研究開発活動

5【研究開発活動】

 当社グループは、コロナ禍や不安定な国際情勢を受け環境がますます変化する中、多様化、高度化して広汎な範囲に

わたる顧客ニーズに応える製品を研究開発して、価値提供を追求することを基本方針としております。このため情報収

集から製品化までにわたる基礎技術及び応用技術の研究開発についての役割を分担し、5課・43名のスタッフにて活動

しています。内容は①顧客ニーズの情報収集、②既存製品の改良、③医療現場で行われている安全対策について医療機

器からの提案、④患者のQOL(Quality of Life)への寄与に関する医療機器からの提案、⑤カテーテル技術応用展

開になります。なかでも医療現場で行われている安全対策について医療機器からの提案である誤刺事故防止機構付き針

製品、およびインターベンション関連の血管内治療用カテーテル製品の研究開発にウエイトを置いております。このよ

うな取り組みによって当連結会計年度の研究開発費は327,960千円(売上高比率1.6%)となりました。

 なお、医療機器の製造・販売事業の単一セグメントであるため、品目区分別に記載しますと次のとおりであります。

 

 人工透析類

 2021年度は、当社の安全機構を装備した透析用留置針「ハッピーキャスNEO」の外套針に改良を加え、止血弁を内蔵

した「ハッピーキャスProFlex(プロフレックス)」の販売を開始しました。医療従事者の使い易さを追求し、利便性

を大きく向上させました。また、既存の透析用留置針「ハッピーキャスC-Pro」の安全機構作動時の安定性と精度向上

のために一つ一つの部品の抜本的な見直しと組立精度の向上に努めてまいりました。今年度は海外欧州への展開を拡充

すべく「Supercath NEO」を中心とした透析用留置針について欧州医療機器規則(MDR)に対応する検証業務を継続して

おります。

 また、今後は様々ながん治療における高精度医療と共に組織生検のニーズが高まるものと予測されるため、放射線科

領域・泌尿器科領域で有用性の高い製品の開発に努めており、昨年から引き続き、当社の針加工技術の強みを生かした

切れ性能の高い検査用針の基礎研究開発を進めています。

 

 静脈留置針類

 当社グループは、安全機構と圧迫止血補助弁の開発により静脈用留置針の国内トップシェアを獲得しましたが、顧客

満足度の向上を目指し、更なる改善改良を続けております。今年度はパッシブタイプの針刺し防止機構付きの静脈用留

置針「スーパーキャス7」の本格販売を開始し、パッシブ型留置針市場のシェア拡大を目指し販売を推進しておりま

す。安全機構部の更なる追求として、血液と接触した金属針全体を覆うためのスリーブフィルムを搭載した他社にはな

い仕様へバージョンアップしました。

 加えて、スーパーキャス5につきましては、海外市場拡大に伴い多様化する要望に応じ、細径から太径までラインナ

ップの追加を行いました。また、欧州市場への販路拡大の為、欧州医療機器規則(MDR)に対応する検証業務を継続し

ております。

 

 インターベンション類

 カテーテル、およびカテーテルイントロデューサ(シース)の研究開発、ならびに医療現場のニーズに沿った新製品の

開発を行っております。2021年度は、冠動脈カテーテル交換用カテーテルとして、「メディキットエクスチェンジデバ

イス(ニックネーム:EZ-Keeper)」の販売を開始致しました。先行して販売しているDiamondBack360と親和性の高い

製品による販売拡充を行っております。カテーテル製品の主力である末梢血管用シースレスガイディングについては、

術者の被曝低減と患者様の術後安静を不要とすることをコンセプトとし、足背動脈からのアプローチを可能とした

「Parent select5082」の販売を開始しております。また、ラディアルアプローチ用のシースに関して、潤滑性コーテ

ィングを付与したメディキットスーパーシースにおける製造販売一変承認を取得しております。

 加えて、循環器分野における不整脈治療で使用される付加価値の高い製品として、「メディキットブレイデッドシー

ス(ニックネーム:AbRoad STOUT)」および「メディキットスティーラブルシース(ニックネーム:AbRoad FLEX」の

製造販売承認を取得いたしました。

 

 

 

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