課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)会社の経営方針

 当社グループは、世界トップレベルの高収益企業を築き、社会に貢献し、世界から尊敬を受ける企業を目指します。また、世界トップレベルの環境経営を積極的に進め、CSR・環境先進企業を目指すとともに、持続可能な開発目標(SDGs)達成に貢献します。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、世界でトップレベルの高収益企業となることを経営方針としており、その実現のため、売上高経常利益率15%を達成すべき目標として取組んでまいります。

 

(3)経営環境

当社グループ関連市場におきましては、カメラ関連市場では、スマートフォンのカメラ機能の充実により厳しい状況は続いていますが、レンズ交換式カメラは市場が大きく回復しました。ドキュメントスキャナー市場では、米国や欧州を中心に需要が回復しているほか、新興国を中心に引き続き拡大傾向にあります。情報関連市場では、各企業のシステムへの投資が縮小や延期となっており、引き続き厳しい状況となりました。

 

(4)中長期的な会社の経営戦略、対処すべき課題

 当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大や、SDGsをはじめとする社会課題に対する責任の高まりなど、大きく変化しております。このような状況において、当社グループを取り巻く環境は引き続き厳しく、予断を許さない情勢が続いています。このような状況下で、当社グループは以下の課題に取り組んでいます。

<感染症対策の徹底と対応の強化>

 喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症について、職場環境の整備などさまざまな感染対策を講じ、社員や取引先をはじめとするステークホルダーの健康および安全確保と事業活動継続に取り組み、安定して製品・サービスを提供できる体制を維持してまいりました。今後も感染の再拡大や経済活動の抑制、部品の供給不足や混乱、それらによる原価高騰など混沌とした状況が続くと考えられますが、関係各部門が緊密に連携し、引き続きステークホルダーの健康と安全に配慮しながら安定的な製品・サービスの提供を続け、今後事業環境に大きな変化があった場合でもその対応力を高めるべく、企業体質の強化を図ってまいります。

<成長分野への参入とその確立>

 当社グループでは現在、さまざまな成長分野への参入を進めております。宇宙関連分野ではこれまで開発を進めてきた超小型人工衛星だけでなく、小型ロケット打上げサービスについても事業化へ向けて準備を進めております。さらに、当社グループの特長である小回りの利く規模、技術を生かし、医療分野では、血圧計や滅菌器、薬剤分包機に加え、歯科用ミリングマシンも販売を拡大しました。農業分野では、当社で新たに開発し、当社内で野菜の栽培に用いている「植物工場用自動生産装置」の他社への販売も行っています。このように数多くのスモールビジネス事業の確立を目指すとともに、若手の経営感覚を磨くための早期育成を行い、経営の人的基盤を強化してまいります。

<ESG経営・サスティナビリティへの取り組み推進>

 当社グループでは、これまで長年取り組んできた環境経営への取り組みを基礎として、サスティナビリティカンパニーへの進化を推し進めております。また、コンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンス・コードを踏まえての社内体制強化、サプライチェーンマネジメント、地球温暖化防止への貢献、人権への配慮や多様な人材の確保と育成などにも積極的に取り組み、ESG経営の推進と会社の持続的発展に努めております。そして、世界的に提唱されている2050年カーボンニュートラルの実現を見据えた対応も重要な課題と考えており、当期には「ESG・サスティナビリティ推進委員会」を発足させ、2030年にCO2排出量2013年比46%削減、2050年にCO2排出量実質ゼロの目標を掲げ活動しております。引き続き、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献する技術や製品の提供・開発を進めるとともに、気候変動対応など多様なリスクへの対応を進めてまいります。

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