課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営方針

当社グループは、Origin(創業の精神)、Purpose(使命)、Way(行動指針)で構成されるムサシフィロソフィーを基軸に事業運営を行っております。

 

ムサシフィロソフィー

 

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2021年4月からは、当社が創業100周年を迎える2038年に向けた長期ビジョン「Go Far Beyond! ~枠を壊し冒険へ出かけよう!~」を新たに掲げ、既存のコア事業の競争力を更に高めるとともに、社会課題の解決に貢献できる新たな事業の創出により、サステナブルで豊かな地球社会の実現に貢献していくことを目指しております。

 

・ムサシ100年ビジョン Go Far Beyond! ~枠を壊し冒険へ出かけよう!~

 

-人:自らの限界を壊し、ワクワクする仕事をしよう!

-しくみ:組織・風土の壁を壊し、常に変革を起こそう!

-事業:常識・既成概念を壊し、世界をあっと驚かせよう!

 

(2)中長期的な経営戦略

新型コロナウイルス収束に向けた期待感が高まる中、With/Afterコロナの新しい時代が動き出そうとしています。地球環境への意識の高まりや、個人の価値観の変化なども背景に、当社を取り巻く事業環境は大きく変化しています。

当社においては、ムサシ100年ビジョンの実現に向け、人・しくみ・事業の各視点で以下の方針を定め、既存事業(コア事業)の深化と、新規事業の創出による更なる成長を目指しています。

 

・人:ムサシフィロソフィーの体現、ビジョンへの挑戦

ムサシフィロソフィー、ムサシ100年ビジョンのグローバルでの浸透・実践を通じて、将来を担う、高いスキルを持ったプロ人財や、新しい働き方で価値を生み出す自律人財の育成につなげてまいります。

ムサシフィロソフィーを体現するための期待行動をコンピテンシーとして具体化し、実践のための教育プログラムの整備やそれに連動した人事評価制度のしくみを導入することで、各個人が能力を高め、発揮し、活躍できる企業文化づくりを進めてまいります。

 

・しくみ:Musashi DXの実現

デジタル技術の活用による業務プロセスの全体最適化を進めます。データを軸に業務プロセスをデジタル化・標準化することで実行スピードを高め、コア事業の競争優位性を高めるとともに、蓄積されたビッグデータの利活用による新たな価値の創造にも挑戦します。

また、デジタルトランスフォーメーション実現のため、進化したツールを使いこなし価値を生み出すことのできるデジタル人財の育成にも取り組んでいます。デジタル技術に対するリテラシー向上や、クラウドツールを活用した業務改善アプリの製作といったスキルを学べるプログラムを整備し、新たな時代を生き抜くデジタル前提の企業文化を構築してまいります。

 

・事業:強いコア事業の確立、新規事業の創出

電動化の機会をとらえた、コア事業の拡大と収益性の向上に取り組みます。QCD+E(品質、コスト、デリバリー+環境)の観点で最適なものづくりを追求していくとともに、将来を担う新技術の仕込みや、オープンイノベーションによる新規事業の創出にも取り組みます。

具体的には、加速する電動化に対して、当社の得意技術を活かした電動者向け商品の競争力強化・ラインナップの拡充に加え、既存商品の稼ぐ力を継続的に高めることで、電動化時代のキーデバイスサプライヤーとしての成長を目指します。また新規事業領域においては、主要4分野(Mobility、Energy、Industry、Well-being)において、社会課題の解決に貢献できる価値の創出を目指します。

 

・Musashi GX(グリーン戦略の推進)

当社は、2021年5月にカーボンニュートラルの実現に向けた中長期目標を発表いたしました。当社が創業100周年を迎える2038年までに事業活動*1でのカーボンニュートラル(グリーンオペレーション100)、2050年までにバリューチェーン全体のカーボンニュートラルの実現を目指します。全ての事業活動を対象に、省エネ化や再生可能エネルギーの利用拡大などの取り組みを価値に変えるグリーン戦略を策定・実行してまいります。

製造工程におけるCO2排出を抑えた低炭素商品の提供や、電動車両などのCO2排出低減に貢献できる商品の開発、一人ひとりの意識・行動を変えていくことによる事業活動全般における低炭素化を通じ、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

(*1) GHGプロトコルのScope1, 2を対象

 

(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループは、事業の成長を通じた収益の拡大による企業価値の向上を経営目標としております。また、売上高の拡大に注力する一方、コスト削減による利益体質の向上を図ってまいります。その経営結果の指標としては、連結営業利益、EBITDAならびにROICを重視しております。このほか、自己資本比率や借入金依存度などの指標により財務の安全性や健全性にも配慮しております。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題等

With/Afterコロナの時代が新しく動き出そうとしている中、サプライチェーン安定化への見通しは依然不透明です。自動車産業においては電動化が加速度的に進展し、ESG/SDGsを軸としたサステナビリティ向上への要請・期待も高まっています。

このような環境の中、想定される事業リスクに適切に備え、今後の更なる成長と企業価値の向上を実現するため、以下の課題に取り組んでまいります。

 

①変化適応力の強化

・急激な生産変動に対する柔軟性の向上

・サプライチェーンの最適化

・強靭な品質体質の構築とガバナンスの強化

 

②電動化戦略の具現化

・電動化で生まれる新たなニーズを捉えた提案力の強化

・電動化時代にマッチした新商品の拡充と商品開発力の強化

・生産性の向上と調達コストの低減による競争力の強化

 

③新規事業のアウトプット創出

主要4分野(Mobility、Energy、Industry、Well-being)における事業展開の加速、プロダクト/サービスの売上拡大

 

④GX(Green Transformation)の取り組み加速

・グローバルのCO2の見える化とカーボンニュートラル実現に向けたマネジメントの実践

・徹底的な省エネ化とグリーンエネルギーの活用による低炭素商品の追求

 

 

⑤DX(Digital Transformation)によるプロセスの革新

・データ収集と利活用を支えるデータプラットフォームの構築

・業務プロセスの全体最適化による業務スピードの向上、コストの低減

 

⑥人財育成とオペレーションの進化

・進化したテクノロジーを使いこなし新しい価値を創出できる人財の育成

・ムサシ100年ビジョンの実現に向け、柔軟かつスピーディな戦略展開を担う体制・しくみの定着化

 

 

 

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