事業等のリスク

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項、並びに経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを記載しています。なお、当社グループは、管理部門責任者を設置し、専門的な観点からこれらのリスク発生の可能性を把握、認識したうえで、発生の回避及び万一発生した場合でも業績及び財務状況に与える影響を最小限にすべく、具体的施策を検討、実施しています。

本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は有価証券報告書提出日である2022年6月27日現在において判断したものです。

 

(1) 情報セキュリティ

当社グループの基幹事業である国内教育事業では、小学生から高校生を対象とした「進研ゼミ」等の会員制の通信教育事業、学習塾・予備校・教室等の塾・教室事業、及び「進研模試」をはじめとする学校向け教育事業を、Kids & Family事業では、日本、中国、台湾での幼児向けを中心とした通信教育事業(「こどもちゃれんじ」)、通信販売事業、雑誌の出版等を行っています。

また、介護・保育事業では、入居介護サービス事業、在宅介護サービス事業、保育園・学童運営事業を主たる事業としています。

当社グループでは、これらの商品・サービスの提供や営業活動を行うにあたって、顧客ごとのニーズに対応した商品・サービスを提供するため、顧客及び潜在顧客の氏名・性別・生年月日・住所・電話番号等の個人情報、その他業務上必要となる各種情報を保有しています。また、これらの事業を展開するにあたり、商品・サービス開発、マーケティング等に関する営業秘密を保有しています。

当社グループは、これらの情報の管理や活用にあたり、機密性・完全性・可用性を考慮した情報セキュリティ環境の構築に力を入れ、標的型メール、ランサムウェア、不正アクセス等の外部からのサイバー攻撃による情報漏えいやサービス停止の防止、内部者による情報漏えい防止の徹底、パブリッククラウドを利用する場合のサービス選定・運用等に関するルールの遵守について徹底を図る等、必要な措置を講じています。

また、2014年に発生した当社グループにおける顧客個人情報の漏えい事故を踏まえ、事故の再発防止策を徹底して講じ、その後も対策の強化に努めています。

しかしながら、デジタル技術の浸透や発展、情報セキュリティシステムへの攻撃の高度化かつ巧妙化により、当社グループの対策が十分に機能せず外部からのサイバー攻撃を防止できなかった場合や、従業員又は業務委託先の故意又は過失等によって、新たな漏えい事故やサービス停止が発生した場合には、当社グループの信用やブランド価値が毀損され、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(2) 情報システム・ネットワークのトラブル

当社グループでは、顧客及び潜在顧客の個人情報、その他業務上必要となる各種情報を情報システム上で管理しています。また、インターネットを利用した教育サービス、学校向けのICT教育支援サービス・クラウド型学習支援・校務支援サービス等を提供しています。

これらの情報システム及びネットワークの管理にあたっては、当社グループが提供する商品・サービスに必要なインフラ整備を進めるとともに、管理監督体制の強化と規程類に基づく運用の徹底に継続的に取り組み、情報システム及びネットワークの安定稼働の確保やセキュリティ対策に力を入れ、適切なサーバの管理や情報のバックアップ、事業のDX化に伴うシステム開発力の向上、重要な開発案件のモニタリング強化等の必要な措置を講じています。

しかしながら、当社グループで管理する情報又は開発・提供する商品・サービスに対して、当社グループが採用するパブリッククラウドにおける障害、ハードウェアやソフトウェアの欠陥や事故による障害、災害・事故発生による大規模なネットワーク障害等が発生した場合には、商品・サービスの継続的かつ安定的な提供が阻害されるのみならず、受注・債権管理等の事業基盤の停止等により、当社グループの業績及び事業運営に影響を与える可能性があります。

 

(3) 自然災害

 当社グループは、地震・風水害等の大災害発生に備え、グループ各社において、初期対応計画と事業継続計画の見直しを進めています。すなわち、グループ内での安否確認システムの導入、国内教育事業やKids & Family事業における情報システム・物流拠点の強化、塾・教室事業における緊急時の体制構築と訓練、介護事業における入居介護サービスや保育園・学童運営事業における施設の設備対応、災害対応マニュアルの浸透徹底や定期訓練の実施、災害備蓄品の見直し等を行い、お客さま及び従業員等の安全確保と事業継続ができる体制の構築に努めています。

 しかしながら、当社グループの主要な事業会社の本部機能が東京に集約され、かつ多くの入居介護施設が首都圏に集中して設置されていること、並びに通信教育事業及び模試事業等の主な製作・物流機能が岡山に集中していることから、首都直下型地震や南海トラフ地震等の大災害が発生した場合、被災地域における当社グループ施設等の損壊、停電、及び交通、通信、物流といった社会インフラの混乱及び途絶、取引先の被災等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(4) 新型コロナウイルス感染症を含むパンデミック

 当社グループでは、国内教育事業における塾・教室事業及び留学支援事業、Kids & Family事業における中国事業、介護・保育事業、直島文化村における事業等、場を用いたサービス提供をしています。当社グループは、パンデミック(感染症・伝染病の大流行)状況下における事業継続を果たすため、必要な計画と体制を構築し感染対策の徹底を行っています。塾・教室事業においてはオンラインレッスンを導入し、介護・保育事業においても、新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインの制定と感染対策を徹底することによって、安心・安全な場の提供に努めています。また、事業所においては、在宅勤務と出社を組み合わせたハイブリッド勤務の継続、新型コロナワクチンの職域接種の推進等、事業継続のために必要な働き方改革、感染防止策を講じています。

 しかしながら、新型コロナウイルス感染症による影響が現在の想定を超えた場合、場を用いたサービスでの営業自粛による売上減少及びパンデミック対策に要する費用の増加等により、当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を与える可能性があります。

 

(5) 人材確保

 当社グループが、今後も個々の顧客のニーズや状況に応じた商品・サービスを開発、運営するためには、AIやIoT等のデジタル技術といった、事業計画の実行を支える高度な専門性を有する人材が不可欠であり、各事業のDX人材ニーズを把握したうえで、企画・開発・製造の領域ごとに、必要なスキルを可視化し、職種ごとの人材採用強化や育成プログラムを導入する等、人材確保と人材育成を推進しています。

 また、介護・保育事業の継続的な成長の実現、及び安定したサービス提供のためには、介護・保育スタッフの充分な確保と定着が重要な問題であると考えています。特に介護事業では、介護スタッフの専門性を高める施策、人材の職能や経験、スキルに応じた評価を反映した処遇制度の充実を図ることで、優れた人材が当社グループで活躍できる環境を整備し、人材の確保に努めています。

 しかしながら、人材採用競争の激化、労働市場の状況変化等により優秀な人材の確保に不十分な状況が生じる場合、社内人材の育成が奏功しない場合や雇用継続に支障をきたす場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(6) 調達・製作 

 当社グループの通信教育事業の教材及びダイレクトメールの製作・物流業務については、教材のデジタル化推進やダイレクトメール以外のマーケティング手法の開拓により、調達、製作、物流等のコストの低減に努めています。また、通信教育事業の教材のうち、教具・玩具については、主に中国から調達していますが、人件費や原材料費の高騰等による調達コストの上昇や、カントリーリスクによる入庫遅延等の発生可能性を踏まえて、新たな調達先の選定を進めています。

 しかしながら、かかる施策が奏功する前に現在の想定を上回る規模で、用紙等の原材料費の高騰、物流コストや為替相場の変動等による調達コストの増加、カントリーリスクの顕在化等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(7) 事業パートナー等の経営リスク

 当社グループでは、事業成長のため、当社グループのリソースだけではなく、多くの事業パートナーとの連携のもと、各事業を進めています。特に、国内外で依存度の高い事業パートナー等の、新型コロナウイルス感染症等に起因する経営状況の悪化等による当社グループへの影響をできる限り低減するため、継続的なモニタリング等、情報収集に努めています。

 しかしながら、想定を上回る規模で、事業パートナー等の経営悪化等が発生した場合には、事業に支障が生じる可能性があります。

 

(8) 商品安全、場の安全

 当社グループの国内教育事業、及びKids & Family事業では、通信教育における教具・玩具の提供、塾・教室、コンサート等のイベントの開催等、多種多様な商品・サービスを提供しています。また、介護・保育事業では、高齢者や乳幼児、小学生に対するサービスも提供しています。これらの事業では、顧客に安心して商品・サービスを利用していただくため、商品安全及び場の安全を確保すべく管理体制の構築及び向上に努めています。

 商品安全に関しては、国際的な商品安全基準を基に当社の安全基準を策定し、設計段階から商品の安全性・品質を評価・管理するとともに、顧客からの声を反映し、より安全で利便性の高い商品開発に努めています。また、塾・教室事業や介護・保育事業においては、現場運営における事故防止ガイドライン、各種マニュアルの制定、及び事故対応に関する研修等を実施することによって、安心・安全な場の提供に努めています。

 しかしながら、商品やサービスの提供にあたり、商品・サービスの瑕疵に起因して、顧客の生命・身体や財産を害する事故等が発生した場合、当社グループの社会的信用が失墜し、事業の継続自体に影響を与える可能性があります。

 

(9) 海外事業関連

 当社グループでは、中国等東アジアにおいて「こどもちゃれんじ」事業等を展開しており、「こどもちゃれんじ」事業は2022年4月時点において中国で95万人、台湾で10万人の会員を有しています。

 海外事業は、各国・地域の法律・規則類、外資規制及び税制の差異及び変更、政治情勢及び経済情勢の悪化、商慣習及び文化等の相違、労働問題、日本との関係の悪化等の社会環境の変化、戦争やテロの発生等により影響を受ける可能性があるため、当社グループでは、中国等東アジアを中心に法制度の改正や行政の動向等に係る情報収集等に加え、リスクの顕在化に備え、速やかに対応ができるよう準備を進めています。

 しかしながら、これらの国・地域において予想を超える事態が発生することにより、海外事業展開や事業継続に支障をきたし、又はこれらに対する対応に想定以上の負担を余儀なくされることにより、当社グループの業績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 

(10) 子会社業績の悪化の影響

 当社グループは、新中期経営計画「コア事業の進化と新領域への挑戦」において、新領域への挑戦として当社グループの強みを生かせる領域での積極的な投資を中長期的な経営戦略の一つとしています。そのため、連結財務諸表におけるのれんを含む無形固定資産や当社財務諸表における関係会社株式は、今後も増加する可能性があります。

 しかしながら、当社及び当社グループの収益性が著しく低下した場合には、連結財務諸表においては当社及び当社グループの保有する土地・建物・のれん等についてその帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することが必要となります。また、当社財務諸表においては、当社の保有する関係会社株式についてその帳簿価額を時価又は実質価額まで減額し、当該減少額を関係会社株式評価損として計上することが必要となります。その結果、当社及び当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

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