有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、主に当事業年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 有価証券上場規程等の違反による制裁
当社は東京証券取引所スタンダード市場に上場しております。有価証券上場規定に違反すると処分を受ける場合があります。悪質なケースでは上場廃止となる場合もあり、会社法、金融商品取引法、民法及び刑法等による責任について問われる場合もあります。当社グループは事業に関連する各種制度・法令改正の情報を日々のモニタリングや弁護士及び公認会計士等から収集を図り、必要に応じて適切なアドバイスを基に事前の対策を講じる体制を構築しています。
② 自主規制団体による制裁
連結子会社である第一プレミア証券株式会社は、日本証券業協会及び一般社団法人金融先物取引業協会に加盟しております。それぞれの協会が定める自主規制ルールに違反した場合、過怠金が課せられたり、除名処分を受けたりすることもあります。
当社グループは、高い法令等順守意識をもって法令等に対する正確な認識の確保に努めるとともに、法令等違反行為を防止するための適切な社内管理体制を構築しております。
③ 紛議及び訴訟
当社グループは、国民経済における資金の運用・調達の場である資本市場の担い手として、また、金融・資本市場の発展の一翼を担う金融先物取引に携わる者として、資本市場における仲介機能等、その重責を負託されていることを十分に認識し、金融庁より公表されている「金融サービス業におけるプリンシパル」の内容に基づき、当社グループの役職員一人ひとりが証券業に携る者として国民から信頼される健全な社会常識と倫理感覚を常に保持し、求められる専門性に対応できるよう、不断の研鑽に努めております。
基本的に法令、自主規制等のルールに沿った取引であっても、現場において意思疎通を欠くと、お客様の苦情につながり、結果的に紛議となる場合があります。その場合、紛議解決のための協議和解金や訴訟の場合の支払い命令等により、費用が発生する場合があります。
なお、2022年3月末において、商品先物取引の受託に関し、当社グループを被告とする損害賠償請求件数は11件(請求額1,302,403千円)となっております。
④ 子会社に関連する事業等のリスク
当社グループの第一プレミア証券株式会社は金融商品取引法に基づく金融商品取引業を営んでおり、主力業務としております証券事業は、株式市場のボラティリティの低下により取引参加者が減少し売買高が縮小する場合には、手数料収入等が減少する可能性があります。また、金融商品取引法及び金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、自己資本規制比率維持の規制が課されており、同比率に関し120%を下回ることのないようにする必要があります。同比率が120%を下回った場合は金融庁に業務の方法の変更等を、100%を下回った場合は全部又は一部の業務停止を命じられる可能性があります。2022年3月末時点での同比率は231.0%と基準を上回っており、日々のモニタリングにより、同比率の大幅な低下の未然防止に取り組んでいます。
⑤ 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況について
当社グループは、当社の事業譲渡による営業収益の90%以上を占めていた貴金属先物事業の喪失、早期退職者募集等による従業員数の95%減少、本社を除く全営業店(10店舗)の閉鎖などにより、従前の企業活動を継続することが困難な状況にあり、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社は、当該状況を解消すべく、情報サービス等の特色ある営業手法などの導入により子会社である第一プレミア証券株式会社の業績向上及び新規事業の開発、クラウドバンクグループとの金地金事業のさらなる収益化によって当社グループの業績回復を図ってまいります。
一方で、当社グループは当事業年度末日に現金及び預金として約23億円保有し、純資産も約49億円となっており、コスト削減の効果も表れてくることから、当面の事業の展開・継続をはかるに足る十分な現金及び預金を有しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
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