構築力は、RET事業におけるサービス開発にも展開され、事業間の垣根を越えたシナジー効果を生んでおり、当社の強みであると同時に、当社の事業運営の基盤となっております。
以下に当社が運営する各事業の具体的な内容を記載いたします。なお、以下に示す事業区分は「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
当社は、株式会社スクウェア・エニックスと共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ「マンガUP!」や株式会社白泉社と共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ「マンガPark」などを始めとする合計7アプリの開発・運用を行っており、協業先のアプリとしてApple Inc.の運営する「App Store」やGoogle Inc.の運営する「Google Play」等の配信プラットフォームを(*2)通じて提供しております。また、他社が運営する人気スマートフォンゲームアプリの攻略及びマルチプレイ(*3)のパートナーを募集する掲示板アプリ「最強シリーズ」の開発・運用に加え、電話やチャットを通じて占いができるスマートフォン向けの占いアプリ「uraraca」や有名占い師の公式アプリ等を開発・運用しており、Apple Inc.の運営する「App Store」やGoogle Inc.の運営する「Google Play」等の配信プラットフォームを通じて提供しております。
マンガアプリの主な収益構造は、アプリ内で販売する電子マンガのダウンロード課金及びアドネットワーク(*4)を通じて得る広告収入となっております。
「最強シリーズ」の主な収益構造は、アプリの運営によって得られる広告収入であります。広告収入は主にアドネットワークを通じて、アプリ内に掲載する広告バナーのクリックに応じて得られる収入であります。当社では、スマートフォンアプリ内の広告設計を最適化する仕組みやユーザーのニーズに合わせたコンテンツを制作・提供する等、広告収益を高めるノウハウを有しております。ここで言う広告設計とは、ユーザーのアプリの利用頻度や広告収益の変動等に応じてアプリ内の広告の差し替えや広告位置の調整等を行うことを指します。
「uraraca」の主な収益構造は、アプリ内で提供するサービスである電話やチャットでの相談時間に応じた課金及びコンテンツ提供による課金収入となっております。
当社は、スマートフォンアプリ市場の中でビジネスが大きく成長している分野にリソースを投下して、事業を創り出すことを事業方針としており、現在は、マンガアプリ市場の成長が著しく、スマートフォンアプリの中で大きな市場となっております。株式会社インプレスの「電子書籍ビジネス調査報告書2022」によりますと、2021年度の電子書籍の市場規模は5,510億円で、前年度の4,821億円から14.3%増加し、そのうちの84.6%にあたる4,660億円をコミックが占めております。
マンガアプリは、参入する事業者が多くユーザー獲得のための競争が激化しており、また他社との差別化を図るため、オリジナルタイトルの開発・作成も必要ですが、当たり外れの大きいオリジナルタイトルの開発・作成をするのではなく、大手出版社等と連携する戦略を採っております。これにより大手出版社が有する人気タイトルを提供できること、両社で開発やプロモーション等の役割分担をすることで事業リスクを分散することを可能にしております。当社は、今後も連携先となる大手出版社を開拓することで、更に多くのマンガアプリを開発・リリースしていく方針であります。
2022年8月31日現在で、当社が運営する主なスマートフォンアプリのタイトルは以下のとおりであります。
(注) 当社が運営するスマートフォンアプリのサービスカテゴリーの名称であります。
APP事業における「最強シリーズ」「マンガアプリ」の収益源は、上述のとおり各アプリの運営において得られる広告収入及び課金収入であり、MAU(*5)の規模が収益の獲得規模に大きく影響いたします。
そのため、競争の激化するスマートフォンアプリの事業環境においてMAUの規模が、事業基盤の核となるものであります。
当社のAPP事業において運営するスマートフォンアプリのうち、「マンガアプリ」の四半期毎の平均MAU数の推移は下表のとおりであります。
(単位:万人)
(注)上記の平均MAU数は、各四半期における平均値を記載しております。
APP事業 事業系統図
(2) RET事業
当社は、宿泊施設である「&AND HOSTEL」の運営を行うとともに、撮影者とスタジオ提供者を繋ぐマッチングプラットフォームである「SUMUTORE」の開発・運営を行っております。
当社は、「ウェルネスを届けるスマートホステル」をブランドコンセプトに、IoTのある暮らし、そして、空間、食事、アートや先進デバイスを活用コンテンツの提供などを通じてウェルネス体験の提供を目指すホステルである「&AND HOSTEL」を運営しております。
「&AND HOSTEL」は、主に他者が保有する不動産に関して、当社が当該不動産を「&AND HOSTEL」として企画・開発を行うことで新規店舗として展開する方法により展開しております。収益構造については、コンサルティング、不動産の仲介等による「&AND HOSTEL」の企画・開発に係る対価を収受しており、またホステル運営に当たってはホステルオーナーより運営受託に係る対価を収受しております。
2022年8月31日現在における「&AND HOSTEL」の開設状況は以下のとおりであります。
当社はポータルサイトである「SUMUTORE」の開発・運営を行っており、サイトには一般の居住者が提供するハウススタジオ(*6)の情報を掲載します。一般的な住宅をスタジオとして利用するニーズに特化し、プロの撮影者や商業利用目的での撮影に向けたサービスを提供してまいります。当社がこれまで培ったUI/UXデザインの構築力を活かし、撮影者とスタジオの提供者双方にとって利便性の高いサービスを提供しております。
主な収益構造は、撮影者からのスタジオ利用に係る対価を収受しており、撮影場所の提供者には「SUMUTORE」への撮影場所の掲載に係る対価を支払い、その差額を収益として計上しております。
RET事業 事業系統図
<用語解説>
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