事業等のリスク

2 【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローに重要な影響を与えると認識している「主要なリスク」は以下のようなものがあります。これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 設備投資需要の急激な変動

当社グループの主要事業である工作機械は景気の先行指標と言われており、景気の影響を受けやすい事業であります。業界全体の受注状況は昨年度比上向いているものの、新型コロナウイルスの新たな変異株による感染再拡大の懸念に加え、資材・燃料価格の高騰や海上物流の混乱、さらにロシアによるウクライナ侵攻などが重なり、先行きは不透明感を増しております。今後の景気動向次第では当社グループの業績低下、資産価値が下落する可能性があります。

当社グループは設備投資需要の急激な変動に対応するため、経営戦略の強化を目的として新たに経営戦略本部を設置し、景気動向の分析と需要予測に努めております。

 

(2) 原材料・部品の調達

当社グループは製品の製造に必要な原材料及び部品の多くを外部から調達しております。コロナ禍や地政学的な各種の問題によりこれら原材料、組立部品等の価格高騰や供給量の減少、また物流網の混乱等により所要量を充足できない場合や生産計画に合わせた適時の調達が困難になる場合は、当社グループの生産能力が制限される可能性があります。調達資材の質的・量的不足が長期間に及ぶ場合、当社グループの生産活動が遅滞し、当社グループの事業、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。

購買担当部署では日本電産グループの調達先からの共同調達も含めて調達先の多様化に努めています。

 

(3) 人材の確保と育成

当社グループは過去10年で多くの熟練者が退職したことにより、世代交代を進めている過程にあります。そのため若手管理職の育成や生産性向上が喫緊の課題と認識しております。ここ数年は新卒採用を一定人員以上定例的に継続採用し、退職者は中途採用で補っておりますが、採用市場での売り手市場が継続していたため、優秀な人材の確保が難しい状況であります。そこで、現在人事制度改定に着手しており、より処遇の透明性を高め、退職者の増加を抑え、より優秀な人材の確保に努めてまいります。また、内部統制の充実を図るとともに、組織の連携強化、チャレンジ制度による若手の幹部登用、また、多能工化の取組み、技能表彰制度等によりさらに各種研修体制を充実させ、人材の育成に全社をあげて取り組んでまいります。

 

(4) 輸出管理法令

当社グループの主力製品であります工作機械は大量破壊兵器の開発に用いられる貨物及び技術の提供について外国為替及び外国貿易法に基づく輸出管理の対象になっております。そのため輸出に関する規制が厳しく、経済産業省への認可が義務付けられており、当社が工作機械を海外に輸出する場合、これらの規制を遵守できなかった場合は、法的な処分や社会的な信用の低下により、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。そのため、輸出管理部を設置し、人員、社内教育を充実させ、輸出管理法令に的確、迅速に対応できるように組織を充実させております。

 

(5) 大規模自然災害

当社グループの主力製品である工作機械は、大半が猪名川製造所で製造されており、大規模な自然災害がひとたび発生することで、操業停止のリスクを保有しております。当社グループは大規模自然災害が発生した際に、いち早く従業員の安否を確認する仕組みとして、安否確認システムを導入し、定期的な訓練を実施することで、有事の対応力を強化しています。また、各種災害マニュアルの整備に努めるとともに、猪名川工場のバックアップ機能を有する補完工場として、関係会社の大豊機工株式会社にある現工場の充実に努めております。また、日本電産グループ企業となったことでグループ企業との協業を推進し、将来的には生産拠点の相互補完体制を目指してまいります。

 

(6) 新型コロナウイルス感染症対策

当社グループは、現在世界的な規模で進行している新型コロナウイルス感染症の影響により、人の移動、経済活動が制限される中、顧客、取引先及び社員の安全を第一に感染防止策の徹底をはじめ、在宅勤務制度の導入、工場勤務の交代制導入、休業日の設定、海外渡航の原則禁止、各種イベントの中止を実施しております。ワクチン接種の広がりにより感染収束の期待も膨らむ一方で、新品種のウイルスも広がりを見せており、国内、海外ともに収束にはいたっておりません。事態の長期化とともに、設備投資の需要減退が長期間続くことも予想されるため、今後も当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 製品の品質

当社グループは、長年に渡る技術及びノウハウの蓄積と厳格な品質管理体制の展開により、お客様に対し高い信頼性を備えた製品及びサービスを提供しています。しかしながら万が一、当社グループの製品もしくはサービスに欠陥が発生し、またその欠陥に起因し損害が発生する場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社ではISO9001品質マネジメントシステムを採用し、品質保証と継続的な改善サイクルを回すことで、品質不良の発生防止に努めております。さらにサービス対応の強化を図るべく人員資源を集中させ、スピード感を持ったサービス強化策を構造改革の主要施策として位置付けております。今後とも、品質第一を徹底し、品質重視の製品開発、生産活動に取り組んでまいります。

 

(8) 内部統制に関するリスク

当社グループは、過去の会計処理に誤りがある可能性が判明したため、特別調査委員会を設置し、調査を進めた結果、過去より当社の棚卸資産(仕掛品)の残高が過大に計上されていたことが判明いたしました。当社は特別調査委員会からの提言も踏まえ、再発防止策を策定し、2021年12月1日、東京証券取引所に改善報告書として提出しました。これらの施策を着実に実行し、全社統制を意識した組織の構築をはかり、内部統制の整備・運用を徹底して再発防止に努めてまいりました。

これらの再発防止に向けた内部統制の一部又は全部が適切に整備・運用されない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。またその他内部統制整備上の欠陥や運用上の認識不足等の不備により財務報告等に重大な誤りが発生した場合、当社の信用が失墜する可能性があります。

当社グループは、これらの可能性の低減を目指し、さらなる全社統制の強化と内部統制の整備・運用を推進するとともに、監視監督機能の強化に努めてまいります。

 

(9) 継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループを取り巻く経済環境は、一部で部品不足による生産の落ち込み等がみられるものの、国内外の経済活動においては新型コロナウイルス感染症による停滞より回復基調で推移しております。しかしながら新型コロナウイルス感染症の再拡大や要素部品不足による納期遅延等、更にウクライナ問題による世界的に不透明な状況は依然として続くと思われます。そのような中で、当連結会計年度においては売上高が13,791百万円と前連結会計年度と比較して14.1%増と改善したものの、営業損失は1,039百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は1,304百万円となり、前連結会計年度に引き続き継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象が存在しております。当該事象の解消策として、当連結会計年度において、営業基盤の見直し、営業体制の強化、製品在庫削減に向けた受注生産方式(モジュール化)の導入、また急速に広がりつつある自動化・省力化に対応する製品としてワークの心出し作業の省力化を図る「匠AIシリーズ3Dマイスター」を4月に発表し、10月には当社の主力商品であるVM/Rシリーズを更新した「VM/RⅡシリーズ」として「VM43RⅡ」「VM53RⅡ」「VM76RⅡ」を発表、同月に名古屋で開催された「メカトロテックジャパン2021」に「VM53RⅡ」他複数の製品を出展し、お客様の生産性の向上に貢献してまいりました。今後も継続して構造改革を推し進め、さらなる新規顧客の開拓及び新商品の市場への供給による売上の拡大、製品在庫の削減、人件費その他のコスト低減等を遂行してまいります。その一方、当社グループにおける内部統制の不備や運用上の認識不足等により財務報告等に重大な誤りが発見され、過年度遡及による訂正を行う事態となり、当社グループの信用が大きく毀損する事態となっております。しかしながら、2021年11月18日開催の取締役会において決議いたしました第三者割当増資による新株式発行に関し、2022年2月1日に割当先を日本電産株式会社とした発行価格の総額5,478百万円の払い込みが完了いたしました。また、同日付けで日本電産株式会社の連結子会社となりましたので、今後の資金繰りに懸念はないものと判断しております。

以上のことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得