課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

当社グループは、放送の公共性・公益性を常に自覚し、展開する事業を通じて魅力的かつ社会から求められる情報やコンテンツを提供し、夢や希望を持ち続けられる社会の実現に貢献することを経営の基本方針としております

現在、当社グループを取り巻く経営環境は、急激なスピードで変化しています。スマートフォン・タブレット端末などデバイスの高機能化による視聴スタイルやコンテンツ流通路の多様化、少子高齢化などによる人々のライフスタイルの急速な変化に直面しています。

こうした状況のなか、着実に生き残るためデジタル化が進む「新しい時代のテレビ局」へと進化することが重要な経営課題と認識しています。その基本方針として経営計画「テレビ朝日360°2020-2025」を推進しています。

テレビ朝日グループの価値の源泉は“コンテンツ”にあるとの基本理念に基づき、社会や視聴者・アドバタイザーなどの要請にお応えするコンテンツを制作、それらを当社グループが保有するメディアで360°に展開して収益の最大化を図ります。

そのために、中核の連結子会社である株式会社テレビ朝日の「コンテンツ編成部門」「営業部門」「ビジネス部門」「インターネット部門」をビジネスソリューション本部として一体で運用する組織改革を行いました。新組織を基盤に、以下の取組みを行っています。

 

〔コンテンツ制作体制〕 コンテンツの360°展開を前提とした制作体制へシフトします。

〔営業体制〕 当社グループのコンテンツ・メディアをフル活用し、アドバタイザーに総合的なソリューションを提供します。

データ・テクノロジーの利活用 デジタル時代の大きな武器となる「データ」と「テクノロジー」をコンテンツ制作、広告セールス等ビジネスに活用していきます。

メディアシティ エンタテインメントとテクノロジーが融合する情報発信拠点を本社周辺や有明南地区に構築し、当社グループの発信力強化を図ります。

 

これら戦略目標達成のため、M&Aや新規事業開発、メディアシティ戦略を加速させるため戦略投資も行っていく方針です。

なお、株式会社テレビ朝日の元社長辞任等、一連の不祥事につきましては、再発防止策を定め、役職員が放送人として共通の「基本的価値観・倫理観」を共有するため、様々なコミュニケーションを深める施策を実施しております。この取組みの一環として、当社が引き続き持続的な成長を続けていくための戦略を役職員が議論する場も設け、新たな「成長戦略」の構築と推進の機会としても活用しております。

また、公共性や社会的責任を持つメディア企業としてサステナビリティに関する取組みも積極的に行ってまいります。自ら持続可能な社会の実現に取組むことにくわえ、コンテンツ等を通じて持続可能な未来の実現に貢献していきます。

こうした取組みにより、毎期売上高や各段階利益の成長に努め、企業価値の向上へとつなげてまいります。あわせて、資本効率の改善等にも努めます。なお、中期的に目指す定量目標については、業績全般に不透明感が強いことから設定しない方針です。

今後もテレビ放送事業者を傘下にもつ認定放送持株会社としての公共性や社会的責任を全うできるよう良質なコンテンツの提供に努めてまいりますとともに、引き続きさらなる成長と企業価値の拡大を目指し、ステークホルダーのみなさまのご期待にお応えしてまいりたいと存じます。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得