事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)原材料価格の高騰、納期長期化や調達難のリスク

 原油価格の上昇や急激な円安進行の継続により、原材料や商品の仕入れ価格が高騰したことに加え、電気・電子関連部品を中心に仕入れ納期の大幅な遅延が続いております。当社といたしましては、令和4年10月発刊の新総合カタログでの価格改定をはじめ、各種製商品の販売価格を適正な水準へ見直しておりますが、仕入れ価格が一段と上昇した場合は、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、原材料調達の納期遅延につきましても、在庫積み増し等の対策を講じておりますが、納期が長期化した場合、更に極端に調達が難しくなった場合等は、生産・販売計画に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)新型コロナウイルス感染症の感染拡大のリスク

 新型コロナウイルス感染症は、依然として感染拡大に注意を要するものの、行動制限の発令は無くなり、徐々にコロナショック前の生活様式が戻って、景気の回復につながるものと期待しておりますが、再び急速な感染拡大等により社会活動全体が停滞した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)国内需要が減退するリスク

 プロフェッショナルセグメントの畳事業部門及びインテリア事業部門が販売する製商品のエンドユーザーは、新設住宅着工戸数の増減やリフォーム工事の動向等により受注状況が左右される傾向にあります。新設住宅着工戸数は長期的には減少していくと予測されておりますが、長期的な変動に対しては製商品の拡充やシェア拡大、販売マーケットの拡大で対応する計画です。しかしながら、新設住宅着工戸数が短期間で大幅に減少した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)和室の減少による畳需要減少のリスク

 当社は畳製造装置市場でトップシェアを維持していると判断しておりますが、新設住宅着工戸数の減少に加え住宅の中の和室の減少により、畳の需要は減少しております。畳製造装置販売において更なるシェア拡大ができない場合、畳製造装置の売上が減少し当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)建物内装の工法変更のリスク

 当社は壁紙糊付機のマーケットで圧倒的なシェアを占めておりますが、将来建物内装で壁紙貼り付け工法に変わる工法が出現した場合、壁紙糊付機のマーケットが縮小し当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)競合のリスク

 当社は、70年以上にわたり各種製品を開発・製造した実績により、インテリア内装施工機器や畳製造装置の市場及び、そうした機器開発で得たコア技術を活かした顧客仕様による産業用機械市場で確固たる地位を築き、高品質かつ顧客ニーズに適合した製品を供給することで競合するメーカーとの差別化をはかっておりますが、今後競合製品の品質向上等により当社製品の優位性が維持できない場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)仕入先への依存リスク

 当社は多品種の商品を販売しておりますが、一部の商品について特定の仕入先に依存しているものがあります。そのような特定の仕入先とは取引開始以来、良好な関係を継続しており、今後も仕入取引を継続していく方針であり、また継続的かつ安定的に仕入ができるよう情報交換等含め連携を強化しております。

 しかしながら、今後、自然災害、品質問題及び仕入先の経営悪化等何らかの要因により商品を継続的かつ安定的に仕入れることが困難な状況となった場合、他の仕入先の商品へ切替えることにより、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)知的財産権にかかるリスク

 当社は、「真似はされても、真似するな」の考え方の下、他社との差別化技術の研究開発を推進しており、自社が保有する技術等については特許権の取得により保護をはかっております。しかしながら、当社が保有する知的財産権が第三者に不正に侵害された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また同時に、当社では製造、販売する製品について他社の知的財産権を侵害することのないようリスク管理に取り組んでおりますが、当社が販売している製品や今後販売する製品が、第三者の知的財産権に抵触する可能性は完全には否定することはできません。また、当社が認識していない特許権等が成立することにより、第三者より損害賠償等の訴訟が起こされる可能性もあります。これらの要因により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)金利変動のリスク

 当社は、運転資金及び設備資金について主に金融機関からの借入れにより資金調達をおこなっております。今後の金利動向が上昇局面となった場合、支払利息等の金利負担が増加することで金融収支が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが借入契約の財務制限条項に抵触した場合は、金利の上昇を請求されたり期限の利益を喪失したりする可能性があり、当社グループの借入コストや資金調達能力に影響を与える可能性があります。

 

(10)物流コストの高騰に係るリスク

 当社は、販売先への納品について物流業者へ委託しており、全国3カ所に物流拠点を置いて物流コストの削減に取り組んでおります。しかしながら、原油価格の上昇などにより燃料費、物流費が高騰し、コスト削減努力でも補えない場合や、それらを販売価格に転嫁できない場合などには、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(11)製品の品質に係るリスク

 当社の製品につきましては、品質管理部門において厳格に管理されておりますが、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性を排除することはできないため、製造物責任賠償保険に加入するなど当該問題発生に際しての備えを強化しております。しかしながら、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、当社グループに対する評価を著しく低下させ、売上高の減少等により当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)研究開発におけるリスク

 当社は、顧客ニーズを捉えた製品開発をおこなうことで、幅広い産業分野における販売拡大に努めておりますが、必ずしも想定した成果を得られる保証はなく、タイムリーに新製品を供給できない場合や顧客が要求する水準を満たすことができない場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)システム関連のリスク

 当社は、業務を円滑におこなうため、ハードウェア・ソフトウェアの障害防止、コンピュータウイルス等による障害防止のために万全を期しておりますが、システム・サーバーダウン、コンピュータハッカーの侵入、ウイルス等による破壊的な影響を受ける場合があり得ます。システムに重大なトラブルが発生した場合には、受注・生産活動に支障が起こり当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)特定の人物への依存に係るリスク

 当社の代表取締役社長である頃安雅樹は、経営方針や経営戦略等の立案・決定における中枢として当社の事業活動において重要な役割を果たしており、同氏に対する当社の依存度は高くなっております。

 当社では、今後の業容及び人員拡大も視野に入れ、経営企画部門の強化、充実をはかっているほか、取締役会や経営会議等における案件の審議、経営情報の報告等を通して、役員及び部門長クラスの人員育成をはかり、代表取締役に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。

 しかしながら、何らかの理由で同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)人材確保に係るリスク

 当社は、継続的に新卒採用をおこない人材の育成に努めるほか、中途採用による人材確保にも努めております。しかしながら、近年の景気回復に伴う企業の高い採用意欲と学生の理系離れによる理系学生の減少等により、新卒並びに中途採用で優秀な人材を適切に確保することの困難性が高まっております。今後一層、採用活動に注力してまいりますが、人材の確保及び育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、代表取締役を含む役員、幹部社員に代表される専門的な知識、技術、経験を有している役職員が、何らかの理由によって退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。

 

(16)法的規制にかかるリスク

 当社グループは、プロフェッショナルセグメントのインテリア内装施工機器・工具・コンピュータ式畳製造システム、コンシューマセグメントの特殊機能畳、インダストリーセグメント並びにニュー・インダストリーセグメントの顧客仕様による産業用製造機械等の製品を開発、製造、販売(輸出含む)、ソーラー発電システムの販売施工、またそれに附帯する製品の修理及びアフターサービス並びに設置工事等、多様な製品、サービスを扱っております。このような事業をおこなうに際して、製造物責任法・独占禁止法・下請代金支払遅延等防止法・建設業法・古物営業法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・工場立地法・消防法・毒物及び劇物取締法・食品衛生法等の法的規制を受けております。今後、新たな法令の制定等規制の動向によっては、当社グループの事業展開が制約され経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)自然災害発生によるリスク

 当社の生産工場は兵庫県たつの市にあり、商品配送センターが兵庫県たつの市、大阪府門真市、埼玉県加須市にあります。当該地域での地震発生等によりサプライチェーンの寸断や生産設備、倉庫設備に被害を受けた場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループが事業を展開する地域や販売先企業が拠点を置く地域において自然災害が発生し、当該地域において直接的な被害が出た場合や、市況が悪化し製商品の需要が減退した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

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