課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、ユニバーサルジョイント・ウォーターポンプ等の自動車部品製造・販売事業の独立系メーカーとして、いち早く海外に目を向け事業展開を進め、新車用部品供給と補修用部品供給を両輪とした営業基盤を構築してまいりました。新車用部品は韓国の自動車メーカーや自動車部品メーカーとの長年の取引関係によって培った製品開発力や品質管理能力、当社の要素技術である金属加工技術力を事業基盤とし、韓国を中心に日本や欧米の自動車メーカーや部品メーカーとの取引を拡大しております。補修用部品では、品質・価格・品揃えをバランスよく強化することで国内商社や海外の自動車部品輸入業者を通じて世界各地へGMBブランドの製品を供給しております。

 創業以来の社訓「和」によりグループ内の協調を高めることを基礎とし、グローバルな市場における自動車部品メーカーとして目指すべきグループ企業理念として

 「技術革新と新製品開発を通じ、自動車部品産業のオンリーワン企業として国際社会に貢献する」

を掲げております。
 この企業理念のもと、「顧客の多様なニーズに迅速に、グロ-バルに対応できる企業として成長する」ことを経営の基本方針として、技術力向上・人材育成・製品開発面で一層の強化を図り、業容拡大と収益力の向上を遂げ、ステークホルダーへの還元を重視する方針であります。

(2)会社の経営環境および対処すべき課題

 当社グループを取り巻く経営環境につきましては、堅調な経済環境の米国や緩やかな成長を続けてきた中国やインドなどの新興国でも自動車の新車需要に足踏みがみられております。また、自動車業界は「Connected(コネクテッド)」、「Autonomous(自動運転)」、「Shared & Services(シェアリングとサービス)」、「Electric(電動化)」といった「CASE」と呼ばれる新しい領域での技術革新が進む中、電気自動車などの環境に配慮した自動車の比率が高まっております。一方、補修用部品においては、中国を中心とした新興国メーカーとの競争が激化しております。

 また、世界経済につきましては、新型コロナウイルス感染症による停滞から、ワクチン接種や経済対策を進めた先進国を中心に社会経済活動が回復するなか、半導体不足や物流の混乱、エネルギー・素材価格の高騰も続き、さらには、ロシアによるウクライナ侵攻など不透明な状況が続いております。

 このような環境のもと、当社グループとして対処すべき重点課題は、次のとおりであります。

・ 需要変動・環境変化に柔軟に対応できる生産・調達体制

・ 品質・生産性向上と安定的な調達先の確保によるコスト競争力強化

・ 新車用部品市場における新規顧客の開拓

・ 環境対応などの製品需要に対応した研究開発力の強化

・ グローバルに活躍できる人材の育成

 

 (3)中長期的な会社の経営戦略

 「既存基盤(生産拠点・技術)を活かした成長と収益確保」と「今後の成長アイテムの開発と新たな加工技術の確立」を、引き続き中期的な経営の方向性としております。

 韓国や欧米の自動車・自動車部品メーカーをはじめとするグローバルな顧客・海外補修用市場で培ったブランド力・海外拠点・加工技術などの既存の事業基盤を活かして、新車用部品市場においては、欧米やアジアを中心に新規顧客の開拓を進め、品質の維持と改善に努めると共に生産体制を強化してまいります。補修用部品市場においては、引き続き収益性の改善に取り組みつつ、品揃えと品質保証体制の強化にも取り組んでまいります。また、電動ウォーターポンプなどの電動化対応製品を中心に次世代に繋がる新製品や新技術の研究開発を推進します。

このように事業の拡大と事業環境の変化に柔軟に対応できる体制を強化することで、世界の新車用・補修用部品市場において着実な拡大を目指します。

 

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