研究開発については、世界市場での優位性を確保するため、引き続き多様化、高度化するマーケットニーズに応え戦略製品の開発に取り組んでいる。当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は
当連結会計年度における主な事業の研究開発活動は次のとおりである。
繊維機械全般の研究テーマとしては、「省エネルギー、省人化、省資源」をSDGs貢献へのテーマとして取組むと共に、特徴のある製品をサブテーマとして顧客利益に繋げる活動を進めている。
エアジェットルームの新機種「ZAX001neo」とウォータジェットルームの新機種「ZW8200」を開発し、販売開始した。
ZAX001neoは、最高常用回転数1350回転という超高速化とともに、従来機比20%の省エネを実現した。ソレノイドバルブと補助メインノズルボディーの一体化により、残圧低減と緯入れ搬送力の向上を実現。加速性能を大幅に向上させたことで、起動時や多色自由交換時の貯留量変化を抑え、緯入れが安定化する。新バルブシステムを使うことにより省エネを実現した。従来の緯入れタイミング制御(角度)に、時間による自動補正機能を追加し、無駄な空気消費を省く。フレームは全く新しい構造として振動を従来比30%抑えた。単純な平板状、箱状ではなく立体凹凸に富む形状で、高い剛性と動部材の軽量化を両立させた。リンク機構の最適化で、従来よりも疑似ドエルを拡大。同じ開口量の条件で飛走角を従来比5%広げ、開口不良の低減と稼働向上につなげた。
ZW8200は、従来比10%の高速化に加え、水使用量は10%削減、排水へのグリス混入は70%削減した。搭載するUH型ノズルは安定した緯入れを実現し、噴射水の空気中への飛散を大幅に削減する。ノズル間距離を短縮し、安定した高速緯入れを実現し、新型モーターと送り機構で多様な緯入れに対応する。従来機よりもおさ打ちストロークを短縮し、第1枠位置を織口に近接させることで高い織物品位と高速性を両立した。
IoTにおいては、客先の織機と津田駒工業をインターネット経由で結び、稼働改善、生産性向上、予防保全を実現する「TISS」(津田駒インターネットサポートシステム)の製品化を行った。
経糸準備機械では、新型スパンサイザー「TTS30S」を市場に投入した。新開発の糊付装置(シャワー&ディップ方式)や高効率乾燥装置で省資源、省エネルギーをアピールした。新納入した客先からの評価も高く高品位経糸供給により織機の高稼働を支援した。
SDGsへの貢献として準備機械製造・稼働のノウハウを活かした新分野での商品開発に着手した。
当連結会計年度における当事業に係る研究開発費は
主力製品である傾斜NCロータリテーブルのプラットフォーム化展開として、中型部品加工向けのTN-320を標準設計適用製品としてフルモデルチェンジした「TWB-320」を開発した。また、高付加価値製品として回転軸を高速ダイレクトドライブモータで駆動し、旋削加工にも対応可能な小型傾斜テーブル「RTT-134,AA」を開発した。同機は、小型3軸マシンに搭載することが出来、回転軸旋回速度は、MAX3000min-1の性能を有している。同時5軸、位置決め、旋削の各種加工に対応出来る事により、小物加工品などにおいて大幅な工程集約が可能となり、自動化にも対応可能となっている。
新型コロナウイルス感染拡大により国内では2年ぶりの対面での開催となったMECT2021では、前述の「RTT-134,AA」、当社独自技術であるBallDrive機のRBS、TBSシリーズ、信頼性が高い当社のウォーム駆動機であるRWA、TWAシリーズなど、客先に生産性向上と利益をもたらす数々の製品を展示し好評を得た。
海外では、世界三大工作機械展示会の一つであるEMO MILANO 2021にて前述の「TWB-320」を初出展した。また、同展示会ではIoT機能を付加した開発機を展示して当社の技術力と開発力をアピールすることが出来た。
事業価値の更なる向上と新中計目標達成に資するために、新しいマーケットに向けた新商材開発にも注力している。特に円テーブルの付属品となる高速回転継手の開発や、機械加工において発生するバリの除去工程を自動で行う装置の開発に注力してきた。まず社内工程や評価機において機能面、性能面での優位性を確認し、顧客にとっての価値を検証したうえで市場に投入するというスタンスで様々な開発を進めている。
当連結会計年度における当事業に係る研究開発費は
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