業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現には潜在的リスクや不確実性を含んでおり、さらに業績に影響を与える要因はこれに限定されるものではありません。したがって、諸要因の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1) 経営成績

当社グループは、エネルギー関連事業、自動車関連事業、金融関連事業、旅行関連事業及びその他の事業の5つの事業領域を展開しております。当連結会計年度におきましては、エネルギー関連事業及び自動車関連事業が堅調に推移する一方で、連結子会社である株式会社ビットポイントジャパン(以下「BPJ」という)において、2019年7月、暗号資産(仮想通貨)の不正流出事案(以下「本不正流出」という)が発生しました。これにより、利用者預かり分に係る暗号資産(仮想通貨)の調達、復旧対応・再発防止策の実施等のために多額の特別損失を計上することとなり、5,173百万円の親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました。

(単位:百万円)

 

売上高

営業損失(△)

経常損失(△)

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

前連結会計年度

2019年3月期)

11,780

△1,710

△1,712

△1,812

当連結会計年度

2020年3月期)

11,229

△1,198

△1,231

△5,173

 

 

(売上高、営業利益)

BPJは本不正流出により一時的に全サービスの提供を停止し、セキュリティ強化施策を実施し、順次サービスを再開し、2019年12月25日には本不正流出発生前に提供してサービスを全面的に再開したものの、売上高は、前期より551百万円減少し11,229百万円(前期比4.7%減)、営業損失は1,198百万円(前期は1,710百万円の営業損失)となりました。

(売上原価)

当連結会計年度における売上原価は、前期より171百万円減少し10,304百万円(前期比1.6%減)となりました。その主因は、電力売買事業における電力の購入単価が前年に比して低位に推移したことによります。

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前期より891百万円減少し2,122百万円(前期比29.6%減)となりました。その主因は、本不正流出が発生したBPJにおいて広告宣伝費や販売促進費が減少したことによります。

(営業外収益、営業外費用)

当連結会計年度における営業外収益は、BPJで発生した法人税の還付加算金等により、前期より3百万円増加し6百万円となりました。営業外費用は、BPJにおいて関連会社に対する貸倒引当金が増加したことなどにより34百万円増加し39百万円(前期は5百万円)となりました。

(経常損失)

当連結会計年度における経常損失は1,231百万円(前期は1,712百万円の経常損失)となりました。また、当連結会計年度における売上高経常利益率は、△11.0%(前期は△14.5%)となりました。

(特別損失)

当連結会計年度における特別利益は、子会社であるアナザー株式及びスマートフィナンシャル株式の売却等により90百万円となりました。他方、本不正流出により、利用者預かり分に係る暗号資産(仮想通貨)の調達、復旧対応・再発防止策の実施等のために、仮想通貨盗難損失や盗難関連費用などの発生により、当連結会計年度における特別損失は前期より3,943百万円増加し4,025百万円(前期は81百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

 

 

(エネルギー関連事業)

エネルギー関連事業においては、電力売買事業、ならびに省エネコンサルティング事業を展開しております。電力売買事業の顧客に省エネコンサルティングの提案、及び省エネルギー関連機器設備の販売を行い、またその逆として、省エネコンサルティング事業の顧客に対して電力需給契約提案やエネルギー管理システムの販売を行うことでワンストップソリューションの提供を実現するとともに、両事業におけるシナジー効果も創出しております。

電力売買事業においては、高圧需要家への販売を主軸としながら、低圧需要家開拓を推し進め、賃貸住宅フェア出展等により認知拡大・顧客獲得を推進しました。前年度と比べ天候が比較的穏やかだったこともあり電力消費が若干減少したものの、電力調達コストの抑制を推進した結果、粗利率が改善しました。

省エネコンサルティング事業においては、引き続きエネマネ事業者として省エネルギー設備・システム等の提案を行うとともに、省エネルギーに係る投資に対して交付される補助金申請支援を行いました。また新規商材として、蓄電池の取り扱いを開始し、蓄電池導入に関する補助金申請支援も行いました。補助金採択基準が厳格化する中でも、これまでのノウハウの蓄積により、いずれも高い採択率を維持することができました。

以上の結果、当セグメントの売上高は6,142百万円(前年比8.5%減)、セグメント利益(営業利益)449百万円(前年比68.3%増)となりました。

 

(自動車関連事業)

自動車関連事業においては、中古車販売事業者との中古車売買、及び中古車売買に関するコンサルティング等を行っております。

中古車売買事業では、高級車を主商材に据えた国内の業者間売買が中心であり、粗利率は高くないものの、仕入から販売代金回収に至るまでの時間が短いこともあり、資本回転率の高いビジネスを実現しています。

以上の結果、当セグメントの売上高は3,834百万円(前年比5.3%増)、セグメント利益(営業利益)22百万円(前年比83.7%増)となりました。

 

(金融関連事業)

金融関連事業においては、BPJが暗号資産交換業者(仮想通貨交換業者)として、暗号資産(仮想通貨)の現物取引、証拠金取引、送受金等に関するサービスを提供しております。

BPJは、2018年6月22日付で関東財務局より経営管理態勢等に関して業務改善命令を受け、同年7月23日付で業務改善計画を提出、以後毎月の状況を報告し、2019年6月28日付で報告義務が解除されました。その後、2019年7月11日、本不正流出が発生したため、二次的損害の極小化のためにも全サービスの提供を一時停止しました。原因究明とセキュリティ対策に重点を置いた再発防止策を講じ、法定通貨の入出金サービス、及び新規口座申込受付を同年12月25日までに順次再開しました。これにより、本不正流出発生以前のサービスをすべて再開し、その後、利用者保護及び取引の安全確保を最優先に、顧客満足度を高めるための、サービス面及びシステム面の拡充・改善施策を進めております。

なお、本不正流出により、利用者預かり分の流出暗号資産(仮想通貨)調達費用、BPJ自己保有分の暗号資産(仮想通貨)被害、海外ホワイトラベル提供先対応、初期対応や再発防止策等に係る費用が発生したほか、ソフトウェア等の活用状況を精査した結果、固定資産の除却損、固定資産の収益性の低下による減損損失及びBPJが保有する関連会社株式の評価損を計上することになりました。その結果、第3四半期連結会計期間で計上したものとあわせて、特別損失4,047百万円(連結調整前)を計上いたしました。

さらに、改正金融商品取引法の施行に備え、同法の適用対象となる暗号資産(仮想通貨)証拠金取引に係るサービスを継続して提供するため、金融商品取引業者に要求される自己資本規制比率の維持義務に応えるべく、BPJでは自己資本健全化を図っております。

なお、経営資源配分の適正化等を目的に、2019年8月14日付「連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」のとおり、スマートフィナンシャル株式会社の全株式を譲渡し連結外としました。さらに、改正金融商品取引法等の施行を控え、金融関連事業における経営判断を迅速に行い、経営資源の適切な配分をタイムリーに行うための組織を構築すべく、2020年3月28日付「中間持株会社の設立と同社による子会社株式の取得について」のとおり、金融関連事業における中間持株会社としての株式会社ビットポイント・ホールディングスの設立、ならびに同社へのBPJ株式の譲渡を行いました。

以上の結果、当セグメントの売上高は743百万円(前年比44.4%減)、セグメント損失(営業損失)1,033百万円(前連結会計年度は営業損失1,237百万円)となりました。

 

 

(旅行関連事業)

旅行関連事業においては、主にインバウンド旅行者のニーズに応えるべく、連結子会社である株式会社ジャービス(以下「JARVIS」という)が、ホテル事業開発、宿泊施設運営等のサービスを展開しております。

JARVISでは、2019年5月、東京都京橋で自社案件としてホテル「an/other TOKYO」を開業しましたが、資本効率の高い事業に経営資源を振り向けるべく、2019年9月27日付「連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ」のとおり、an/other TOKYO運営会社である株式会社アナザーのJARVIS保有株式全部を譲渡し、連結除外としました。

現在、投資用ホテルの企画・開発・販売・運用を行うビジネスモデルに転換し、第1号案件として東京都神楽坂でプロジェクトを手掛けております。

以上の結果、当セグメントの売上高は463百万円(前年比720.5%増)、セグメント損失(営業損失)13百万円(前連結会計年度は営業損失73百万円)となりました。

 

(その他事業)

その他事業においては、主にマーケティングコンサルティング事業等を行っております。

以上の結果、当セグメントの売上高は45百万円(前年比50.3%増)、セグメント利益(営業利益)45百万円(前年比82.0%増)となりました。

 

仕入および販売の実績は以下のとおりであります。

(1)仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2019年4月1日

    至  2020年3月31日

前期比

(%)

エネルギー関連事業(百万円)

5,498

91.1

自動車関連事業(百万円)

3,457

95.0

金融関連事業(百万円)

旅行関連事業(百万円)

400

その他(百万円)

合計(百万円)

9,356

96.7

 

(注) 仕入実績には消費税等は含まれておりません。

 

(2)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2019年4月1日

    至  2020年3月31日

前期比

(%)

エネルギー関連事業(百万円)

6,142

91.5

自動車関連事業(百万円)

3,834

105.3

金融関連事業(百万円)

743

55.6

旅行関連事業(百万円)

463

820.5

その他(百万円)

45

150.3

合計(百万円)

11,229

95.3

 

(注) 販売実績には消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 財政状態

<連結貸借対照表の要約>

(単位:百万円)

 

前連結会計年度末
2019年3月期末)

当連結会計年度末
2020年3月期末)

増減

総資産

21,797

14,259

△7,538

負債合計

13,576

10,388

△3,187

純資産

8,221

3,870

△4,350

 

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、12,739百万円となり、前連結会計年度末(20,144百万円)に比べ、7,405百万円減少となりました。主な要因は、現金及び預金3,680百万円、仮想通貨2,419百万円、預け金1,087百万円の減少等によるものです。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、1,519万円となり、前連結会計年度末(1,652百万円)に比べ、132百万円減少となりました。主な要因は、ソフトウェア304百万円の減少、ソフトウェア仮勘定161百万円、投資有価証券161百万円の増加等によるものです。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、10,388百万円となり、前連結会計年度末(13,565百万円)に比べ、3,177百万円減少となりました。主な要因は、仮想通貨借入金1,437百万円、仮想通貨預り金879百万円、預り金640百万円の減少等によるものです。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、3,870百万円となり、前連結会計年度末(8,221百万円)に比べ、4,350百万円減少となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金5,173百万円の減少等によるものです。

 

(財務比率)

当連結会計年度末における流動比率は、前連結会計年度末に比べ25.9ポイント低下し、122.6%となりました。

また、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ10.9ポイント低下し、26.8%となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が減少したことが主な要因であります。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

<連結キャッシュ・フロー計算書の要約>

(単位:百万円)

 

前連結会計年度
2019年3月期)

当連結会計年度
2020年3月期)

営業活動によるキャッシュ・フロー

640

△3,752

投資活動によるキャッシュ・フロー

△957

△675

財務活動によるキャッシュ・フロー

△213

746

現金及び現金同等物の期末残高

6,451

2,771

 

 

 

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は2,771百万円となり、前連結会計年度末(6,451百万円)に比べ、3,680百万円減少となりました。

各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は3,752百万円(前期は640百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失5,166百万円、仮想通貨の減少額2,419百万円、仮想通貨借入金の減少額1,437百万円などによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は675百万円(前期は957百万円の支出)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出404百万円、投資有価証券の取得による支出298百万円、貸付金の回収による収入168百万円、連結の範囲の変更を伴う関係会社株式の売却による支出79百万円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は746百万円(前期は213百万円の支出)となりました。これは主に株式の発行による収入483百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入273百万円などによるものであります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性の分析

当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の分析につきましては、上記「3  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (3)キャッシュ・フロー」に記載しております。

 

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