課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

(経営方針)

 当社は、以下のビジョン・ミッション・バリューに基づき、持続的な事業成長を達成することによって、企業価値の最大化を図ることを目標としております。

 

  ◆ビジョン

   変化を先取りし、人々の感動体験を進化させ続ける

 

  ◆ミッション

  ・グローバルな視点から流通を俯瞰する

  ・誰よりもその先のお客さまに役立つソリューションを探求する

  ・通販/小売物流のプロフェッショナル集団を目指す

  ・最先端テクノロジーを活用する

  ことにより、高付加価値を実現する、「感動創造」No.1企業を目指す

 

  ◆バリュー

  ・常にその先のお客さまのために考え行動し、信頼される存在となる

  ・圧倒的な提案力で荷主さまと共に成功を創る

  ・新しい目で、常に学び、自分自身を向上させ続ける

  ・すぐ・まずやってみる、そして全員でやりきる

  ・謙虚で素直な心で仕事を楽しむ

 

(中長期的な会社の経営戦略等)

当社は、上述のビジョン・ミッション・バリューに基づき、顧客ニーズに応える以下の3つの軸を強化し、事業の拡大を図ってまいります。

① FCの開設と進化

  FCごとの特徴を活かし、高効率運営を実現

  自動化の推進、保管効率の向上

② 対象顧客・エリアの拡大

  D2C(Direct to Consumer)などを目指すメーカー向けへのサービスを拡充し、新規顧客を獲得

  ECの成長が著しいASEAN地域など海外に、提携した投資先と拠点を作り、日本企業の進出をサポート

③ バリューチェーン展開

フルフィルメントの前工程のWEBマーケティングと、後工程の再購入プロモーションをカバーしたサービスの提供

 

(目標とする経営指標)

当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高及び経常利益であります。

売上高は、当社及び業界の成長を表す指標と判断しており、業界、競合他社及び当社の成長度合いを計る指標として総合的に判断して決定し、売上高の拡大を目指してまいります。

売上高計画における具体的な策定方法といたしましては、物流業界、倉庫業界及び顧客となるEC業界の将来展望を指標として、当社独自の戦略により業界成長率にどの程度上乗せして成長できるかを見込んでおります。

経常利益については、当社が持続的な成長を実現するための源泉となり、人員計画や設備投資計画の実行や株主還元を行う上での重要な指標になると考え、総合的に判断して決定し、経常利益の拡大を目指してまいります。

売上高計画の策定内容に対して、必要コストの比率及び見込額を見積り、売上原価並びに販売費及び一般管理費を算出しております。具体的には、利益に影響が大きい人員計画、設備投資計画、運送料や賃借料等の動向を勘案し、策定しております。

 

(経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題)

当社は、今後のさらなる成長を実現する上で、以下の事項を経営課題として重視しております。

(1) 物流代行サービスの効率化

当社の通販物流事業を取り巻くBtoC-EC市場(注1)における物販系分野は、経済産業省「令和2年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2020年の市場規模は12兆2,333億円と2019年(10兆515億円)から21.7%増となり、直近5年間の平均伸び率(8.6%)より急拡大しております。加えて、総務省の「家計消費状況調査」によると、ネットショッピング利用世帯割合の推移(二人以上の世帯)は、2020年の第1回目の緊急事態宣言解除後も50%超の水準で推移しており、ネットショッピングの利用増加は一過性の消費行動ではないことが見て取れます。

こうしたコロナ禍を契機とした消費行動の変容、キャッシュレス決済の普及・拡大、メーカーが自社商材をECサイト上で消費者に直接販売するD2C(Direct to Consumer)の広がりなどにより、EC市場の拡大スピードはさらに加速することが予想されております。

上記の見通しを踏まえ、当社は、変化する通販事業者の需要動向を考慮し、適切な人員配置や業務効率の改善、FCの延床面積の拡大に努めることにより、適正な収益を獲得しております。しかしながら、労働人口の減少や雇用情勢の改善から人材の確保は難しくなってきております。したがって、業容の拡大には人員の採用手法の多様化への対応や教育制度を整備するとともに国内外の先端技術を導入することによるシステマティックな効率化の向上が必要不可欠であると考えており、これらを強化することによって物流代行サービスの効率化を進めるとともに、収益性の向上を図り、財務体質の強化に積極的に取り組んでまいります。

 

 (注1) BtoC-EC市場とは、消費者向け電子商取引のことをいいます。

 

(2) 人材の採用及び育成

当社は、持続的な成長を達成するためには、各分野で専門的な能力を持った優秀な人材の確保が重要であると考えております。しかしながら、労働人口の減少や雇用情勢の改善から人材の確保は難しくなってきております。したがって、採用手法の多様化への対応や教育制度を整備するとともに、従業員定着率の向上を目指し、福利厚生制度の拡充やワークライフバランスを考慮した働きやすい職場環境づくり等、就業環境の改善に積極的に取り組んでまいります。

 

(3) 新規・周辺領域サービスの拡充

当社は、持続的な成長を達成するためには、既存サービスの品質や業務効率の向上が重要であると認識しております。したがって、技術革新、通販事業者や通販利用者のニーズの変遷を迅速に取り入れ、新規・周辺領域サービスの拡充に積極的に取り組んでまいります。

 

(4) 情報管理体制の強化

当社は、顧客である通販事業者の注文に対する物流代行を行っており、購入者の個人情報を含む膨大な注文に関する情報を保有しております。そのため、システム設計、個人情報に関する社内でのアクセス権限の設定等、取り扱いには十分な注意を払っております。情報の取り扱いに際しては、ISMS認証(ISO27001)及びプライバシーマークを取得し、個人情報保護方針及び社内規程に基づき、情報管理体制の整備・運用を強化することで情報漏洩防止に取り組んでまいります。

 

(5) 内部管理体制の強化

当社は、経営目標を達成するためには健全かつ効率的な内部管理体制の強化が必要不可欠であると考えております。そのために業務フローの整備や文書化を進めるとともに内部監査等による運用状況の確認と改善に努めております。また、リスク管理やコンプライアンスについては、常勤役員が出席するリスクコンプライアンス委員会を運営することで恒常的に意識を高めており、引き続き経営者を中心とした内部管理体制の強化に積極的に取り組んでまいります。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得