事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

当社グループにおける事業等のリスクについて記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本書提出日現在(2022年6月24日)において判断したものであります。

 

項目

リスク内容

当社の取組み、対策

生産リスク

・フィリピン国における、政治的・経済的・社会的情勢や、自然災害および政府当局が課す法的な規制または制限によって生産活動が影響を受けるリスクがあります。

・なぜなら、当社の主力製品であるオーダーメードかつらの製造は、手工業の工程が大きな割合を占めるため、その全量を人件費の低いフィリピン国に所在するANフィリピン社およびANMP社にて生産を行っているためです。

・フィリピン1国での生産リスク回避に向けて、製造委託先での生産、第三国での自社工場設置等を、技術面、品質面、納期面、コスト面等の様々な観点から検討・検証を行っております。但し、オーダーメード製品は、既製品と異なり、高度な専門的技術や管理技術を要するため、慎重に検討しております。

仕入リスク

・人工毛髪について、供給が何らかの事情で長期間に亘って停止した場合、当社グループの業績に重大な影響を与えるリスクがあります。

・なぜなら、当社はオーダーメードかつら等に使用する主要な原材料である人工毛髪の仕入について、品質面および安定供給確保等の観点から、国内メーカー2社からその大部分を仕入れており、原材料の仕入先が集中しているからです。

・国内メーカー2社から仕入れている人工毛髪について一定量のストックを保有しております。

物流リスク

・物流センターが、大規模災害等により、建物が全壊した場合や交通手段が遮断された場合は、国内の当社店舗、連結子会社および当社グループ外の製造委託先との間の受発注および物流業務の一部に支障を来すことが予想されるために、当社グループの業績に影響を与えるリスクがあります。

・なお、当社では、物流における納期短縮、経費削減を目的として、ヤマトロジスティクス株式会社の神奈川クイック通販ロジセンターと、大阪クイック通販ロジセンターの2拠点に当社商品の配送をアウトソーシングしており、通常想定される災害には十分耐えうる強度を備えております。

・新潟県村上市に所在する従来の商品物流センターに、備品・毛髪等について、BCP(事業継続計画)のため一定量の在庫を置いております。

情報漏洩リスク

A.当社本体の情報管理体制について

・お客様データが外部流出した場合はお客様の個人情報の不正使用等が考えられ、社会問題化した場合には当社グループのブランド・イメージ低下によって事業活動および業績に重大な影響が出るリスクがあります。

・当社のお客様は髪に関する悩みを有する一般個人であり、その情報は重要な情報なので、情報管理には細心の注意を払っております。

・当社は、「個人情報保護マネジメントシステム-要求事項(JIS Q 15001)」に準拠した個人情報保護マネジメントシステムを策定し、2006年8月に一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)に対してプライバシーマークの取得申請を行い、プライバシーマークを取得し、以降定期的に更新取得しております。

・お客様に関するデータについては、顧客管理システムにてお客様情報の電子化、集中管理を実施する等、お客様情報管理体制の強化に万全を期しております。

情報漏洩リスク

B. 業務委託先における情報管理体制について

・業務委託先での情報漏洩が発生した場合には、お客様の個人情報の不正使用等が考えられるため、当社グループの業務運営および業績に影響を与えるリスクがあります。

・なお、当社の広告宣伝の主要な媒体の一つであるお客様向けダイレクトメールは、人件費効率を考慮して外部委託先に発送までの業務を委託しており、それに伴ってお客様の住所、氏名のデータを一時的に委託先に預けております。

・当社がお客様情報を外部に委託するに当たっては、「個人情報保護マネジメントシステム-要求事項(JIS Q 15001)」により、業務委託先における個人情報管理体制が当社の定める個人情報保護基準を充足していることを事前に確認した上で、秘密保持に関する契約書を取り交わしております。

・当社の担当者が訪問調査等を実施し、定期的に委託先の見直しを行っております。

 

 

項目

リスク内容

当社の取組み、対策

人財リスク

・当社の店舗で実施している業務には理容師法または美容師法の適用があり、お客様の対応に当たるスタイリストは理容師または美容師の免許を有していることが必要です。今後、必要な人員数の理・美容師を確保出来ない場合には、要員不足によるサービスの低下を招き、当社の業績に影響が出るリスクがあります。

・人財確保のため、スタイリストの中途採用に当たっては、理容師または美容師の有資格者を採用しております。

・新人スタイリストに向け定着システムを導入する等、採用後の定着率を向上させるよう努めています。

・因みに、当社では正社員の約8割に当たる1,832名(2022年3月31日現在)が、理・美容師の資格を有しております。

製造物責任リスク

・当社グループが開発、製造する全ての製品について製造物責任賠償のリスクを内包しております。

・当社グループの主力製品であるオーダーメードかつらは頭部に直接装着するため、製品の欠陥、品質管理の不良などの理由によってお客様の頭皮等に悪い影響を及ぼした場合、当社はお客様より製造物責任を問われるリスクがあります。

・製造物責任による損害賠償請求が行われた場合に、加入している製造物責任賠償についての保険でカバーされない損害賠償額については、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。

・当社では、製造物責任による損害賠償請求に備え、保険に加入しております。

・リスクを軽減または回避すべく、契約締結時に丁寧に説明すると共に、一部製品については事前にパッチテスト等を実施しております。

ブランドリスク

・著名な芸能人などを使った広告宣伝によって製品および当社の認知度を維持・向上させていくことは、当社グループの事業基盤拡大を図る上で非常に重要です。

・当社が提供する製品やサービスがお客様ニーズの変化によってお客様の支持を得られなくなった場合やお客様の信頼獲得に悪影響を及ぼすような事態が生じた場合には、当社ブランド力の低下に重大な影響を及ぼすリスクがあります。

・また、当社グループの各社において、コンプライアンスやコーポレート・ガバナンス上の問題が発生した場合には、当社ブランドの毀損に繋がり、当社グループの業績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。

・当社が創業以来50年をかけて築いてきた「アートネイチャー」ブランドは、オーダーメードかつらを始めとする総合毛髪事業を展開する上で不可欠なものであり、当社およびグループ各社におけるブランドを法令順守の下、外部の専門家と連携して、当社で一元管理しております。

・競合する他社の製品との差別化をより強固なものにしていくためにも、当社のブランド力の向上は重要であると認識しており、ビッグデータや生活者データの活用によるマーケティングを展開しております。

自然災害リスク

A.震災等の大規模災害について

・震災等の大規模災害の場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。

・震災等の大規模災害が発生した場合においても、当社の生産・物流・販売等の機能を一定水準確保し、お客様に対する商品・サービス提供を継続することで社会的責任を果たすべく、事業継続計画を策定しております。

・2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響に鑑み、事業継続計画の一部改定を実施する等、随時見直しを実践しております。

自然災害リスク

B.感染症等の大規模災害について

・パンデミック等のような大規模災害の場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。

・パンデミック等の大規模災害が発生した場合においても、当社の生産・物流・販売等の機能を一定水準確保し、お客様に対する商品・サービス提供を継続することで社会的責任を果たすべく、事業継続計画を検討しております。

・現在は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、当社の基本方針や業務指針を策定し実践しております。

 

 

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