業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現には潜在的リスクや不確実性を含んでおり、さらに業績に影響を与える要因はこれに限定されるものではありません。したがって、諸要因の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度は、2020年4月、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出により、企業活動の制限や外出自粛が要請され、経済活動が著しく停滞しました。その後、感染者数の増加が落ち着きをみせたことから、緊急事態宣言は一旦解除されましたが、感染者数が再び増加傾向に転じたことにより、2回目の緊急事態宣言が2021年1月に発出されました。有効な対策の一つとされているワクチン接種も、国内では当面の間は感染リスクのある医療従事者や重症化リスクの高い高齢者を対象とする予定であり、世界的にはワクチン接種率が高く感染拡大が落ち着きをみせている地域がある一方で、変異株の発生や感染拡大がなお続いている地域があることから、我が国経済に対する不透明感はなおも続いている状況です。

このような情勢のもと、当連結会計年度の業績は、売上高13,217百万円(前期比17.7%増)、営業損失2,888百万円(前連結会計年度は営業損失1,198百万円)、経常損失2,893百万円(前連結会計年度は経常損失1,231百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失2,974百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失5,173百万円)となりました。

 

セグメント業績の概要は、以下のとおりであります。

なお、各セグメントの売上高の金額は、セグメント間の内部売上高を含めない数値を記載しております。当社グループの報告セグメントは、業績評価、事業戦略の構築、経営資源の配分等を行ううえで重要性の高い区分を基に決定しており、「エネルギー関連事業」、「自動車関連事業」、「感染症対策関連事業」、「金融関連事業」及び「その他事業」の5つで構成されております。

また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。

 

 

(エネルギー関連事業)

エネルギー関連事業においては、電力小売事業と省エネコンサルティング事業を展開しており、提供するソリューションを拡大することで、両事業のシナジー効果が得られております。具体的には、電力小売事業の顧客に対して省エネコンサルティングの提案や省エネルギー関連機器設備の販売、またその逆として、省エネコンサルティング事業の顧客に対して電力需給契約の提案やエネルギー管理システムの販売を行っております。

電力小売事業においては、当社は2015年12月に小売電気事業者として登録を受け、2016年2月から高圧・特別高圧電力需要家向けに、2018年3月からは低圧電力需要家向けに、沖縄及び離島を除く日本全国で電力小売供給を行ってきたことにより、当社の販売電力量は、2020年12月には46,517千kWh(高圧・特別高圧43,708千kWh、低圧2,810千kWh)に達しました。当社では、日本で唯一の卸電力取引市場を開設・運営する一般社団法人日本卸電力取引所(以下「JEPX」という)から主として電力調達を行うとともに、旧一般電気事業者(2016年4月施行の電気事業法の改正前の電気事業者の分類で、北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10電力会社)からの常時バックアップや、旧一般電気事業者及び発電事業者との相対取引等により電力調達を行ってきました。特に直近は、JEPXにおける取引価格が、前日スポット市場のシステムプライス(月間単純平均)が2019年4月から2020年11月までは4.18円/kWhから10.25円/kWhの間で推移(特に2020年4月から2020年11月までは4.18円/kWhから7.04円/kWhで推移)と、価格の変動はあるものの比較的安定して推移していたことから、もっぱらJEPXから電力を調達してまいりました。

そのような状況下で、2020年12月中旬から2021年1月下旬にかけてJEPXにおける電力取引価格が急激に高騰する事象(2020年12月1日~同月14日のスポット市場のシステムプライス(単純平均)が6.28円/kWhであったのに対し、同月15日に9.73円/kWh(1日平均)となり、以降上昇し続け、システムプライス(1日平均)が2021年1月13日に154.57円/kWh、コマ毎のシステムプライスが同月15日に過去最高値251.00円/kWhを記録した)が生じました。

冷気が厳しい冬場は電力の調達価格が高騰する傾向にあることから、2021年1月の調達電力については、当社においても、必要量の大半を固定価格により相対取引で調達するとともに、電力先物取引の活用により取引価格変動のリスクヘッジを行いました。しかしながら、あまりにも異常な電力価格の高騰が一定期間続いたことにより、2020年12月と2021年1月のインバランス料金(接続供給等において計画電力量に対し同時同量を達成できない場合に発生する差分(インバランス)に対する料金で、その単価は一般送配電事業託送供給等約款に基づきJEPXにおける市場価格に連動して算出される)が2,701百万円となりました。このインバランス料金その他JEPXにおける価格高騰への対応費用の発生により、利益は前連結会計年度を大きく下回ることになりました。

しかしながら、高圧・特別高圧の料金プランでは、この価格高騰の対応費用の一部について需要家から一定期間の間に回収することができる設計となっているため、来期以降の経営成績ではプラスに働く見込みであります。

省エネコンサルティング事業におきましては、引き続きエネマネ事業者として省エネルギー設備・システム等の提案を行うとともに、省エネルギーに係る投資に対して交付される補助金申請支援を行いました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大により企業の省エネルギー投資が控えられたこともあり、売上高及び利益とも前年度を下回りました。

以上の結果、当セグメントの売上高は7,361百万円(前期比19.8%増)、セグメント損失(営業損失)2,148百万円(前連結会計年度は営業利益449百万円)となりました。

 

(自動車関連事業)

自動車関連事業においては、中古車販売事業者との中古車売買、及び中古車売買に関するコンサルティング等を行っております。

中古車売買事業は、業者間売買であることもあり粗利率は低いものの、仕入から販売までの決済回収期間が短いため、資本回転率の高いビジネスを実現しております。当連結会計年度においては、平均販売単価が増加したものの、販売台数が減少し、売上高は微増、利益は減少となりました。

以上の結果、当セグメントの売上高は3,945百万円(前期比2.9%増)、セグメント利益(営業利益)19百万円(前期比16.6%減)となりました。

 

 

(感染症対策関連事業)

第3四半期連結会計期間より、新たに感染症対策関連事業を報告セグメントとして開示しております。従来より、当社は、省エネコンサルティング事業のなかで防災減災の一環として、災害時の避難所での空間環境の改善に係る商品など衛生環境改善に係る商品を取り扱ってまいりました。また、旅行関連事業においても、清掃業務の一環として、飛沫や接触感染を防ぐ商品を取り扱ってまいりました。コロナ禍のもと、感染症対策への需要の高まりを受けて、感染症対策関連の商品・ソリューションの提供体制を強化しました。

以上の結果、当セグメントの売上高は364百万円、セグメント利益(営業利益)109百万円となりました。

 

(金融関連事業)

金融関連事業においては、暗号資産交換業者として登録されたBPJが暗号資産交換所の運営を行っており、現物取引のサービスに加え、暗号資産関連事業として証拠金取引サービス(レバレッジ取引サービス)を提供しております。

前連結会計年度においては、2019年7月11日、BPJが運営する暗号資産交換所において暗号資産の不正流出(以下「本暗号資産不正流出」という)が発生したため、利用者預かり分の流出暗号資産調達費用、BPJ自己保有分の暗号資産被害額、海外の暗号資産交換所に係る対応費用、不正流出の初期対応や再発防止策等に係る費用が発生したほか、ソフトウェア等の活用状況を精査した結果、固定資産の除却損、固定資産の収益性の低下による減損損失及びBPJが保有する関連会社株式の評価損を計上した結果、前年度において特別損失4,047百万円を計上いたしました。

当連結会計年度においては、期初こそ、顧客取引が低調だったこともあり、収益を伸ばすことができず、セグメント損益も大きく赤字でしたが、2020年8月の新システム稼働を機に、顧客取引を大幅に増加させることができ、さらに暗号資産価格全体の上昇と国内初の新規暗号資産の取扱いがあいまって、一定のスプレッドが確保できる販売所取引が活発になったことから、本暗号資産不正流出があった前連結会計年度と比して、大幅に収益を改善することができました。

以上の結果、当セグメントの売上高は1,283百万円(前期比72.7%増)、セグメント損失(営業損失)260百万円(前連結会計年度は営業損失1,033百万円)となりました。

 

(その他事業)

第2四半期連結累計期間まで、旅行関連事業を独立した報告セグメントとしておりましたが、量的にも質的にも重要性が低下したことから、第3四半期連結会計期間より旅行関連事業の損益は「その他事業」に組み入れて開示しております。したがって、当連結会計年度のその他事業には、マーケティングコンサルティング事業の収益や連結子会社である株式会社ジャービスが手掛けてまいりました東京都神楽坂の土地建物の賃貸料及び売却に伴う収益が含まれております。なお、前連結会計年度において、株式会社ジャービスが開発に関与した「an/other TOKYO」の引渡しにより463百万円の売上を計上したこともあり、前連結会計年度と比較して売上高は減少しております。

以上の結果、当セグメントの売上高は262百万円(前期比48.4%減)、セグメント利益(営業利益)59百万円(前期比87.1%減)となりました。

 

 

仕入および販売の実績は以下のとおりであります。

(1)仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2020年4月1日

    至  2021年3月31日

前期比

(%)

エネルギー関連事業(百万円)

8,775

169.1

自動車関連事業(百万円)

3,674

97.6

感染症対策関連事業(百万円)

210

金融関連事業(百万円)

その他(百万円)

167

△58.2

合計(百万円)

12,827

137.1

 

(注)仕入実績には消費税等は含まれておりません。

 

(2)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2020年4月1日

    至  2021年3月31日

前期比

(%)

エネルギー関連事業(百万円)

7,361

119.8

自動車関連事業(百万円)

3,945

102.9

感染症対策関連事業(百万円)

364

金融関連事業(百万円)

1,283

172.7

その他事業(百万円)

262

51.6

合計(百万円)

13,217

117.7

 

(注)販売実績には消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 財政状態

<連結貸借対照表の要約>

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末
2020年3月期末)

当連結会計年度末
2021年3月期末)

増減

総資産

14,259

47,556

33,297

負債合計

10,388

43,233

32,845

純資産

3,870

4,322

451

 

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、46,043百万円となり、前連結会計年度末(12,739百万円)に比べ、33,304百万円増加となりました。主な要因は、利用者暗号資産25,417百万円、預託金3,890百万円、自己保有暗号資産2,743百万円、売掛金571百万円の増加等によるものです。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、1,513万円となり、前連結会計年度末(1,519百万円)に比べ、6百万円減少となりました。主な要因は、ソフトウェア仮勘定106百万円、建物及び構築物40百万円の減少、敷金及び保証金108百万円、ソフトウェア70百万円の増加等によるものです。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、43,233百万円となり、前連結会計年度末(10,388百万円)に比べ、32,845百万円増加となりました。主な要因は、預り暗号資産25,417百万円、買掛金2,772百万円、預り金2,357百万円、借入暗号資産1,274百万円の増加等によるものです。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、4,322百万円となり、前連結会計年度末(3,870百万円)に比べ、451百万円増加となりました。主な要因は、資本金1,722百万円、資本剰余金1,722百万円の増加、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金2,974百万円の減少等によるものです。

 

(財務比率)

当連結会計年度末における流動比率は、前連結会計年度末に比べ16.1ポイント低下し、106.5%となりました。

また、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ17.8ポイント低下し、9.0%となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が減少したことが主な要因であります。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

<連結キャッシュ・フロー計算書の要約>

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
2020年3月期)

当連結会計年度
2021年3月期)

営業活動によるキャッシュ・フロー

△3,752

△3,075

投資活動によるキャッシュ・フロー

△674

△203

財務活動によるキャッシュ・フロー

746

3,397

現金及び現金同等物の期末残高

2,771

2,889

 

 

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は2,889百万円となり、前連結会計年度末(2,771百万円)に比べ、118百万円増加となりました。

各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は3,075百万円(前期は3,752百万円の支出)となりました。これは主に利用者暗号資産の増加25,417百万円、預り暗号資産の増加25,417百万円、預託金の増加3,890百万円、税金等調整前当期純損失2,962百万円、仕入債務の増加2,772百万円、自己保有暗号資産の増加2,743百万円などによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は203百万円(前期は674百万円の支出)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出234百万円、投資事業組合出資金の払戻による収入27百万円、投資有価証券の取得による支出24百万円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は3,397百万円(前期は746百万円の収入)となりました。これは主に新株予約権の行使に伴う株式の発行による収入3,388百万円、新株予約権の発行による収入44百万円、新株予約権の取得による支出35百万円などによるものであります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性の分析

当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析につきましては、上記「3  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (3)キャッシュ・フロー」に記載しております。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、見積り及び仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産の金額及び開示期間の費用の金額に影響を与えます。

 

(ソフトウェア及びソフトウェア仮勘定)

連結貸借対照表の無形固定資産として計上されているソフトウェア及びソフトウェア仮勘定の大部分は、金融関連事業に属する子会社である株式会社ビットポイント・ホールディングスが保有しております。この資産については、暗号資産交換業を営んでいる子会社BPJが使用しており、評価にあたっては同社の収益獲得能力に依存しております。

減損テストを実施する際には、同社の過去の経験や社内の予算に基づいて割引前の将来キャッシュ・フローを見積もっております。これらの見積りは、市場環境の変化により、重要な影響を受ける可能性があります。

 

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