課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(1)会社の経営基本方針

当社グループは、消費者・顧客の立場にたって、心をこめた“よきモノづくり”を行い、世界の人々の喜びと満足のある、豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献することを使命としています。

私たちは、企業理念である「花王ウェイ」をグループ全員で共有し、考え方や行動の拠り所として日々実践し、清潔・美・健康の領域を中心に、時代の変化に対応しながら130年余り事業を展開してきました。近年は、持続的な利益ある成長を続けていくために、脱デフレ型成長モデルの構築やコンパクトで多様性に富む取締役会を目指すガバナンス改革等を実行し、清潔で美しくすこやかな暮らしに役立つ商品や産業界の発展に寄与する工業用製品等を提供し、消費者・顧客や社会へ貢献できるよう努めてきました。

そして2009年には、人類だけでなく自然界にもよき存在であるようにと「環境宣言」を行い、自然と調和するこころ豊かな毎日を目指して、その歩みをさらに一歩進めました。2019年には新たなESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(以下、KLP)を発表し、ESGを経営の根幹に据えることを宣言しました。

しかし今、私たちが使命に掲げる「豊かな生活文化」を実現するための土台である人の生命に危機が及んでいます。そして今後もその脅威は、私たちの生活を根幹から脅かす存在であり続けることが予想されます。

このような中、私たちはこの切実な社会的課題に花王らしいアプローチで取り組んで行きます。生活や生態に加え、人の生命を守ることを強く意識し、未来の命を守る会社になっていきます。「きれいを こころに 未来に」を掲げ、地球が生きる場として持続的にきれいに保たれること、社会が持続的に豊かであること、そして人が危害から守られて笑顔で暮らせること、これらすべてを実現するために貢献していきます。

結果として、これらが財務的な成果、そしてステークホルダーへの還元へと繋がり、この仕組み自体が持続していきます。今後も花王グループは、より高いレベルでの企業価値向上を目指していきます。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標

1.長期経営戦略

当社グループは2030年までにあるべき姿として、持続的な利益ある成長と社会のサステナビリティへの貢献との両立によって、これまでの『グローバルで存在感のある会社「Kao」』になるという将来像をさらに一歩進め、『グローバルで存在価値のある企業「Kao」』を目指します。ESGを通じて将来にわたって、人・社会・地球にとって価値のある存在になっていきます。

私たちは、環境(E)においては、ゼロ浪費、カーボンゼロを目指します。社会(S)においては、無駄な消費がなくなることを願い、その人に寄り添った唯一無二のパーソナライズを進めていきます。そして、ガバナンス(G)をしっかりと効かせながら、志をともにする仲間とともに正道を歩んでいきます。最小限の資源で最大の価値を生み出す、"Maximum with minimum"を経営の指針として、より良い明日をつくるために今後も我々は成長し続けます。

 

グローバルで存在価値のある企業「Kao」

■持続的社会に欠かせない企業

■高社会貢献&高収益グローバル企業

■ステークホルダーへの成長レベル還元

財務目標(結果として)

・売上高 2兆5,000億円

・営業利益 4,000億円

・連続増配継続 41期

 

 

2.中期経営計画

2021年から2025年までの5年間は、2030年までにあるべき姿を実現させていくための礎となる重要な期間です。そのために花王グループ中期経営計画「K25」では、Vision(ビジョン)を「持続可能で豊かな社会への道を歩む Sustainability as the only path」と定め、3つの目的を掲げます。

持続的社会に欠かせない企業になるためには、2019年に発表した新ESG戦略 KLPを積極的に進め、無駄なモノは極力つくらないサステナブルな自走社会をリードしていかなければなりません。そして、KLPに関する投資を必ず財務的な成果「未来財務」に繋げていきます。

投資して強くなる事業への変革については、「Another Kao(もうひとつの花王)」を始動します。私たちは、切実な悩みを抱える生活者のために、これまで培ってきた技術や知見、デジタルトランスフォーメーション(DX)を最大限に活用し、「未来の命を守る」新たな事業を生み出します。同時にその基盤となる従来の事業に新しい力を加え、「Reborn Kao(基盤花王)」として再活性化させます。

そして、これら2つの目的を達成するためには社員の活力は欠かせません。3つ目の社員活力の最大化については、社員一人ひとりが自ら掲げる大きな挑戦を最大化できるように新たな目標管理制度「OKR(Objectives and Key Results)」を導入します。さらには、社外からの人財登用を積極的に行うとともに社外との協業も進めていきます。

これら3つの目的を達成することで、結果として、売上・利益は過去最高(売上高 1兆8,000億円、営業利益 2,500億円、連続増配 36期)を達成し、社員、消費者・顧客、取引先、株主等会社を取り巻く多くのステークホルダーに成長に見合う高レベルの還元を目指していきます。

これからも花王グループは、The Kao Wayに掲げる「正道を歩む」を実践しながら、より良い明日をつくるために同じ志をもつステークホルダーとともに、これらの目標を実現させていきます。

 

花王グループ中期経営計画「K25」

■Vision(ビジョン)

持続可能で豊かな社会への道を歩む Sustainability as the only path

 

■Concept(コンセプト)

きれいを こころに 未来に

 

■方針(目的)及び主な進捗状況

目的(1)持続的社会に欠かせない企業になる

〔目標〕

サステナブル自走社会をリードする:ESG投資=未来財務

〔主要成果〕

・カーボンリサイクル(炭酸ガスを原料に転換する)

・ポジティブリサイクル(再利用により新事業を創造する)

・ストップパンデミック(感染症発生源を絶つ)

〔主な進捗状況〕

ポジティブリサイクル(再利用により新事業を創造する)の活動として、競合他社との協業による「リサイクリエーション」活動(使い終えたものを再び資源に戻す「リサイクル」と、新たに価値を創造する「クリエーション」を合わせることで、より楽しいモノ・よりよいモノを創り出す活動)を行いました。ライオン株式会社と協働で、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向け、使用済みつめかえパックの分別回収実証実験を行っておりますが、当期は計画の約2倍の回収に成功し、当社のパイロットプラントで再生処理を開始しました。また16社が参画する神戸プラスチックネクストへの参加や、ウエルシア薬局株式会社との協働による回収リサイクル実証実験も開始しました。ユニリーバ・ジャパンとの協働によるボトルリサイクル活動では、半年間で回収したボトルを再生プラスチックに変換し、ボトルの成形テストを行いました。本プロジェクトにP&Gジャパン合同会社及びライオン株式会社が新たに参画し、東京都の「革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」実証事業にも採択されたのを機に開発を加速させていきます。

「リサイクリエーション」活動においては、持続可能なリサイクルシステムの早期構築を目指して、具体的には、リサイクルし易い容器の開発、生活者が参加しやすい分別回収の仕組み、低コストかつ効率的な回収サプライチェーンの構築、革新的なリサイクル技術の開発、安心安全を担保するトレーサビリティシステム導入等が挙げられます。これらを加速する為には、より多角的なステークホルダーとの連携と、デジタル技術の最大活用がポイントとなると考えています。

 

 

目的(2)投資して強くなる事業への変革

〔目標〕

もうひとつの花王始動と基盤花王を強くする:“命を守る”を軸とするグローバル躍進

〔主要成果〕

・新事業:デジタル・プレシジョンヘルスケア始動(高精度生体解析と恒常性強化ソリューション)

・既存事業:ダントツ商品づくりへの投資・面事業の拡大

・化粧品、サニタリー事業:Next Innovation

〔主な進捗状況〕

これまでのビジネスモデルを主体とする花王グループの基盤となる既存事業については、経営戦略に基づくメリハリある投資を行い、各カテゴリーで特徴ある地位となるよう、ブランドマネジメントを強化中です。当期は、いくつかのブランド(浴室用洗剤や男性用洗顔料等)にて、カテゴリー内トップシェアとなり、衣料用洗剤の分野においても顧客ロイヤリティを格段に向上させることができました。また、化粧品事業では、メイクブランドを中心に顧客から高いご支持をいただき、グローバル育成の11ブランドの割合を高めました。ただし、盤石な基盤を形成する過渡期にあり、弱いブランド自体の整理と拮抗するカテゴリーでのシェアアップは実現できていません。

ケミカル事業においては、エコケミカル技術を武器として、エレクトロニクス、インフラ、農業分野において着実にオンリーワン価値となる技術の採用が進展しました。

また、花王グループ全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)は、積極的に投資したことにより着実な成果がありました。スマートフォン等を高度に活用した仮想実体験モデルにて、ヘアカラーの髪色体験、化粧仮想体験及び赤ちゃんの歩行撮影による成長度判定等を展開し、商品価値の新伝達手法を進展させました。社員の力を結集して作り上げた商品紹介PRにおいては、これまで以上に商品の魅力拡大・浸透を実現できました。

さらに、もうひとつの花王と位置づけた、デジタルを中心としたビジネス開発にも進展がありました。購買データから得られる商品選定提案に対して、人の身体情報から得られる商品適合提案を可能にする新たな「高精度選択モデル」が完成に近づきました。このモデルは、仮想人体生成モデルという、部分的な身体情報からその時点での全身情報を推定する仕組みです。ディープラーニング世界屈指の株式会社Preferred Networksとともに協業テスト開始段階まで進みました。この仕組みでは、お客様の健康情報は蓄積する必要が無いため展開が容易となり、今後さらに多くのパートナーとこの仕組みを共有して、デジタル・ライフ・プラットフォーム(すべてのデジタルツールで顧客と企業をつなぐ仕組み)の実現に向けて取り組んでいきます。この技術の最重要応用分野は、疾患リスク予測モデルを用いた検査事業及び薬効予測に基づくプレシジョンライフケア事業の早期社会実装です。現在、戦略的協業パートナーとともに、1)予測アルゴリズムの開発と精度の向上、2)検査効率の最大化、3)集客力と収益力のあるビジネスモデルの構築を進めています。

 

目的(3)社員活力の最大化

〔目標〕

活動生産性2倍:挑戦の見える化とオープンイノベーション

〔主要成果〕

・挑戦と貢献度に応じたフェアな報酬(グローバル全社員によるOKR活動実践)

・花王外の人財の積極的登用と協業成果倍増

・デジタル花王への抜本改革(2023年完了)

〔主な進捗状況〕

「K25」の実現には、社員の力が何より大切であり、「K25」では「社員活力の最大化」という方針を掲げ、それを達成するための目標として「活動生産性2倍」を策定しています。

当期より、社員の挑戦を促す新しい人財活性化制度Objectives and Key Results(OKR)を導入し、社員一人ひとりが思い描く理想的な社会や会社の実現に向けた大きな挑戦への取り組みがスタートしました。花王グループの各職場ではOKRが共通言語となり、部門を超えた連携や活発な意見交換、新たな提案が行われています。

また、デジタルを活用した「強いブランドづくり」の促進を進めています。顧客起点でのデータ分析を行い、マーケティング活動への投資の効率・成果の最大化により強固なロイヤリティ顧客構造・シェアを獲得するとともに、AIによる需要予測に基づき無駄な在庫や生産を削減し、生産性の高いよきモノづくりを実現していきます。

 

3.目標とする経営指標

当社グループは、投下資本のコストを考慮した真の利益を表すEVAを経営の主指標としています。その本質は、株主等の資金提供者の視点を持って、資本を効率的に活用し利益を生み出すことにあります。EVAを継続的に増加させていくことが企業価値の増大につながり、株主だけでなく全てのステークホルダーの長期的な利益とも合致するものと考えています。そして事業規模の拡大を図りながら、EVAを増加させることを事業活動の目標としており、個別事業の評価、設備や買収等の投資評価、年度ごとの業績管理や報酬制度等に活用しています。

 

 

(3)会社の対処すべき課題

新型コロナウイルス感染症の拡大は、社会・経済活動や世界の人々の暮らしに引き続き大きな影響をもたらしています。また、気候変動、水や森林資源等の環境問題及び人権問題は深刻化し社会からの関心はますます高まっています。当社事業を取り巻く市場構造や消費者意識にも大きな変化が起こり、高齢化社会の進行等社会的課題も増大しています。

このような変化の中で、花王グループは、社会課題の解決に軸足を据えて、環境に負の影響を与える既存の大量生産・大量消費型のビジネスから脱却し、無駄なモノはつくらず、お客様に長く愛される魅力ある商品を生み続ける消費循環モデルへ転換しなければなりません。そして、中期経営計画「K25」はこの目指すモデルを実現するための事業基盤を構築する大変重要な計画です。

花王グループはこの「K25」を達成するために、DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じたお客様との絆づくりを進め、届けるべき価値から逆算したゴール志向の新しい商品開発プロセスへの革新を進めます。また、投資効率を重視し、優先順位を明確にしながら、ESGを中心に据えた経営方針及び経営戦略に合致する戦略的投資、M&Aをスピード感をもって実行していきます。そのために、時間をかけて段階的に検討を進めるバケツリレー型から、適宜必要な当事者が果敢に判断を行っていくスクラム型の意思決定体制への改革を進めます。

さらに、花王グループの活動を客観的な視点から検証し、多様な視点で議論を行うガバナンス体制、またコンプライアンスやリスク・危機管理視点も踏まえた内部統制システムの改善も引き続きしっかりと取り組んでまいります。

 

■参考情報 気候変動への対応 ~TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づく情報開示

気候変動は現在並びに将来世代が豊かな生活文化Kirei Lifestyleを実現する事に対する大きなリスクとなっています。「花王ウェイ」において「豊かな共生世界の実現」を使命として掲げる花王グループでは、地球温暖化の緩和と適応の両面から積極的に活動を推進しています。花王グループはTCFDに賛同し、気候変動に関する情報開示を積極的に実施し、投資家との対話を行っています。パリ協定が示す「平均気温上昇を1.5℃に抑えた世界」を実現することが将来の生活者のKirei Lifestyle実現に必要だと認識し、気候変動への対応の重要テーマの一つとして「脱炭素」を掲げ活動を進めています。

 

<ガバナンス>

気候変動に関わる基本方針や重要事項等は、取締役会の監督のもと、代表取締役社長執行役員を議長とするESGコミッティ(年6回開催)において、検討・審議しています。

2021年4月、「2040年カーボンゼロ、2050年カーボンネガティブをめざす」という基本方針と、2030年の目標、さらにはそれを実現・加速するためのCO 2 リサイクル技術開発の加速、RE100 ※1  加盟やインターナルカーボンプライシング制度の強化などが決議されました。


 

※1 企業が自らの事業で使用する電力を再生可能エネルギー100%化することを目指す国際的イニシアティブ

 

 

<事業戦略>

気候変動により平均気温が4℃上昇することは、社会に非常に大きな影響を及ぼすことから、世界全体が気温上昇を1.5℃に抑えることをめざしていることに意味ある貢献をすることが、重要であると認識しています。

花王は1.5℃、2℃、4℃シナリオでシナリオ分析を実施しています。なお、1.5℃と2℃シナリオにおいては、リスク・機会の傾向は同じですが、1.5℃の方が2℃よりそのスピードが早くなり、活動レベルが高くなると認識しています。

 

(主な事業リスクと機会)

 

 

1.5℃/2℃

4℃

花王グループの対応

移行

炭素税の導入・引き上げ

炭素税が世界中で導入され、負担コストが上昇

炭素税の導入はほとんど進まない

1.5℃シナリオに沿った、スコープ1+2 CO2排出削減量目標を設定

プラスチック規制の導入

再生プラスチック需要増により再生プラスチック単価が上昇し、調達コスト増

再生プラスチック需要は大きく増加しない

プラスチック循環型社会に向けた活動を継続・強化

原材料価格の上昇

化石由来原材料が制限され調達コスト増

化石由来原材料需要が増加し、調達コスト増

化石由来原材料の使用量の最少化を継続・強化、売価への転嫁

生物多様性の保全

新規農地開発の制限、認証品調達規制などによりパーム油やパルプの調達コスト増

過剰な農薬・化学肥料による水質・土壌汚染の浄化などによりパーム油やパルプの調達コスト増

生物由来原材料の使用量の最少化を継続・強化、売価への転嫁

消費行動の変化

エシカル製品の需要が全世代で拡大

エシカル製品の需要が一部世代で拡大

エシカル製品を開発・上市

物理

自然災害

被害が大きくなる

被害が甚大化する

拠点リスク調査と対策

気温上昇

夏物製品の需要期間が長くなる

夏物製品の需要期間がより長くなる

夏物製品開発の強化

 

 

2021年は、一部の拠点を対象に、将来の水資源量リスク評価を詳細に実施し、現状より水資源量リスクが高くなる可能性が高い工場があることを確認しました。評価対象拠点を広げるとともに、水資源量リスクが顕在化しないような予防措置、顕在化した際の対策を検討していきます。

 

<リスク管理>

気候変動に関する主なリスクは、花王グループ全体のリスク管理プロセスに組み込まれており、コーポレートリスクの一部として管理されています。詳細については「2 事業等のリスク」を参照ください。

 

<指標と目標>

2021年、花王グループは「2040年カーボンゼロ、2050年カーボンネガティブをめざす」という方針のもと、2030年目標を設定・更新しました。

・スコープ1+2 CO2排出量(絶対量)削減率

-55%(対2017年) ※2

・使用電力における再生可能電力の比率

100% ※3

ライフサイクルCO2排出量(絶対量)削減率

-22%(対2017年)

温室効果ガス削減貢献量 ※4、※5

10,000千トン-CO2

 

 

※2 1.5℃水準に沿った目標として、SBTイニシアティブ(企業が気候変動分野において野心的な活動を促進するため
  に設立されたイニシアティブ)の認定を取得

※3 RE100に加盟

※4 気候変動枠組条約第17回締約国会議(COP17)及び京都議定書第7回締約国会合(CMP7)で合意された7種の温室
    効果ガス

※5 花王グループの製品によって社会全体で削減された排出量

 

詳細は今後発行される「花王サステナビリティレポート 2022」を参照ください。

https://www.kao.com/jp/corporate/sustainability/

 

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