当社グループは、持続的成長と社会貢献に資する先端材料研究開発テーマに継続的に投資しており、特に環境社会に貢献する新事業及び新製品創成の強化を図っています。さらに、AIやマテリアルズインフォマティクス等、デジタル技術を活用することで開発期間の短縮を進めております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費総額は、次のとおりであります。
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(単位:百万円) |
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当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
研究開発費 |
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また、当連結会計年度のセグメント毎の研究主要課題及び研究開発費は、次のとおりであります。
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(単位:百万円) |
セグメントの名称 |
研究主要課題 |
研究開発費 |
特殊鋼製品 |
金属3D造形に関する素材・製法並びに関連技術、金型・工具、電子材料、産業機器材料、航空機・エネルギー関連材料等の分野に向けた高級特殊鋼、各種圧延用ロール等の開発 |
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素形材製品 |
圧力式マスフローコントローラ、特殊合金配管、水処理用吸着フィルタ、管継手・バルブその他の配管機器、耐熱鋳造部品等の開発 |
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磁性材料・パワー エレクトロニクス |
高性能磁石、情報端末用高周波部品部材、アモルファス金属材料・ナノ結晶軟磁性材料、その他各種磁石及びセラミックス製品並びにそれらの応用製品等の開発 |
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電線材料 |
産業用・車輌/自動車用・機器用、医療用等の各種電線及び巻線に関連する材料、製造プロセス技術及び接続技術、並びに自動車用電装部品・ホース、工業用ゴム等の開発 |
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なお、当連結会計年度のセグメント毎の研究開発活動の主要な成果は、次のとおりであります。当社は、これらの成果が、これから電動化(xEV)*1への転換が進んでいくことが見込まれる自動車関連分野のほか、産業インフラ及びエレクトロニクス関連分野における製品の軽量化、低燃費・省エネルギー化、脱炭素といった環境課題及び社会課題に貢献することを期待しております。
セグメントの名称 |
主要な成果 |
特殊鋼製品 |
・高強度と導電率を両立したxEV向けリレー端子用銅合金「HZR150」を開発しました。通電時の電気抵抗による発熱を抑制し、可動端子と固定端子の溶着の危険性を低減します。 ・高熱伝導率と低熱膨張係数を兼備したパワーモジュール用低熱膨張高熱伝導クラッド材(Cu/36Ni-Fe/Cuクラッドメタル)を開発しました。リード材、熱応力緩衝材、ヒートスプレッダ材の部分に使用することができ、次世代パワーモジュールの性能向上に貢献します。 ・耐久性に優れる冷間アルミプレス用PVD被膜「L-Frex®H」を開発しました。最高硬さはおよそ4,000HV相当で、水素含有DLCの中でトップクラスです。カジリにより成形できなかったドアパネル周辺部品等、アルミプレス用途での金型寿命改善が期待できます。 ・高温強度を引き出す合金設計に鋼種独自の組織制御プロセスを組み合わせることで、高温強度と靭性を兼備したダイカスト金型用鋼「DAC®-X」を開発しました。耐ヒートクラック性に優れており、金型寿命の延伸が可能です。金型への補修工数の低減や、ダイカスト製品のハイサイクル化においても生産性及び品質の向上に寄与します。 ・ベラーグ*2を発生させる成分構成と粗大炭化物の微細化によってSKD11の標準切削条件の約3.5倍の高効率被削性を実現した冷間ダイス鋼「SLD®-f」を開発しました。お客さまでの切削加工速度の向上及び金型加工時間の短縮に貢献します。 |
素形材製品 |
・化学プラント等の爆発性雰囲気でも使用できる耐圧防爆型開閉速度可変型電動セグメントボールバルブ「BU1FWBL-E」を開発しました。開閉時間を個別に設定でき、バルブ状態監視機能も備えています。施工・運用コストの低減に貢献します。 |
磁性材料・パワー エレクトロニクス |
・新たに開発した組織制御技術により、従来よりも重希土類使用量を大幅に低減しながら高性能化を実現した希土類磁石「NMX-G1NHシリーズ」を開発しました。希少元素の調達リスクを低減しつつ、xEV用モータをはじめとしたモータの小型化、高効率化への寄与が期待できます。 |
電線材料 |
・東海旅客鉄道株式会社と共同で「光ファイバ式警報トロリ線システム」の実用化に成功しました。トロリ線の摩耗の進行状況をリアルタイムで把握することでトラブルを未然に防ぐことができ、万が一断線しても場所の特定が容易です。鉄道インフラの保守工数の低減を図り、スマート化の促進に貢献します。 |
※1電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)の総称です。
※2切削中に工具のすくい面に形成される酸化物系溶着物をいいます。ベラーグ形成で潤滑効果が得られ、工具の摩耗低減につながります。
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