研究開発活動

5【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は研究開発については、事業展開上の重要課題として活動を進めております。当連結会計年度における主な研究開発の状況は次のとおりであり、研究開発費の総額は830百万円となっております。

(1)航空宇宙事業セグメント

次世代航空機に向けた、新型航空機の脚システムや熱制御システムの開発を進めております。熱制御システムについては、Additive Manufacturing(いわゆる3Dプリンタによる造形)を活用し、小型軽量高性能の製品を実現すべく開発を推進しております。また、航空機の電動化に対応すべく、機体から供給される電気を動力源とし、脚駆動に必要な油圧を個別に生成する脚揚降用EHA(Electro Hydrostatic Actuators=分散型油圧システム)の実用化、空圧空調機器などの改良開発、航空機エンジンの電動化研究にも取組んでおります。

当事業の研究開発費は、286百万円となっております。

(2)産業機器事業セグメント

熱交換器関係につきましては、プレートフィン型熱交換器の改良や冷媒の沸騰凝縮を利用した二相流循環型の高性能CPU冷却器の開発に努めております。また、液化天然ガス用気化装置の改良・開発や、溝付きの板を積層し、金属の拡散現象で接合を行う、高圧・熱サイクルの厳しい環境での使用に適したマイクロチャンネル熱交換器の改良・開発にも注力しております。

油圧機器関係では市場の拡大を目指して、新型高圧力油圧ポンプの開発に加え、クーラントポンプの用途拡大や更なる高圧化・低騒音化にも取組んでおります。

当事業の研究開発費は171百万円となっております。

(3)ICT事業セグメント

半導体エレクトロニクス関連では、マイクロマシニング(MEMS)用プラズマプロセス装置などの開発と改良に取組んでおります。また、マイクロマシニング技術を適用したセンサにつきましても、次世代ジャイロセンサ等の開発を行っており、高精度化されたMEMSジャイロは、すでに宇宙ロケットの姿勢制御と航路をナビゲーションする誘導制御のセンサとして搭載されております。また、応用製品として地中などGPSや磁気方位コンパスが使用できない場所で、高精度で方位角と姿勢角を検出するNorthFinderの開発に努めております。

オゾン関係では、半導体分野向け窒素無添加高濃度オゾン発生装置の改良や、オゾンの除菌効果を活かした燻蒸用の小型オゾン発生装置の開発にも鋭意取組んでおります。また、水処理システムの総合的な技術開発に力を注ぎ、上下水道の浄化のほか、産業排水処理、ジオキサン処理などの幅広い分野への拡販に努めております。

当事業の研究開発費は373百万円となっております。

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