有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)建設市場の変動リスク
当社グループの業績は建設業界を取り巻く環境に左右されます。主たる取引先が国内の建設会社であり国内建設市場への依存度が高いことから、民間建設投資、公共事業投資の動向によっては当社グループの経営成績に影響を受ける可能性があります。採算を重視した受注活動に努めるとともに、きめ細やかな営業活動を展開してまいります。
(2)仕入価格および労務費の変動リスク
鋼矢板、H形鋼、鋼製山留材等の供給を主とする重仮設資材リースの市場は、鋼材仕入れ時の市況価格に影響を受ける可能性があります。景気動向や為替相場等による原材料の価格高騰のほか、需給バランスにより労務費が上昇するリスクもあります。それぞれ係数等を見積もり、収益の予想を立てておりますが、価格の動向次第では業績に影響を受けるものと予想しております。
(3)取引先の与信リスク
取引先に信用不安が発生した場合は、貸倒損失が発生する可能性があります。貸倒れの発生リスクを最小限に抑えるため、審査部門を中心に取引先の信用情報の収集と与信管理を厳密に行い、社内への周知を行っております。
(4)事故等の発生リスク
工事業務、運送業務、工場業務での災害事故発生による損失補填の可能性があります。また、関係法令や諸規則の改変により原価の負担増を強いられる可能性があります。
当社グループでは、常に「安全と品質の確保」を第一に考え、安全作業の徹底と労働災害撲滅に向けた安全管理活動の改善と強化を図り、無事故・無災害を実現してまいります。
(5)保有資産の価格変動リスク
当社グループが保有する工場設備固定資産、投資不動産(賃貸用土地)、投資有価証券等の時価評価が著しく低下した場合、評価損や減損損失の計上等により当社グループの業績及び財務基盤に影響を及ぼす可能性があります。
工場設備固定資産は、保有土地の時価評価の著しい下落や当該地域の収益性の急激な低下によって減損損失が発生する可能性があります。当社グループでは、取締役会・執行役員会において各地域及び各部門の業績が報告され、収益性の分析が行われております。
なお、投資有価証券のうち政策保有株式については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式」の記載にあるとおり、対応に努めてまいります。
(6)コンプライアンスに関するリスク
当社グループはコンプライアンス体制を整備し、コンプライアンス委員会において定期的なリスク管理を行っておりますが、法令違反に抵触した場合には、業績等に影響を与える可能性があります。
当社グループの役職員は、コンプライアンス行動規範に基づき、日常業務において関連する諸法令・社内規則及び企業倫理の遵守、徹底を図ってまいります。当社グループの役職員を対象としたeラーニングを用いた教育体制等を整備し、コンプライアンス意識を高めることに努めております。
(7)情報セキュリティに関するリスク
当社グループは日常業務に係る情報、個人情報その他様々な情報をシステム上で取り扱っており、大規模な災害や外部からのサイバー攻撃、コンピュータウイルス感染や従業員の過失等によってシステム障害、情報漏洩またはデータの消失等が発生した場合、信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは事業活動を正常かつ円滑に行う上で、情報セキュリティの確保は重要課題のひとつであると考え、情報セキュリティポリシーを策定し、継続的かつ網羅的に情報資産の機密性、安全性、可用性を維持することに努めております。
(8)自然災害等によるリスク
地震・台風・津波等の大規模な自然災害によって当社グループの主要な生産拠点が被災した場合には、操業停止や出入庫の遅延、設備の復旧等に伴う損失が発生する可能性があります。関係者の安全確保及び基幹業務を維持していくために、安否確認システムの導入や在宅勤務やテレワーク等を推進し、今後も事業継続体制の整備を更に進めてまいります。
(9)感染症の大流行等が及ぼすリスク
感染症の大流行等が発生した場合には、施工中の建設工事の工程遅延の可能性があります。また、民間企業の設備投資及び公共工事の公示・入札等の動向次第では、新規工事の見直しや、設計業務の遅れに伴う着工遅延・延期等が予想されます。新型コロナウイルス感染症への対策では、BCP基本行動手順書を策定し、関係者の安全確保を最優先としつつ感染防止の為の在宅勤務やテレワーク等を実施し、感染症の拡大防止と基幹業務を維持する体制を図っております。受注への影響を慎重に見極め、採算面での徹底した管理を行いながら受注活動に取り組んでまいります。
(10)金利変動リスク
当社グループの運転資金の一部は金融機関からの借入金を原資としており、金利が急激に上昇した場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは金融市場動向を注視しながら、安定的なキャッシュ・フロー経営を行い、財務体質の一層の改善を図ってまいります。
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