業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

  なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。また、当該会計基準等の適用については、原則として遡及適用されるため、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

(1)経営成績等の状況の概況

① 経営成績の状況

  当期におけるわが国経済は、緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発出と解除が繰り返されるなど、新型コロナウイルスの感染状況に左右される不透明な状況が継続いたしました。

  世界経済については、新型コロナウイルスの新規感染者数こそ爆発的に増加したものの、各国政府が実施する各種施策等の効果により、緩やかな回復が見られました。

  しかしながら、依然として新たな変異株による感染拡大の懸念や、ウクライナ情勢のより一層の緊迫化懸念もあり、世界、国内共に景気の行方は不透明な状況が続いております。

  当社グループ関連業界におきましては、コンテナ不足や海上輸送費の上昇といったグローバルサプライチェーンの混乱に加え、原油価格や原材料価格高騰の影響を受け、厳しい状況が継続いたしました。

  このような状況のもと、当社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大防止と従業員及び関係各位の安全を最優先としながらも、最終年度を迎えた中期経営計画「Innovation toward 2021」の基本方針である「企業価値の向上と持続的成長」を実現するため、「収益力の更なる向上」「成長への取り組み」「経営基盤の強化」の3つの経営戦略に引き続き取り組むとともに、「サステナビリティ中長期経営計画」及び「コーポレートブランディング活動」についても推進してまいりました。

  その結果、売上高は866,702百万円(前期比7.1%増)、営業利益は23,819百万円(前期比47.3%増)、経常利益は27,596百万円(前期比52.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16,898百万円(前期比193.7%増)となりました。

 

  各セグメントの経営成績は次のとおりであります。

  なお、従来、報告セグメントについては「漁業・養殖」、「商事」、「海外」、「加工」及び「物流」の5区分としておりましたが、当期より「水産資源」、「加工」及び「物流」の3区分に変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

水産資源事業

  水産資源事業は、国内外で漁業を行う漁業ユニット、国内において主にブリ・カンパチ・マグロの養殖を行う養殖ユニット、国内外にわたり水産物の調達・販売ネットワークを持つ水産商事ユニット、市場流通の基幹を担う荷受ユニット、中国・東南アジア・北米・欧州において水産物・加工食品の生産・販売を行う海外ユニットから構成され、新型コロナウイルスの影響により大きく変化する事業環境に対応し、収益の確保に努めました。

  漁業ユニットは、新型コロナウイルスにより前期に発生した係船の影響が当期は改善され、ニュージーランドでのアジ等の漁獲販売が進み増収となりましたが、豪州での高収益商材であるメロの繰越在庫減少による販売減等により減益となりました。

  養殖ユニットは、依然として新型コロナウイルスによる外食・業務筋向け販売への影響が残るものの、主要荷受及び量販店向けを中心としたマグロ販売数量増加と売価改善、ブリ相場の上昇により増収となり、マグロ原価低減も相まって事業収支は大幅に改善しました。

  水産商事ユニットは、新型コロナウイルスの影響下で生産遅延や船積みの遅れが危惧されましたが、多様な買付けルートを活用して商材を確保し、販売面では量販店、宅配、医療機関・高齢者施設向けに拡販した結果、各魚種の販売単価上昇もあり、増収増益となりました。

  荷受ユニットは、量販店への拡販、冷凍品の販売単価上昇及び利益率の改善により増収増益となりました。

  海外ユニットは、水産物と加工食品の世界的な需要拡大に対応し、グローバル市場における収益の確保に努めました。北米は不採算であった鮭鱒事業の撤退及びスケソウダラ商材の販売価格上昇により減収増益、欧州は販売会社への追加出資による子会社化や販売増により大幅な増収増益、アジアはベトナムの加工販売会社の買収による増収、タイのペットフードでは原料安に加え、販売増により増益となり、全体では増収増益となりました。

  以上の結果、水産資源事業の売上高は542,651百万円(前期比9.0%増)、営業利益は13,844百万円(前期比194.8%増)となりました。

 

 

加工事業

  加工事業は、家庭用冷凍食品の製造・販売を行う家庭用冷凍食品ユニット、缶詰・フィッシュソーセージ・ちくわ・ デザート等の製造・販売を行う家庭用加工食品ユニット、業務用商材の製造・販売を行う業務用食品ユニット、国内外の畜産物を取り扱う畜産ユニット及び化成品・調味料・フリーズドライ製品の製造・販売を行う化成ユニットから構成され、お客様のニーズにお応えする商品の開発・製造・販売を通じて収益の確保に努めました。

  家庭用冷凍食品ユニットは、内食需要の継続や休園休校の影響により米飯や麺、グラタン類、また惣菜・中華のおかずの主力商品が伸長し増収となりましたが、原材料や海上運賃、エネルギーコストの上昇により、減益となりました。

  家庭用加工食品ユニットは、デザートは夏場から秋口の好天と業務用向け商品の導入により増収増益となりましたが、缶詰は一昨年需要増による反動、フィッシュソーセージは市場の値下げ要請が強まる中、販売も落ちこみ減収減益となり、全体では減収減益となりました。

  業務用食品ユニットは、新型コロナウイルスの影響が依然として残るものの、量販店惣菜、コンビニエンスストア、介護食向けが堅調に推移し、増収増益となりました。

  畜産ユニットは、欧州産豚肉が取り扱い、利益ともに増加し、北米産豚肉の取り扱い減をカバー、国産牛肉、輸入鶏肉も堅調に推移し、増収増益となりました。

  化成ユニットは、DHA・EPA及びコンドロイチンの販売が伸びましたが、フリーズドライ製品の前年の需要増に対する反動の影響が大きく、増収減益となりました。

  以上の結果、加工事業の売上高は295,976百万円(前期比4.9%増)、営業利益は7,813百万円(前期比3.7%増)となりました。

 

物流事業

  物流事業は、新型コロナウイルスの影響が続くなか、水産品をはじめ畜産品や冷凍食品の集荷活動を行い入庫数量は回復傾向にあるものの、保管在庫数量については低調に推移し前年より減少しました。また、2021年4月の名古屋物流センター開業により減価償却費等が増加し、売上高は14,625百万円(前期比6.2%減)、営業利益は1,125百万円(前期比46.5%減)となりました。

 

② 財政状態の状況

総資産は548,603百万円となり、前期に比べ15,736百万円増加いたしました。これは、主として売上債権及び棚卸資産の増加によるものであります。

負債は360,707百万円となり、前期に比べ5,498百万円減少いたしました。これは、主として借入金の減少によるものであります。

  非支配株主持分を含めた純資産は187,895百万円となり、前期に比べ21,235百万円増加いたしました。

 

  各セグメントの資産は次のとおりです。

 なお、当期より、一部の事業につき、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

  水産資源事業の総資産は293,497百万円となり、前期に比べ20,744百万円増加いたしました。これは、主として棚卸資産の増加によるものであります。

  加工事業の総資産は163,147百万円となり、前期に比べ1,759百万円増加いたしました。これは、主として売上債権の増加によるものであります。

  物流事業の総資産は41,752百万円となり、前期に比べ2,197百万円減少いたしました。これは、主として有形固定資産の減少によるものであります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動の結果得られた資金を、主として設備投資及び借入金の返済に使用した結果、当連結会計年度末には24,430百万円と前連結会計年度末に比べ6,726百万円減少いたしました。

営業活動によるキャッシュ・フロー

  営業活動の結果得られた資金は19,249百万円となり、前期に比べ14,111百万円減少いたしました。

投資活動によるキャッシュ・フロー

  投資活動の結果使用した資金は、主に設備投資によるもので、10,258百万円となり、前期に比べ1,737百万円減少いたしました。

財務活動によるキャッシュ・フロー

  財務活動の結果使用した資金は、主に借入金の返済によるもので、17,200百万円となり、前期に比べ6,387百万円増加いたしました。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

  当期より、一部事業につき、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

(ⅰ) 生産・仕入実績

  当連結会計年度における生産・仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

  当連結会計年度

(自  2021年4月1日

    至  2022年3月31日)

 前年同期比(%)

水産資源事業(百万円)

493,028

107.6

加工事業(百万円)

228,597

104.6

物流事業(百万円)

13,148

97.8

報告セグメント計(百万円)

734,774

106.4

その他(百万円)

9,876

172.7

合計(百万円)

744,650

107.0

  (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(ⅱ) 受注実績

  当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

(ⅲ) 販売実績

  当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

  当連結会計年度

(自  2021年4月1日

    至  2022年3月31日)

 前年同期比(%)

水産資源事業(百万円)

542,651

109.0

加工事業(百万円)

295,976

104.9

物流事業(百万円)

14,625

93.8

報告セグメント計(百万円)

853,253

107.3

その他(百万円)

13,448

99.4

合計(百万円)

866,702

107.1

  (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、販売実績額が総販売実績額の100分の10

以上となる販売先がないため省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

  売上高は前連結会計年度を57,652百万円上回る866,702百万円となりました。主な増減の内訳は、荷受ユニットにおける量販店への拡販、冷凍品の販売単価上昇に加え、海外ユニットの欧州の販売会社への追加出資による子会社化や販売増等による水産資源事業の増収44,854百万円、業務用食品ユニットの量販店惣菜、コンビニエンスストア、介護食向けの堅調な推移等による加工事業の増収13,844百万円、及び保管在庫数量の低調な推移による物流事業の減収960百万円となります。

 

連結会計年度のセグメント別売上高

 

 

 

(単位:百万円)

セグメントの名称

  前連結会計年度

(自  2020年4月1日

    至  2021年3月31日)

  当連結会計年度

(自  2021年4月1日

    至  2022年3月31日)

前期比

増減率

(%)

水産資源事業

497,797

542,651

44,854

9.0

加工事業

282,132

295,976

13,844

4.9

物流事業

15,586

14,625

△960

△6.2

その他

13,533

13,448

△85

△0.6

合計

809,050

866,702

57,652

7.1

(注)当期より、一部の事業につき、報告セグメントの区分を変更しており、前期の数値は変更後のセグメント区分に組み替えた数値となります。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費)

  売上原価は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度から45,700百万円増加し、746,205百万円(前期比6.5%増)となりました。売上原価の売上高に対する比率は、0.5ポイント好転し、86.1%となりました。販売費及び一般管理費は、発送配達費や保管料などの増加により、前連結会計年度から4,304百万円増加し、96,677百万円(前期比4.7%増)となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、0.3ポイント好転し、11.2%となりました。研究開発費は、1,647百万円(前期比5.8%増)となりました。

 

(営業利益)

  営業利益は前連結会計年度を7,647百万円上回る23,819百万円(前期比47.3%増)となりました。主な内訳は、海外ユニットにおける北米の不採算であった鮭鱒事業の撤退、スケソウダラ商材の販売価格上昇、欧州の販売会社への追加出資による子会社化や販売増、タイのペットフードの原料安や販売増等、養殖ユニットにおけるマグロ販売数量増加と売価改善、ブリ相場の上昇等による水産資源事業の増益9,147百万円、業務用食品ユニットの量販店惣菜、コンビニエンスストア、介護食向けの堅調な推移等による加工事業の増益280百万円、及び保管在庫数量が低調に推移し、また、2021年4月の名古屋物流センター開業に伴う減価償却費等の増加等による物流事業の減益978百万円となります。

  なお、営業利益の売上高に対する比率は、2.7%(前連結会計年度は2.0%)となりました。

 

連結会計年度のセグメント別営業利益

 

 

 

(単位:百万円)

セグメントの名称

  前連結会計年度

(自  2020年4月1日

    至  2021年3月31日)

  当連結会計年度

(自  2021年4月1日

    至  2022年3月31日)

前期比

増減率

(%)

水産資源事業

4,696

13,844

9,147

194.8

加工事業

7,533

7,813

280

3.7

物流事業

2,104

1,125

△978

△46.5

その他

1,242

688

△553

△44.5

調整額

595

346

△249

△41.9

合計

16,172

23,819

7,647

47.3

(注)当期より、一部の事業につき、報告セグメントの区分を変更しており、前期の数値は変更後のセグメント区分に組み替えた数値となります。

 

(経常利益)

  経常利益は前連結会計年度を9,502百万円上回る27,596百万円(前期比52.5%増)となりました。主な増益の内訳は、営業利益の増加7,647百万円、補助金収入の増加1,181百万円、為替差益の増加512百万円となります。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

  親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度を11,145百万円上回る16,898百万円(前期比193.7%増)となり、1株当たり当期純利益は321円13銭(前連結会計年度は109円33銭)となりました。増減の内訳は、特別利益の増加1,970百万円、特別損失の減少5,519百万円、法人税等の増加5,570百万円、非支配株主に帰属する当期純利益の増加277百万円となります。

  なお、特別損益は、特別利益が2,164百万円となり、固定資産売却益の増加等により1,970百万円増加し、また、特別損失が2,243百万円となり、事業整理損3,158百万円等を計上した前連結会計年度に比べ5,519百万円減少したことにより、前連結会計年度に比べ7,490百万円増益となります。

  法人税等合計は前連結会計年度に比べ5,570百万円増加しており、法人税等合計の税金等調整前当期純利益に対する比率が10.7ポイント増の26.2%となっております。これは主に、前連結会計年度に計上された固定資産減損損失の認容が無くなったこと等によるものであります。

  非支配株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ277百万円の増加となりました。

 

② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容

(総資産)

  総資産は前連結会計年度末に比べ15,736百万円増加し、548,603百万円(前期比3.0%増)となりました。総資産のうち、流動資産は前連結会計年度末に比べ23,793百万円増加し、324,304百万円(前期比7.9%増)となり、固定資産は前連結会計年度末に比べ8,056百万円減少し、224,298百万円(前期比3.5%減)となりました。

  主な増減の内訳は、棚卸資産の増加16,129百万円並びに売上債権の増加12,746百万円となります。

  なお、売上債権回転日数は48.6日(前期比2.3日増)、棚卸資産回転日数は84.5日(前期比2.9日増)となっており、売上債権及び棚卸資産の水準は正常な範囲内と判断しております。

 

売上債権回転日数及び棚卸資産回転日数

 

 

 

(単位:百万円)

 

  前連結会計年度

(自  2020年4月1日

    至  2021年3月31日)

  当連結会計年度

(自  2021年4月1日

    至  2022年3月31日)

前期比

増減率

(%)

売上高(a)

809,050

866,702

57,652

7.1

売上原価(b)

700,505

746,205

45,700

6.5

受取手形、売掛金

及び契約資産(c)

102,644

115,391

12,746

12.4

棚卸資産(d)

156,561

172,691

16,129

10.3

売上債権回転日数(日)

46.3

48.6

2.3

4.9

(c)÷(a)×365

棚卸資産回転日数(日)

81.6

84.5

2.9

3.5

(d)÷(b)×365

 

 

 

なお、セグメント別資産の内訳は、次のとおりであります。

連結会計年度のセグメント別資産

 

 

 

(単位:百万円)

セグメントの名称

前連結会計年度

(2021年3月31日)

当連結会計年度

(2022年3月31日)

前期比

増減率

(%)

水産資源事業

272,753

293,497

20,744

7.6

加工事業

161,388

163,147

1,759

1.1

物流事業

43,950

41,752

△2,197

△5.0

その他

21,646

21,288

△357

△1.7

調整額

33,126

28,916

△4,210

△12.7

合計

532,866

548,603

15,736

3.0

(注)当期より、一部の事業につき、報告セグメントの区分を変更しており、前期の数値は変更後のセグメント区分に組み替えた数値となります。

 

(負債)

  負債は前連結会計年度末に比べ5,498百万円減少し、360,707百万円(前期比1.5%減)となりました。負債のうち、流動負債は前連結会計年度末に比べ7,576百万円増加し、221,544百万円(前期比3.5%増)となり、固定負債は前連結会計年度末に比べ13,074百万円減少し、139,162百万円(前期比8.6%減)となりました。

  主な増減の内訳は、借入金の減少9,233百万円、退職給付に係る負債の減少868百万円及び仕入債務の増加1,956百万円となります。

  また、有利子負債残高は、前連結会計年度末に対して9,233百万円減少し、250,604百万円となりました。

 

(純資産)

  非支配株主持分を含めた純資産は前連結会計年度末に比べ21,235百万円増加し、187,895百万円(前期比12.7%増)となりました。

  主な増減の内訳は、当期純利益による利益剰余金の増加16,898百万円、為替換算調整勘定の増加4,617百万円及びその他有価証券評価差額金の減少2,108百万円となります。

  なお、当社グループでは、グループ中期経営計画「Innovation toward 2021」において、D/Eレシオ(負債資本倍率)1.5倍及び自己資本比率30.0%を目標としておりましたが、D/Eレシオについては、前連結会計年度末の1.8倍から1.6倍に、自己資本比率は前連結会計年度末の26.7%から29.2%になりました。また、1株当たり純資産は前連結会計年度末の2,707円93銭から3,043円95銭になりました。

  引き続き、成長への投資を最優先として収益性を高めながら、財務基盤の強化を図ってまいります。

 

 

 

(単位:百万円)

 

  前連結会計年度

(自  2020年4月1日

    至  2021年3月31日)

  当連結会計年度

(自  2021年4月1日

    至  2022年3月31日)

前期比

有利子負債(a)

259,837

250,604

△9,233

自己資本(b)

142,497

160,174

17,677

総資産(c)

532,866

548,603

15,736

D/Eレシオ(倍)(a)÷(b)

1.8

1.6

△0.3

自己資本比率(%)(b)÷(c)

26.7

29.2

2.5

 

 

  なお、当社グループでは、グループ中期経営計画「Innovation toward 2021」において、ROA(総資産経常利益率)5.7%を目標としておりました。目標は未達となったものの、前連結会計年度の3.4%から1.7ポイント好転し、当連結会計年度では、5.1%となりました。内訳は、売上高経常利益率が3.2%となり、前連結会計年度に比べ0.9ポイント好転、総資産回転率が160.3%となり、前連結会計年度に比べ7.8ポイント好転いたしました。

 当社グループの水産資源調達力と食品加工技術力を生かしたバリューチェーンを更に強化拡充すべく、次期より事業セグメント及び事業ユニットを再編し、各ユニットのシナジーを追求します。

 引き続き、成長への投資を最優先と考えておりますが、コロナ禍やウクライナ情勢の影響等により、各魚種の相場不安定化や調達コストの上昇が継続していることから、投資にあたっては慎重に判断するとともに、事業ごとに収益性を勘案しながら適正な事業規模となるよう在庫、設備等を適宜見直してまいります。

 

ROA(総資産経常利益率)

 

  前連結会計年度

(自  2020年4月1日

    至  2021年3月31日)

  当連結会計年度

(自  2021年4月1日

    至  2022年3月31日)

前期比

売上高(百万円)

809,050

866,702

57,652

経常利益(百万円)

18,093

27,596

9,502

総資産(百万円)

532,866

548,603

15,736

ROA

3.4%

5.1%

1.7pt

売上高経常利益率

2.2%

3.2%

0.9pt

総資産回転率

152.5%

160.3%

7.8pt

 

(注)1.ROA:経常利益/期首・期末平均総資産

2.売上高経常利益率:経常利益/売上高

3.総資産回転率:売上高/期首・期末平均総資産

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

連結キャッシュ・フローの状況

 

 

(単位:百万円)

 

  前連結会計年度

(自  2020年4月1日

    至  2021年3月31日)

  当連結会計年度

(自  2021年4月1日

    至  2022年3月31日)

前期比

営業活動によるキャッシュ・フロー

33,361

19,249

△14,111

投資活動によるキャッシュ・フロー

△11,996

△10,258

1,737

財務活動によるキャッシュ・フロー

△10,812

△17,200

△6,387

現金及び現金同等物に係る換算差額

△1,168

1,483

2,651

現金及び現金同等物の増減額

9,383

△6,726

△16,110

現金及び現金同等物の期末残高

31,156

24,430

△6,726

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動によるキャッシュ・フローは、19,249百万円の収入(前連結会計年度は33,361百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益27,518百万円、減価償却費16,372百万円、棚卸資産の増減額の増加14,647百万円があったこと等によるものです。

 前連結会計年度に比べて営業活動の結果得られた資金が14,111百万円減少いたしましたが、主な増減の内訳は、棚卸資産の増減額による減少24,205百万円、売上債権の増減額による減少13,025百万円、税金等調整前当期純利益の増加16,992百万円等となります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動によるキャッシュ・フローは、10,258百万円の支出(前連結会計年度は11,996百万円の支出)となりました。加工事業及び水産資源事業における生産拠点、物流事業における物流センター等を中心に、有形固定資産の取得による支出14,818百万円等によるものです。

  前連結会計年度に比べて投資活動の結果使用した資金が1,737百万円減少いたしましたが、主な増減の内訳は、有形固定資産の取得による支出の減少7,952百万円、有形固定資産の売却による収入の増加4,184百万円、事業譲渡による収入の減少10,241百万円等となります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動によるキャッシュ・フローは、17,200百万円の支出(前連結会計年度は10,812百万円の支出)となりました。借入金の返済による支出11,609百万円、配当金の支払額2,097百万円、非支配株主への配当金の支払額1,505百万円等によるものです。

  前連結会計年度に比べて財務活動の結果使用した資金が6,387百万円増加いたしましたが、主な増減の内訳は、借入金の返済による支出の増加8,544百万円等となります。

 

(資金の流動性)

  当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ6,726百万円減少し、24,430百万円となりました。

  手元流動性確保のため、主要な金融機関との関係維持・強化を図るほか、当座貸越枠等の調達手段を備えております。

  また、当社グループは各社が月次に資金繰り計画を作成するなどの方法により流動性リスクを管理しております。

 

(財務政策)

  当社グループは、グループ中期経営計画「Innovation toward 2021」において、①収益力の更なる向上、②成長への取り組み、③経営基盤の強化を掲げて取り組んで参りましたが、その基本的な考え方を踏襲し、2022年度から2024年度までの3ヵ年を対象とするグループ新中期経営計画「海といのちの未来をつくる MNV 2024」を策定し、引き続き、成長への投資を最優先としながらも、財務基盤の強化を図ります。運転資本の効率的な運用にも取り組み、より強固な財務体質を目指します。

  また、当社グループは国内連結子会社を含めたキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、運転資金及び設備投資資金の調達は、主に当社の借入及びグループ各社の事業活動から生じるキャッシュ・フローを資金集中することによる自己資金によっております。

 

(資金調達の方法及び状況)

  短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

(資金需要の動向)

  当社グループでは、設備投資、運転資金、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当及び法人税の支払い等に資金を充当しております。

 また、グループ中期経営計画「Innovation toward 2021」の基本的な考え方を踏襲し、2022年度から2024年度までの3ヵ年を対象とするグループ新中期経営計画「海といのちの未来をつくる MNV 2024」を策定しております。

 引き続き、成長への投資として、水産・食品の枠組みを超えたバリューチェーンの再構築、加工食品事業における収益の拡大、国内外におけるバリューチェーン拡充への投資を継続するとともに、成長ドライバー領域への投資として、海外市場への展開拡大、冷凍食品事業、介護事業、ファインケミカル事業、ペットフード事業領域の強化に向けた投資のため資金を充当してまいります。

 

  設備投資を目的とした資金需要のうち主なものは、食品生産拠点、漁船等の購入費用、物流センターの増設費用等であり、運転資金需要のうち主なものは、商品及び原材料の仕入、製造費用、生産拠点及び物流センターの運営費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

 

 各セグメントの資金需要の動向は次のとおりであります。

 なお、当社グループは、「魚」をコアにした水産食品企業グループであり、製品・サービスの特性、市場及び顧客の種類などの要素で多面的にとらえて編成した複数の事業ユニットを、主に事業類似性の観点から、分割・集約したうえで、「水産資源」、「加工」及び「物流」の3区分を従来の報告セグメントとしておりましたが、次期より、水産資源調達力と食品加工技術を生かしたバリューチェーンの更なる強化拡充を図るため、「水産資源」、「加工食品」、「食材流通」及び「物流」の4区分に変更することといたしました。

 

水産資源事業

  漁船、漁業許可権利金、食品生産拠点、養殖設備等の購入・建設費用並びに商品及び原材料の仕入、養殖魚や養殖のために必要なエサ代、製造費用、生産拠点の運営費等の運転資金が必要となります。

 

加工食品事業

  食品生産拠点の購入・建設費用並びに商品及び原材料の仕入、製造費用、生産拠点の運営費等の運転資金が必要となります。

 

食材流通事業

  食品生産拠点の購入・建設費用並びに商品及び原材料の仕入、製造費用、生産拠点の運営費等の運転資金が必要となります。

 

物流事業

物流センターの増設費用及び物流センターの運営費等の運転資金が必要となります。

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社の経営者は、重要な判断と見積りや計画の策定に対し、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、これらは不確実性を伴うため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性があります。

  連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、下記については、重要なものとして、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

(ⅰ)固定資産の減損

(ⅱ)棚卸資産の評価

(ⅲ)繰延税金資産の回収可能性

(ⅳ)新型コロナウイルス感染拡大の影響

 

 

 その他の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は以下のとおりです。

(ⅴ)貸倒引当金

  当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。

  個別の回収可能性の検討にあたっては、取引先の財政状態、担保物の見積回収可能価額などの見積り・前提を使用しております。

 当連結会計年度においては、流動資産で△405百万円、固定資産で△3,392百万円の貸倒引当金を計上しております。

 取引先の財政状態、担保物の見積回収可能価額には不確実性を伴い、これらに対する経営者による判断が売上債権、貸付金等の貸借対照表価額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(ⅵ)投資有価証券の減損

  当社グループは、その他有価証券のうち、時価のあるものについては、期末日における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合に原則として減損処理を行い、30~50%程度下落した場合に、回復可能性を判断して減損処理を行うこととしております。時価のないものについては、当該有価証券の発行会社の1株当たり純資産額が、取得価額を50%程度以上下回った場合には回復可能性がないものとして判断し、30%~50%程度下落した場合には当該有価証券の発行会社の財政状態及び将来の展望などを総合的に勘案して回復可能性を判断しております。

  個別の回収可能性の検討にあたっては、当該有価証券の発行会社の財政状態、将来の展望などの見積り・前提を使用しております。

 当連結会計年度においては、投資有価証券として39,735百万円計上しております。

 有価証券の発行会社の財政状態、将来の展望などには不確実性を伴い、これらに対する経営者による判断が連結貸借対照表価額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(ⅶ)退職給付会計

  当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を採用しております。また、一部連結子会社では、確定拠出制度を採用しております。

 当社においては、退職給付信託を設定しております。

 退職給付型の制度において、退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、退職率及び死亡率など年金数理計算上の見積り・前提を用いております。

 割引率については、デュレーション法(加重平均期間アプローチ)により算出した期間に対応する国債のイールド・カーブから抜粋した利回りを加重平均割引率とする方法を採用しております。

 当連結会計年度においては、退職給付に係る負債として18,515百万円を計上しております。

 これらの見積り・前提に用いる割引率、退職率及び死亡率などについては、現時点で妥当と判断したデータその他の要因に基づき設定しておりますが、実際の結果がこれらの見積り・前提と異なる場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 なお、退職給付関係に関する事項は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係)に記載のとおりであります。

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